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    加藤 怪鬼

    #キュウジン同盟

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    加藤 怪鬼

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    【キュウジン小説】受けが寝落ちとともに迷い込んだ、偶然のパラレルワールド設定。r-15くらい

    もし、目覚めた時、自分の知り合いが急に態度が変わったら。それは別の世界線の彼なのかもしれないーーーー

    #キュウジン同盟
    Kyuuzinn League

    アナタは、俺が知らないカレシでした。今日○月✕日。

    俺の1つ上の先輩・九尾先輩の高級宿舎の部屋に、チョコボーを沢山提げて遊びに来ていた。

    今度遊びに行っていい?という、何気ない一言を覚えてくれてて。まあ恐らくそれだけじゃなくて、単に最近発売したえんら先生の極秘写真集を俺に見せびらかしたい…という気持ちも相まった結果だったとは思う。

    案の定直ぐにその写真集を見せびらかしたと思えば、ドヤ顔を連発した先輩にそれ以外の色んなえんら先生の極秘本を見せて貰えた。俺はついつい夢中になって、それは先輩も同じだったと思う。

    でも俺の場合、普段慣れない本をめくるという行為の連続に。たとえ中身が好きでも単調な作業には他ならない・・・

    いつの間にか俺は眠りに落ちていた。







    ふと、九尾先輩がいつも寝てるであろうベッド、に俺はヨダレを垂らし雑に寝転がっていたことに・・起きてから気づいた。

    (あ、やべ。怒られるな…これ)

    そう思い、九尾先輩がいると思ってわりーって感じに謝ろうと。顔を上げた。


    。。。九尾先輩は見渡すリビングにはいなかった



    (あれ?どこいったんだろ。)



    高級宿舎の一室は、まるで少しイイマンションのような造りで、俺のとこの寮なんかより圧倒的部屋数が多い。見渡してそこに居なければ、風呂かトイレか、それか俺が見てない部屋のどこかにいるんだろう。

    そう思って、ベッドで汚したシーツを申し訳なく剥ぎ取り。それを軽く持って謝りに行こうとリビングを歩き出す。

    すると、風呂場からシャワーの音がする。

    (もしかして九尾先輩、いま風呂?なんで俺が遊びにきてんのに風呂入ってんの??変なの。汗でもかいたのかな。)

    はてなマークでいっぱいな思考に、シャワーの栓が閉まる音と共に、ガチャ…という音がそれをかき消してきた。



    九尾『…あれ。ジンペイ。起きたの?』



    ジンペイ「…………おう、?」



    なんだ。今一瞬違和感を感じた。

    シャワー浴びて半裸の九尾先輩。見た目はなんも変わりない。でも顔がいいから、普段と雰囲気が少し違うような気がする…いい匂いがする


    九尾『なにもってるの、シーツ?』

    ジンペイ「あ、いやー…その、汚しちったわりーと思って…」

    九尾『何言ってるの。いつものことでしょ、今日はわざわざ悪いと思って、持ってきてくれたの?』

    ジンペイ「え…いつも…?」

    九尾『ほぼ毎日寝てるんだし気にしなくていいのに。今日はどうしたの。”可愛い”ね』


    なんか、九尾先輩の言葉から聞かないワードを聞いてしまった気がする。俺は身体がヒヤッとした

    九尾先輩は見慣れない部屋着に颯爽と着替えて、俺の前に立っている。にしては、変な距離感に圧倒される。

    (…近い?)



    九尾『せっかく持ってきてくれたんだし、新しいシーツにかえておくよ。ありがとう。』


    そう言うと、先輩は迷うことなく俺の頭に手のひらを乗せて、迷うことなく俺の頬に口をつけた。


    は?

    俺は一体、何された?



    ジンペイ「あ…えっ?九尾…先輩?何、今、の」

    九尾『なにって。キスだろ。いつもしてるのに…今日なんか変だよ。ジンペイ。』

    ジンペイ「…あ」



    わかった。違和感の正体がーーー

    ”九尾先輩が俺の事、呼び捨てにしてる”んだ。

    (普段なら”君付け”、なのに。)



    九尾『もしかして熱?君のことだから、無いとは思うけどさ。測っとく?』

    ジンペイ「・・・いや、いい」

    九尾『…そう。』



    変な沈黙で風呂場の前で立ち尽くす俺たち。

    そこはどこか変なコントをやってる時のような、もどかしい空気で満載だった。先輩はそうじゃない感じだけど、これはおかしい。

    だってこれじゃまるで…


    九尾『君、”ジンペイ”じゃないよね』

    ジンペイ「へ?」

    俺は寺刃ジンペイ。その事実は変わりようも、変えようもない。でもその答えは合っていると頭では結論づいても、いや俺はジンペイだよ。そう否定したくもなる意見だった。

    九尾『いや、君は確かにジンペイなんだろう。でも少なくとも僕の知ってるジンペイじゃないってことだよ。』

    ジンペイ「あ、ああ…」

    つまりどういうことなのだろうか。俺の見ているこの九尾先輩も、もしかしたら同じことだとでも言うのだろうか。

    九尾『パラレルワールドって、信じてる?』

    ジンペイ「パラレルワールド?」

    九尾『そう。君は恐らく、そこから来たんだと思うんだ。記憶喪失にしても意識がハッキリしてるし、見た目は同じでも雰囲気がまるで違うよ。キスも頬位でビクビクしてるしさ。』

    ジンペイ「、頬くらいで…って」

    九尾『口までしてるって言ったら?』

    ジンペイ「なんだってーーー?!?、!おおおお俺と九尾先輩、が、。??!」

    九尾『はぁ。やっぱり。そういう関係じゃないんだね、君の世界では。変に手を出さなくて良かったよ』


    (俺はもう訳が分からなくなった。俺は九尾先輩とそういう関係が持てる仲…、?!それはでも話を聞く限り別の世界とかそういう感じでっ……え。)

    そんな俺の様子に呆れを通り越したのだろう…
    とりあえず落ち着け。と言わんばかりに”知らない九尾先輩”は、俺をリビングに誘った。




    改めてリビングに戻ると、分かったことがあった。
    それは、最初初めて九尾先輩の部屋に来た様子と…まるで部屋の物の配置や置いている物が明らかに変わっている事だった。

    あれほど腐る程見せられたえんら先生のグッズは見える位置に無く、シンプルな部屋の造りに激カワリしていた。

    これはもう片付けたとか、そういう些細な変化ではない。九尾先輩本人だって、いつもの態度と違う、その部屋と同じ変わり様だった。

    ドヤ顔を連発していたあの顔とは程遠く

    俺だけに向けられた優しい目付き。
    壊れ物を扱うかの如く優しい手つき。

    新鮮な感じが俺の瞬きを拗らせるように、戸惑う気持ちも隠せないでいた。

    そんな俺を気遣って、九尾先輩は綺麗なソファに案内してくれたかと思えば。ココアも出してくれた。
    猫舌な俺はふーと息を吹きかけて態度をごまかしつつ…ちらっと相手の様子をうかがう。





    九尾『…ジンペイ』

    ジンペイ「!あ、なに?九尾先輩」

    九尾『言い忘れてたんだけど、僕の知ってるジンペイはね。リュウスケって呼んでくれるんだよ』

    ジンペイ「名前、呼び…か」

    九尾『確信したよ。君は、確かに君なんだけどーーー僕の求めてる彼氏の方じゃない子だったって』

    ジンペイ「じゃあ元の九尾先輩と違う俺、どこいったんだろ」

    九尾『もしかしたら君と君が入れ替わって…、たら面白いかもね。あ、いやでも僕の彼氏の君は、とっても甘え上手だから取られないか心配だ』

    ジンペイ「そ、そうなのか…?俺、こっちだとどんな感じなの?」

    だんだん他人の馴れ初めに触れていく様で、俺の顔は今にも破裂しそうな赤い風船のように真っ赤だったと思う。

    (恋バナなんて、コマくんとくらいだったし…)

    九尾『そうだな。とっても甘え上手で、笑顔が可愛くて、僕としては愛しいって感じかな。ま、根本的な性格は、おそらく君と同じだろうけど』

    ジンペイ「そ、そっか。ふーん」

    俺はこの話題に触れたことに、少し複雑さを覚えて。九尾先輩じゃない人と、こうして話してることそのものが他人事みたいに思えなかった。

    こうやって人に好かれてる自分を第三者として見るってのは、変な気持ちになっちゃう。

    (俺はこの人…九尾先輩じゃないけど、九尾先輩な人に、好かれてないんだ)

    そう思うと、その複雑さは留まらなかったように感じた。




    九尾『さて、本題だけど。どうしたら帰れるか、だな。試しに普段しないことでもしてみる?』

    ジンペイ「ぁ…どうして?」

    九尾『パラレルワールドって、普段しないことをした影響で偶然こういう世界に迷い込むこともあるんだって。だから同じようにすれば、その世界とまた繋がるんじゃないかな』

    ジンペイ「なるほど…でも何すればいいんだ?」

    九尾『後気になってることもあってね』


    そう言葉を言い終える前に、九尾先輩…らしき人は、ソファに腰掛けていた俺を押し倒した。
    (温くなったココアを机に置いておいて助かった…とかじゃなくて。)


    ジンペイ「?なんだ急に」

    九尾『別の世界からきたにしては服装は変わってない…ってのがやけに気になってね』

    ジンペイ「あ…たしかに。俺パーカーきてたとおもってたのになんでパジャマ」

    九尾『だからさ…”身体”だけは僕の知ってるものじゃないかって』

    ジンペイ「身体って…んッ」



    先輩の知っている身体。
    九尾先輩らしき人はそう呟くと、押し倒した俺の身体をさりげなく・手際よく脱がしてきた。


    九尾『……なるほどね』


    俺の身体を見た先輩は、口をにやりとさせて微笑んだ。いや笑ったのだ。なにが、可笑しかったのか。

    俺は恐る恐る…服をめくられてしまっていた自分の身体を細目で覗き込んだ。
    そこには、見たことも無い赤い斑点が虫刺されの如く浮き上がっているーーーちょっと怖くなった。

    その斑点に九尾先輩…は、何故か口を近づけようとする。読めない行動にびっくりした分反応が遅れ、簡単に口を付けられ、チクッとした。
    その行動についてくる痛みに、無意識に身体が震えた。ただでさえ赤い斑点が、色濃くなっていく…


    ジンペイ「お、おい九尾先輩…わ、わ、、なにすんの急に!!ンんッ…ちょっと!、」

    九尾『ん…確かめてみたのさ。身体が僕の知ってるものか。案の定そうだったよ。これじゃ浮気のウチにはならないね』

    ジンペイ「えっえっはい?!!?」

    九尾『どうせなら帰ってくるまでこの身体。好きにさせてよ。もしかしたら帰れるかもしれないし』

    ジンペイ「スキ、に…って。こんなの、が、まだ、続くの。」

    九尾『・・そうだよ』




    そう言う九尾先輩は 先程の優しい顔とは裏腹に、色っぽい目つきで俺の懐に顔を埋めていった・・・











    そこからは、俺はハッとまた目覚めた。

    気がついた時には時計の針は2周していて。
    目の前まできていた、九尾先輩はいなくなっていた

    辺りを見回すと、元の部屋に戻っており、
    飲ませてもらったあのココアのカップは跡形も無くなっていた。

    シーツも剥ぎ取ったはずが取り替えた様子も、剥いだ様子も感じられず、最後の確認として・・・やはり”身体”を確認した。

    服は元通り着ていた見慣れたパーカー。
    変な赤い斑点もきれいさっぱり消えていた。

    俺はこの上なくため息混じりの安堵をとなえながら、九尾先輩のベッドに背中から思いっきりダイブをかました。





    ジンペイ「帰って来れた!!!!!」





    そんな大きな声に反応したのか、誰かの足音がパタパタと近づく。

    顔を出したのは、顔を青ざめた?いつもの変な九尾先輩だった。


    九尾『ジンペイくん…ッッ』

    ジンペイ「あ!九尾先輩ただいまぁー俺さーなんかさー変な世界にいっててねー…でー」

    九尾『ジンペイくん聞いて。悪いことは言わないから、病院行った方が、、、いい!!』




    ・・・肩をガッシリ掴まれ真顔で言われた。
    そんな言葉に、

    (ああ。先輩も同じ目にあったのか。)

    確信がないのに、そう思ってしまった。


    俺は、されたことがヘンナコトだったのもあり

    お互いその後何も無いまま(察し)

    遊ぶことも無く解散し終えた…のだった


    とさ。




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