キスの日佛若♀ 腹
「美人、お体の具合は如何ですか?」
木製のロッキングチェアに腰掛け、窓の外の景色を眺める美人に声をかける。
腰の辺りまでのびた長く、結ってない髪を風になびかせながら、視線を私に移して微笑みながら頷いた。
「うん、全然平気だよ! さっきもね、お腹蹴られちゃった」
嬉しそうに腹部を摩る美人に思わず眉根を寄せ、顔を顰めながら美人の腹部に視線を移す。
「なんと……美人のお腹を蹴るなど、不敬すぎます」
「そう言わないでよ、蹴ったり暴れたりするのは問題なく健康に育ってる証だって師匠も言ってたし」
「そうなのかもしれませんが……」
ゆったりとした白のワンピースに身を包み、線の細い美人に不釣り合いの大きく膨らんだ胎。わたしにはその胎が異物にしか見えず、耐えられなくて視線を逸らした。
3150