文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day07 北の大地の海沿いに位置するこの町は、古くから続く漁業と林業の他は宇宙港と国際航空宇宙学院日本校で成り立っている。宇宙港にしても、そこから更に各地の空港へと飛行機が飛んでいる事もあり、この町に来ることを目当てにこの場所に降り立つ人間は基本的に学校に用事がある人物だ。
つまり、一般的には田舎と呼ばれるような場所と言われても仕方がない。買い物や娯楽と言えば学内のコンビニエンスストアか宇宙港に作られたショッピングモールになり、アウトドア志向の学生は校内で定期的に行われる地元の自動車学校の出張講習で免許を取り寮で貸し出しているバイクや自動車でドライブを楽しむ。しかしそんな田舎でも、利点というのはある。人工的な光が少ないこの場所では、満点の星空を見ることが出来るのだ。
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