どうか…名前も知らないあなたにいつしか歳を重ねなくなっていた
そう気づいたのはかなり前のこと
自分が周りの人と違ってしまったと自覚したのは中学生になった頃
周りの人はみんな身長が伸びたり、声変わりしたりなどがあった
だけど自分にはそれが一向に来なかった
分かってしまった。分かりたくなかった
自分だけ置いていかれてるような気がした
卒業と同時に全てを捨て、全て消した
自分がいたこと、戦ったこと、全て
全てが無かった事にしたかった
そうでもしないと気が狂いそうだったから
あれからどのくらい時間が経っただろう
ユゴスピアの子ども達は少し大きくなった
あいつは大人になったのかな
世界中を巡り巡っているんだろうな
世界の謎を追いかけているのかな
そのまま自分も見つけてくれないかな
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