死後49日、あなただけと一日目
ピピピピ…ピピピピ……
目覚まし時計がなって目が覚める。今日は午後から仕事があるが、早めに起きたい気分で7時にセットした。昨日夜遅くまで起きていた訳でもないから睡眠時間がきっちりと取れているし目覚めはよかった。いい気分だと柄にもなくシャーっとカーテンを空けて朝日を浴びる。とても気持ちのいい朝である。
あることに気づくまでは───
「おはよ、めいちゃん」
家にいるはずのない声。しかし愛してやまないその声が突然背後から聞こえて驚いて振り向くとそこには、
半透明になった、幽霊みたいな自らの愛する恋人であるGeroがそこにいた。
「っ!?え、え……!?Geroさん!?どうしたんですか!?」
彼が自分の部屋にいた事にも、彼が半透明でいることにもとにかく一瞬で頭がパンクしてしまって疑問を吐き出すことが出来なかった。その様子にGeroはそんな驚くことか?と可笑しそうに笑うが次の瞬間には哀愁の漂う静かな笑みを顔に浮かべてめいちゃん、と呼びかけた。
844