記念日。今日は、特別な日。
おれと司にとっては、欠かせない大切な日なのだ。
「司、決まった?」
「う〜ん…コレにします!やっぱりコレに…。」
今、司はケーキを選んでいる。この行きつけのケーキ屋さんは、司のお気に入りだ。種類も豊富で、司の好きそうな季節限定とかいうのもやっている。店員さんにもそろそろ顔を覚えられてそう…。
「こんなに、よろしかったのですか?」
「司がどうしても食べたそうにしてたから。」
「ふふっ♪レオさんはつかさに甘々ですね♪」
「きっとこれが惚れた弱みってやつだよなぁ…。」
司は買ったばかりのケーキの入った箱を大事そうに持ちながら、上機嫌で鼻歌まで歌っている。どうしたって、司の喜ぶ顔に叶うものなどないのだ。そうこうしているうちに、家に着いた。
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