ガトノワとガトホワが幸せになるはなし2 正午、食事を摂り終え、ホワイトは本棚の整理をしていた。
ひっきりなしに大小の依頼が来るので、書類整理はどれだけしても終わらない。
それでも、少しだけでも見やすくすればそれだけ効率が上がるので、ことオルフェウス探偵事務所では本棚の整理も重要な仕事だった。
他に、ホワイトは猫探しの依頼や失せもの探しの依頼を手伝うこともある。
ホワイトはなぜかこうしたことに対する勘が良く、逃げた猫や失くしものの在り処をぴたりと当ててしまうのだ。そういうわけで、ホワイトはこのオルフェウス探偵事務所で役割を得、のびのびと生活していた。
保護されたとき、ホワイトはひどく衰弱していたらしい。医者が言うには、なんらかの劇薬に近い薬を大量に投与された形跡がある、ということだ。
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