グレンとシズの会話グレン「僕ね、スズのこと好きなんだ」
シズ「へぇ、そうですか」
グ「うんそう。言わないでね」
シ「言いませんよ。チクリじゃないんで」
グ「よかった」
「もしスズが死んでしまったらさ、僕も死のうと思うんだ」
「後追いですか」
「うん。スズがいない世界なんてつまらないもん」
「先輩それ誰にでも言うでしょ」
「言わないよ」
「どうかな」
「それか、僕が先に死ぬ」
「ん?」
「…ここはさ、いつ何が起こるかわからないだろ」
「ちょっと何言ってるか分からないですね」
「ふふ、いずれ君にもわかるよ。嫌という程ね」
「それは嫌だな」
「まだ早いよ、シズ」
「アイツのどこが好きなんですか」
「気になる?」
「…まぁ…弟のことなんで」
「君も可愛いとこあるよね」
「やめてください」
「ふふ、いいよ教えてあげる。"何も無いところ"が好きなんだ」
「何も無い?」
「そ。何も無いんだよ、彼。わかるでしょ」
「特別なことは何も出来ない普通の人間、飾り気がなく特別性格が良い訳でもない。特別な過去がある訳でもなく平々凡々と育ってきた。全部君に取られちゃったんだね。でも、僕はそんな、何も出来ないスズが好き」
「…歪んでますね」
「そうかな。彼の魅力だと思うよ」
「"何も無い"は言い過ぎですよ」
「趣味のこと?」
「そうです」
「ありふれてるね」
「……」
「そう不機嫌にならないで。悪く言ってるわけじゃないんだよ」
「そうにしか聞こえません」
「人間らしくって面白いんだけどなぁ…ああでも、素直にスズは可愛い」
「可愛い?」
「うん可愛い。いじめたいしギュッてしたい」
「先輩Sなんですね。やり過ぎないでくださいよ」
「大丈夫、大切にするから」
「スズに告白しないんですか」
「僕ね、やりたいことがあってね」
「やりたいこと?」
「うん」
「死に際にスズの目の前で 愛してる って言って死ぬ」
「そうしたらさ、それから彼ず〜っと、僕のこと考えちゃうでしょ?」
「…タチが悪いですね」
「君もだろ」
「一緒にしないでください」
シズのタチ悪いところ
告白されて断るが、理由を曖昧にするところ
なんでダメだったかもちゃんと言わないから、わからないから悲しさや怒りが倍増する
言うのを怖がって逃げ続けるからタチが悪い