星に願うチクタクチクタク…
体の中で昨日の光が巡ってく。
不足過剰な流れは一定の量へ。
余分な光は外側へと溢れてく。
そうして、無害なエネルギーとして淡い発光の形をとる。
その瞬間、自然と星の子は手を合わせる。
デイリーライト更新、それは星の子に一日一度起こる、光の循環が校正される儀式だ。
星の子は体内に貯蓄できる火種の量がある程度決まっている。上限自体は無いらしいが過剰に蓄積すると火種をキャンドルに変換する効率が悪くなる上、体の光の循環に影響が出て星の子自体の性能が落ちていく。これを一日毎に初期化する事で、あらゆるエネルギーの変換元であるキャンドルを効率良く精製し、星の子のパフォーマンスを維持しているのだとか。
この更新が起こらない星の子は居ない。もし居るならば、火種の取り込みやキャンドル精製はおろか、体内の光が正常に働かなくなるだろう。そうすれば、飛ぶどころか歩く動作すらも、ままならなくなるのではないだろうか。
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