赤のスカーフリカに会いたくないがために遠回りして向かったコンビニの道半ば。幼い頃よく遊んでいた公園で、出会いたくない光景に出会ってしまった。
「オレの第二ボタンと、それ。交換して、くれない、かな…」
今公園の入口についたばかりの私に気づいていないのか、出口の近くにいる白い制服の彼らは、向かい合いながらいかにも、なやり取りをしていた。私に背を向けている女の子の返事なんて聞きたくないので、一つため息だけ捨てて大通りのコンビニへ向かい直す。そうか、もうそんな時期か。
あぁ、嫌なことを思い出してしまった。
「あれ、椿じゃん!やっほー、今からコンビニ?」
どうやら今日はとことんツいていないようで。
「そうだけど、やっぱりやめようと思ってるところ」
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