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    NEIA_AINE

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    【アロルク】オチが見つけられなくて、最後まで書けなかったのでお焚き上げ。タイトル読んで字のごとくです。ルークの中にもうひとりの人格がある話。また書けたらこの設定は使って書きたい。

    #アロルク
    allRounder
    #バディミッションBOND
    buddyMissionBond

    ルーク・ウィリアムズは二重人格者である。 ルーク・ウィリアムズは二重人格である。
     俺がそのことを知ったのはあろうことにベッドの上だった。俺とドギーの名誉のためにも最初に言っておく。同意だった。完全なる同意だった。ルーク自身、拒否する姿勢は皆無で、何なら直前まで俺の首筋に口付けして甘い顔をしていた。
     しかしながらだ。俺がどれだけベッドの上でも、今からこの世で最も無防備になろうという瞬間でも、肌がヒリつく感覚を覚えれば無意識に飛び退いてしまう。それがハスマリーで育った俺という存在な訳だ。常に爆撃と飢餓と貧困と騒乱の中に身を置いていた結果だ。
     それはそれとして、ルークである。その時の俺の本能が告げていた。『違う』と。いや、何が違うかと聞かれると答えにくい。だがしかし、それはルーク・ウィリアムズであって、ルーク・ウィリアムズではなかった。
     ソイツは俺を蹴り飛ばそうとピンと伸ばした足をベッドに振り下ろす反動で身体を起こし、目を細めて俺の方をじーーーーっと見つめると
     「お前………ルーク?ルーク…バーンズ?」
     普段のあいつよりも幾分低い声で、そう宣った。
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    きたはら/しま

    DONEはみ通をよんで我慢できなくて書いた
    部屋ではなく屋上で寝ているアーロンと、なにかものを買ってあげたいルークの話
    アーロンにとって、世の中には嫌いなものばかりだ。餓え、争い、怪我、略奪、銃撃、腐ったパン、泥水。

    いつだったか。「アーロンはどうしていつもそんなに怒っているんだ?」と聞かれたことがある。決まっている、アーロンの世界には許せないことばかり目に入ってきたからだ。怒らなければ、立ち上がらなければとっくの昔に死んでいただろう。

    いつだったか。潜入した国で情報をあさるために図書館で情報収集していたとき。迷子になった子供になぜか懐かれて、絵本を読んでやったことがある。古ぼけた図書館の、これまた古ぼけた木枠ががたついている窓ガラスは、表面があめ玉みたいに波打っていた。そこから入り込む午後の光は揺らめいていて、机にぼんやりとした影を落とす。それがあんまりにも砂漠の日差しと違いすぎて、アーロンの気が迷ったのだ。その子供が、死んでしまった仲間と同じ髪の色をしていたのもいけない。
    アーロンはそのとき読んだ話も大嫌いになった。三兄弟がそれぞれ家を建て、狼が襲いに来るというおとぎ話。わらの家と木の家は吹き飛び、煉瓦の家だけが安全だったという、くだらない夢物語。

    コンクリートとガラスで出来ていた砂漠の家は、 2522