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    kanipandasan

    @kanipandasan

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    kanipandasan

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    八戒ちゃんお誕生日記念ではちみつ
    お誕生日は関係無い内容
    はちみつと言うかはち→みつ→ドラ
    ドラは出てきていないしちょっと不謹慎
    キス止まり
    最初八戒視点、次三ツ谷視点で途中で視点が変わる
    相変わらず無駄に長くて読みづらい
    多分続いてちゃんとはちみつになる

    末っ子と窮鼠あんまり接点無かった何処かマイキー君に似ていた彼女の葬儀を終えタクシー待ち
    柚葉と話す雰囲気でも無いし何となく空を見上げる
    今夜は何だか東京の夜空にしては星がキラキラしているなー何て思ったら街灯の下に輝く銀髪が見えた
    タカちゃんだ
    一緒に乗る?って声掛けよと思ったけど見慣れぬ学ラン姿のせいか暗い夜道に溶けそうに思えてちょうど来たタクシーに柚葉だけ突っ込んでやっぱりタカちゃんと歩いて帰ろうと追いかけた

    「タカちゃん!」
    「八戒…柚葉は?」
    「先に帰った」
    「そっか」
    夜に1人で帰らすなとか色々言ってくるかと思ったのにそこからまさかの無言で2人並んで歩く
    オレを見る事なくちょっと遠くの地面を見ながらポケットに手を突っ込んで歩くタカちゃんの顔をこっそり覗く
    これが憂に満ちたってヤツなんだろうな
    相変わらずカッコよい
    「まだ冷えるね」
    「…そーだな」
    「手、繋いで良い?」
    「何でだよ」
    重かった空気が少しだけ和らぐ
    「やっと顔あげてくれた。目、赤くなっちゃってるね」
    顎をくいっと持ち上げ顔を覗き込んで目線を合わすとオレの大好きな優しげなタレ目が赤くなっている
    タカちゃん色白いから目立つ
    「…さみぃからだよ」
    恥ずかしいのプイと横をむかれてしまった
    「そ?ねぇ、手は?」
    「だから何でだよ」
    タカちゃんが少し笑った気がした
    嬉しい
    「さみぃからだよ」
    タカちゃんの手を強引に引いてオレの頬にくっつける
    うぉ!とタカちゃんが体制を崩したけれど気にしない
    「ほら、冷えてる」
    しばらく無言で見つめ合った
    驚いて目を見開いたタカちゃん
    ちょっと年下にも見える
    「なぁ、タカちゃん」
    「ん?」
    「オレにしとけよ」
    意味がわかんねぇとタカちゃんが小首を傾げる
    「ドラケン君」
    あーあ、言っちまった
    「あ?」
    「諦めてオレにしろって」
    タカちゃんの額に青筋が浮かぶ
    こりゃ殴られるかな?
    でももう、ひけねぇ
    「わかってんだろ?勝ち目ないの」
    何故だか腹が立ってタカちゃんには発した事がないような冷めた声が出た
    「だからさ、オレにしろよ」
    掴んだままの手の指先を唇に当てタカちゃんの目を見つめる
    「知ってんだろ?オレ、こんなに好きなんだぜ」
    「八戒…」
    タカちゃんが眉間に皺を寄せ怒っているような困っている様な顔をしている
    ルナマナを叱る時に似ているけれど少し違う
    腰をかがめて長いけれど女みたくは細くない指を唇で食む
    線香の香りがする
    味もするかと思って舐めてみたけれど線香の味はしなかったし、そもそも味しらねぇわ
    冷たい指をたどる様に舐めて指の間に舌を入れたらフリーズしていたタカちゃんの肩がピクッと震えてスイッチが入った様に振り払おうとするから逃げられない様に強く握る
    「いっ!」
    痛みで声が上がったみたいだけれど次々と指を舐めていく
    「やめろ!八戒!てめぇ!ふざけんなよ!」
    タカちゃんの怒声が煩い
    「…ふざけてなんかないよ」
    やっぱり少しムカつく
    「あっ!」
    強めに薬指を噛むと痛みで驚いたのかタカちゃんは静かになった
    「オレにくれよ」
    逃がさない様に手を強く両手で握り込む
    思いの外声が掠れてタカちゃんが困惑した顔をした
    「なにを…?」
    「タカちゃん」
    「は?」
    「タカちゃんの全部…オレにちょうだい!ね、結婚しよ」
    薬指を噛んだのは指輪の代わりだ
    歯の跡が残っている
    ずっと消えなければよい
    「な…に…言ってんだよ…こんな時に…」
    「こんな時だからだよ!」
    壁際に追い込んで逃げ場をなくす
    タカちゃん、今度はふざけるなって言わなかった
    やっぱりオレの気持ちに気付いていたんだなと確信した
    イラつく
    「じゃあいつなら良かったわけ?こんな時じゃなきゃアンタはぐらかすだろ?」
    責める様に捲し立てたらタカちゃんが少し怯えた気がした
    瞳が揺れている気がする
    綺麗だ
    今度は何だか笑えてきた
    「まぁ、結婚はまだ早いかもだけれどさ…まずはオレのモンになってよ」
    「…無理だ。俺、男だぜ…大体、何でそうなんだよ?」
    はぁ?何だよそれ…
    やっぱりムカつく
    「そんなん、知ってるし。好きだからだよ…わかってんだろ?それに男だからダメなら何でドラケン君は良いの?」
    「あぁ?」
    「ドラケン君だって男だ!」
    「なに、言って…」
    「好きだから…ずっと見てきたからさ…気付いてるよ。タカちゃん、ドラケンの事好きなんだろ?」
    お互い怒気をはらんでいたのにドラケン君の名前を出すとタカちゃんは怯む
    本当、腹立つ!
    前にたけみっちにタカちゃんは目の上のタンコブって言ったけど本当のタンコブはドラケン君だ
    アンタがいる限りタカちゃんはオレを見てくれない
    おまけに好きな女がいるのだからタチが悪い
    せめてタカちゃんと同じ気持ちでいてくれたならいっそ諦める事が出来たのに…
    本当にイラつく
    オレの好きなタカちゃんを苦しめるドラケン君にも、いつもはこっちがひくくらい聞き分けがよいくせにこれだけは諦めが悪いタカちゃんにも、オレ自身にも
    「わかったろ?ドラケンにはエマちゃんがいるよ」
    「…そんなのとっくの昔に知っている」
    「うん、そうだよね。だから隠しているつもりだったんだもんね」
    傷つくかもって思ってもついつい冷たい言い方をしてしまう
    「でも、もうアンタには無理だ」
    そんな顔するなよ
    最悪な気分だ
    「もう勝ち目は完全になくなった」
    勝負の相手はもういないのだから
    「てめぇ!」
    オレの最低な物言いにキレたタカちゃんが殴りかかろうとする
    「タカちゃんはさ、オレみたく弱ったトコつけ込むマネ、出来ねぇだろ?」
    拳を受け止めギリギリと強い力で握り込む
    「どうするの?このまま隠れて健気に思い続ける?それとも1番じゃなくてもいいから!って迫る?それともカラダだけでも…って抱かれんの?」
    捲し立てるオレに苦しそうな顔で吐き出す
    「…俺は男だ」
    またそれかよ…
    そんな言い訳アンタから聞きたくない
    「関係ねぇよ!オレはタカちゃん好きだし抱ける!」
    「てめぇとドラケン一緒にすんなよ!」
    再び逆の手で殴りかかろうとするのがわかったから手首を掴む
    「男が男抱くのってありえねぇ?オレの事、気持ち悪ぃって思う?」
    「…そんなわけねぇ」
    弱々しく声を絞り出し項垂れ力が抜けた
    タカちゃんの両手を解放してやる
    「だよね、そう言うの偏見無いのに男だからとか言うのやめろよ」
    そんな言い訳タカちゃんらしくない
    「でもさ、実際どぅ?ドラケン君が抱きたいって言ったらどうする?抱かれんだろ?」
    少し余裕が出てきてからかってやると項垂れいた顔をガバッとあげる
    「…ドラケンはそんな事言うわけねぇ」
    顔真っ赤
    想像したのかよ
    「うわぁ…それ、ぜってぇ抱かれるじゃん…」
    わかっていたけれどショック…
    「てめぇ!いい加減にしろよ!!」
    再び殴りかかろうとするからもう面倒だから両手を縛り上げた
    何だかんだリーチやタッパの差が有る分オレの方が力だけは強い
    「なぁ、オレにしとけって」
    「八戒…」
    タカちゃんの顔が歪む
    そんな困った顔するなよ
    やっぱり望みねぇわけ?
    「オレはタカちゃんとは違うからさ、ドラケンの次でいいなんて思えねぇ!だからさ、オレのタカちゃんになってくれよ…うぅっ…」
    ぐすっ
    情けない
    涙が出てきて、とめられなくて
    わーんと泣き崩れてしまった
    「…八戒」
    タカちゃんがオロオロとオレの頭を優しく抱き抱える
    もぉ!期待させんなよ!
    そういうところが大好きだけれど残酷で嫌いだ
    「ねぇ、オレの事嫌い?」
    「嫌いなわけないだろ」
    「じゃあ、オレにしとけよ」
    頭と腰をがっしり掴んで逃げられない様に噛み付く様に唇を合わす
    「やめ…」
    「オレにするって言うまでやめないよ」
    「八戒…」
    タカちゃんが泣きそうな顔をする
    頭が冷えた
    パッと体を離して立ち上がる
    「ウソ、一応ここ外だし」
    地面に座り込んでいるタカちゃんに手を伸ばす
    「ゴメンね、帰ろうか」
    何事も無かった様にニカっと笑えばおずおずと手をとってくれた
    「おぅ…」
    本当、そういうところズルい
    結局手を取ってくれるのだ
    きっと何事も無かった事にするのだろう
    いつもより距離をとって無言で帰路についた



    八戒の告白?から数日が経った
    あれからどんな反応をして良いのかわからず気まずくて会わないどころか連絡もとらない
    あっちも同じなのかいつもなら毎日のようにくるメールもない
    ホッとするような寂しいような
    何とも言い難い気持ちだ
    ドラケンには偶に会う
    まだ元気はない気がするが少しかげのある表情も悔しい位男前だ
    カッコいい
    やっぱり好きだ
    いつもは胸が高鳴るが八戒の泣き顔が浮かんで胸が痛んだ

    柚葉から八戒が熱を出したと連絡がきた
    いつも熱を出すと子供の様にメソメソしている八戒が浮かんで心配になり、少し迷ったけれどお見舞いに行くことにした

    「何でくるかなー」
    顔を見るなりデカい溜め息を吐かれた
    折角お見舞いに来てやったのに何だその態度
    「来ちゃ悪いのかよ」
    「いや、すげー嬉しいよ!けれど!さ」
    ベッドサイドに座っていたオレは思いっきり引っ張られ抵抗する間も無くあっと言う間に体制を変えられ押し倒されていた
    何だよ元気じゃん
    オレを器用だと褒め称えるがコイツも意外と器用だ
    「こう言うことされても文句言えないんだよ?」
    手首を押さえつけられた
    端正な顔立ちが見下ろしている
    いつものへにゃへにゃと笑う弟では無い
    段々顔が近づいてくる
    キスされそうだ
    部屋の照明が隠れ影になって顔がよく見えない
    知らない男の様だ
    怖い
    身体が震える
    「え?タカちゃん?!どうしたの?どこか痛かった?!」
    少し震えて体に力が入りきゅっとすくめただけなのに八戒が馬鹿みたいに動揺してパッと体をはなした
    見慣れたいつもの情けない顔だ
    「良かった…」
    安心したら涙が出た
    「?!」
    「八戒だ…」
    「オレだよ?」
    心配そうに覗き込んでくる顔が大型犬みたいで少し笑えて余裕が出てきた
    「この前のお前、知らないヤツみたいで怖かった…」
    「タカちゃん…」
    お、見慣れない真面目な顔
    こう言う顔の時、本当に端正な顔をしているなと思う
    「オレの事嫌い?」
    「嫌いなわけねぇだろ…」
    嫌いじゃ無いのわかっているクセに聞くなよ
    「じゃあさ、本当にオレにしとけよ」
    またそれか
    「ドラケンの事忘れらんねぇよ」
    「オレ、忘れろなんて言って無いよ」
    は?
    「最初からさ、出会った時からタカちゃんドラケン君の事好きだったじゃん。オレ、ドラケン君の事好きなタカちゃんを好きになったんだよ」
    手を握られる
    まだ熱がひききっていないのか熱い
    「オレを見てよ」
    見てるよ
    端正な顔している
    「今はまだドラケン君の事好きなタカちゃんを好きで我慢するから。オレをタカちゃんの1番にしてよ」
    「そんなん言われても…」
    正直、困る
    「オレの事好き?弟以上に思える?」
    「弟としか思った事無ぇよ」
    好きだけれどドラケンとは違う
    「だよねー」
    ショックを受けるかと思ったけど事の他明るいな
    「じゃあさ、キスは嫌じゃなかった?」
    「わかんねぇ」
    それどころじゃなかったし…
    と考えていたら唇に八戒の唇が触れた
    一瞬柔らかい感触がしてすぐ離れた
    「どう?嫌?気持ち悪りぃ?」
    「気持ち…悪かねぇけど…」
    「けど?」
    「胸が痛い…」
    痛むとは違う…か?
    「弟とこんなことしてって?」
    「ちが…ぅ…なんか苦しい?」
    「ときめいた?」
    ときめいたわけでも無いと思う
    「わかんない…」
    「じゃあさ、もう一回してもい?」
    「聞いた事無いくせに…」
    今まで勝手にやってきたくせに今更聞くなよ
    「嫌?」
    息がかかるまで顔が近づく
    目の前に真剣な顔をした八戒
    顔が良い…
    「おま…ずりぃよ…」
    「お願い、聞かせて、嫌?」
    「いやじゃ…ないけれど…」
    「じゃあ、するね」
    ぐいっと頭を抱えらる
    驚いて口を開けたら初めて舌を入れられた
    くぅ…ふぅ…
    上手く息が吸えない
    ぐちゅぐちゅと音が頭に響く
    何も考えられない
    暫く好き勝手されていい加減苦しくなってきた
    どんどんと胸を叩いたらやっと解放された
    「どう?ときめいた?」
    唾液でてらてらとした唇をグイッと拭いながら見た事ない様な顔をされる
    畜生!顔がいい…
    「…わかんねぇ…」
    本当、何もかもわからねぇ
    「じゃあ、気持ち良かった?」
    ぼーっとしていたら股間を優しく撫でられた
    「聞くまでもないね」
    緩いけれどたっちまっていた…
    くそっ!ニコニコすんじゃねぇ
    ぶっ飛ばすぞ!
    「ね、タカちゃん」
    ゾクゾクする程低い声がした
    こんな声出せるのかよ…
    「オレ、欲しいモンはぜってぇー欲しいの」
    知っている
    お前は根っからの末っ子だ
    「まずはオレを彼氏にしてよ」
    ギラギラとした目にとらえられオレは逃げ場がないと察した
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