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    hananokosituki

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    hananokosituki

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    練習ルツ🎈🌟ちゃん7
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    「ふわ…………今日は暖かいな。」
     類を待つ放課後の屋上。今日はこの季節にしては少し高い23℃。日差しが少しやわくなってきたこのくらいの時間帯はうたた寝をするには丁度いい。
    「類が来るまでの間なら……………いいだろうか。」
     昨日は脚本の案が次々に出てきてしまい少し夜ふかしをしてしまったし、寝不足なんだ。仕方ないだろう……。と独りごちて目を瞑る。
    (踊るような風…………。まるで風の演舞だな………類ならばこの風も演出に加えてみせるのだろうか……。)
    そんなことを考えながら意識から手を離した。



    「司くんおまたせっ!……………司くん?」
     いつもならすぐ終わるホームルームが長引いてしまったから急いできたのだけど、この気候だから司くんはうたた寝をしているらしい。
    「どうしようかな……。もともと遅れてきたのは僕だし、気持ちよさそうだし…………うん、このまま寝かせておこうかな。司くんならそのうち起きるだろうし、もし時間が危なくなったら起こそう。」
     そう決めて司くんの横に寄り添うように座る。ふわふわと風に遊ぶ日色の髪がくすぐったくって。
    「少し失礼するね。」
     そう言ってあたたかそうな髪へ手をのばす。ふわふわと風に吹かれる髪を優しく撫で付け、さらさらの髪を堪能する。
    「君の髪はお日さまのようだねぇ。」
     スルスルと指通りのいい髪は彼の日頃の手入れの賜物だろう。司くんの髪にすり寄りつむじにキスを落とした。
    「ん……るい…………?」
    「おはよう、司くん。」
     まだ寝ぼけ眼の司くんにおはようのキスを額、鼻、頬と順に落としていく。
    「寝ぼけてる君もかわいいね。」
     自分の額を司くんに触れ合わせる。司くんの視界には僕しかいないし、僕の視界も司くんしかいない。まるで二人きりの世界のよう。
    (君への愛おしさが溢れて溺れてしまいそうだ。)
    「類、そのまま溢れさせていいぞ、オレが全て受け止めてやる。」
     その代わりオレのも余さずに受け取るんだぞ!とはにかむ君へ、僕はまた胸を高鳴らせるんだ。
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