「今日、何の日か知ってる?」
いきなり投げかけられた問いに宮野志保は大きな瞳を瞬かせた。
「……地雷に関する啓発および地雷除去支援のための国際デー?」
「一言一句違わずに即答できる聡明な君が好きだよ」
ハリウッドスター顔負けの美貌を持つ男に、にっこりと微笑まれ『好きだよ』と言われても志保の鉄仮面は崩れない。
「それはどうも。正解なの?」
「僕が求める答えではない。よってデータは渡せないな」
「それは困るわ。そのデータがないと今日中に仕事が終わらないわよ。……4月4日よね、何だったかしら。あ、トランスジェンダーの日?交通反戦デーも今日だったかしら?」
「どちらも不正解。降参?」
にやりと笑う降谷零に志保は特大のため息をお見舞いした。
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