暗闇と光 ──暗転の舞台、スポットライトがこの身に降り注ぐ。たったそれだけで、観客の目は自然と僕へと注目してしまう。これは人間が持つ暗闇を恐れる本能を利用した演出。人は暗闇の中では生きていけない。……そういえば、人間を暗闇の中で長期間生活させた時どういった変化をもたらすのか、といった実験がどこかであったような気がする。その結果を掻い摘んで話すと、陽の光を浴びないことで徐々に体内時計が狂い、数時間寝たつもりが数十時間寝ていたとか。リズムの変化は体調に直結するもので、食事の量が減ったことで筋肉量は落ち、おおらかだった人が短気になってしまったりと。要するに、暗闇は人を狂わせてしまったのだ。
おっと、いけないいけない!話が逸れてしまったね。
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