騎士の占い札:怨虎竜編・狩猟前夜(仮題)明日、私はカムラの里を発つ。
遥か昔からカムラの里を苦しめ続けた百竜夜行の元を断ちに、淵源の古龍を狩りに征く。カムラの里の今と未来の為の、私の好きな大好きな人達の為の、私の今が明日へと続くように、明日の私が未来を勝ち取る為の、大一番の大連続狩猟だ。
体調は万全、緊張で食べられないかもと思ったけど食欲もいつも通り。防具と武器の点検も終えてポーチの中も整頓した。もちろん加工屋一同のお墨付き。これまでおざなりにしていたというわけではないけれど、いつもの狩りのように丁寧に慎重に準備を重ねてきた。
里長とゴコク様にヒノト姉様とミノト姉様との夕飯を兼ねた打ち合わせでは、再び単騎で古龍に挑むことを重ね重ね里やギルドとして謝られたりしたけど、正直言うと私は気にしてない。必要だったのは今日までの準備と根回し、それに明日への徹底した擦り合わせなのだから。教官は里長の指示でハモンさんとアヤメさん達と翡葉の砦の最終設備点検と、里守や手伝ってくれるハンターさん達の配備確認に行っていてこちらの集まりに参加していない。ウツシ教官とも一緒に過ごしたかったけれど仕方ない、それも全ては明日の為なのだから。
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