学園双子のあれこれ① 園芸植物に傷付けられてちょい怪我のルージュ、弓道の稽古に少しさわってその異変をブルーに気づかれる、部活の更衣室で手当(意味深)により乱れさせられるルージュ、帰ろうぜ〜と覗きに来るレッドに慌てて着衣してるブルーがルージュのフリをする
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「傷を見せろ」
放課後、稽古終わりの更衣室にて。部屋に入るやいなや有無を言わせぬ口調で飛んできたブルーの声に、ルージュはギクリと固まった。
「大した傷じゃない」
「脱げ。全身見せろよ」
ルージュが構える間もなく、自身の弓かけも外さないままブルーが
ルージュの手を引く。抵抗する隙もなく、そのまま備え付けのベンチに座らされた。
あの、とか、ちよっと、とか、そういう少しの反応すら挟ませないテンポでルージュの弓かけが抜き去られ、ぐいとブルーの眼前に晒される。弓かけの下、人差し指にはテーピングが巻かれているが、完全に崩れていていかにも間に合わせで巻いたのが見て取れる有様だ。
ふぅ、呆れたように息を吐いて、ブルーがそっとテープの端をつまむ。するすると手早く解きながらも、痛みを与えないよう動きには細心の注意が払われているのがわかって、ルージュは拒むのを諦めた。
「……昼間騒いでいたやつか」
暴かれた内側、傷跡を確認しながらブルーが呟く。昼間騒いでいたやつ、というのは、謎の成長を遂げた怪しげな園芸植物のことだ。強力な電動刃物でもう刈り取られ済みではあるが、突如現れた元気の良すぎる生命体に、一時学園は騒然としていた。