カレー 冷蔵庫のフリーザーにはモモ肉と胸肉、肩肉にスジ肉が冷凍されている。ちゃんと部位別に保存しているのは、我ながら偉いと思う。まぁその都度やらないとすぐ臭みがでるから食べるどころじゃない。やっぱり肉は鮮度が大切だ。
野菜室にはトマト、人参にじゃがいもと玉葱が常備してある。
今日のカレーは家庭的なものにするか。スパイスではなく市販のルーを選ぶ。
カレーの材料はあるから、あとはサラダかな。兄に電話してサラダ用の葉物野菜を帰りに買ってきてもらおう。カレーだと言ったら喜ぶかな。
フリーザーから出し流水解凍しておいた肩肉を野菜と一緒に圧力鍋で炒め、水の代わりの野菜ジュースを入れてスイッチを押す。この肉は若いけど少し硬めなので圧力鍋でしっかり煮込まないと。
ご飯も炊けてカレーも出来上がり、兄も帰ってきた。
買ってきてくれたレタスを千切り、ベビーリーフとトマトで簡単なサラダを作ったら冷蔵庫で冷やす。
先にシャワーを浴びていた兄が出たので、さあ食事にしよう。
ビールで乾杯した後、肉が硬くないか気になって兄を見ていると彼はスプーンを口に運びながら「肉がホロっと柔らかくてめっちゃうまい!やっぱりお前のカレーは世界一だな!あー幸せ♡」なんて言ってくれるから、俺まで幸せな気分になる。
解体を頑張った甲斐があったな。奴は体がデカくて骨も太かったから切断するのは難儀だったし、筋肉も削ぎにくかった。本当に大変だった。でもそんなこと、兄は知らなくていい。
たくさんおかわりしてくれよ、兄さん。