強くて強くてしょうがない!いつだったか、彼が言ってくれた言葉が頭を過った。
「フフッ」
思わず笑みが溢れる。
そうだ。
私は強くて強くてしょうがない。
彼が持てる全てを私に教えてくれた。
いつだって全力で私を導いてくれた。
私は、それに、いつだって全力で応えてきた。
今だって、それに全力で応えればいいだけだ。
手の震えは止まった。
全てを出し切ろう。
彼に今まで教わってきた全て。
ただ一つ。
全てを出し切った刃が折れてしまった時の為に。
私の心を、此処に残そう。
ただ一人の女が、ただ一人の男を想う心。
さあ、行こう。
私は、強くて強くてしょうがない!