ハンターになって真っ先に行ったのは防具の新調だった。
カムラノ装備が嫌いな訳ではないけれど、胸とお尻が大きい私にはそれが強調される形になって、時折里外から来る人達の視線が痛い。
頑張ってモンスターを狩って露出が少ない装備をハモンさんに特別に調整してもらっているが、常に押さえつけられているのでハッキリ言って苦しい。
あと露出の有無で選んでいるから性能は二の次になってしまっている。
「一回露出した装備を着てみたら?慣れちゃえばなんて事ないよ。それより性能が劣ったり苦しさで気が散って怪我する方が危ないでしょ」
アヤメさんの言葉も尤もだと、思い切って装備を変えてみることにした。
重ね着を作ったりと、そういうのが得意そうなナカゴさんに相談して、防具の性能と私の体に合ったものを作ってもらって。
いつもとは違う、鏡に映った自分の姿に戸惑いつつも階段を下りて茶屋へと向かった。
「…愛…弟子…?」
一本くださいな、とオテマエさんに団子を頼むポーズで固まった教官と、その後ろでアヤメさんがウンウンと頷いている。
「教官!あの…似合いますか?」
こんなにも露出したものは初めてで心許無くて。
教官に聞くも、教官の目は四方八方に彷徨っていて私の方を向いてはくれない。
「…似合う。似合う、けど……」
「けど?」
似合わないのかと落ち込んだが、教官の言葉に嬉しくて顔を上げる。
首を傾けて続きの言葉を待つ。
「〜〜〜っ、駄目!絶っ対駄目!!」
教官の絶叫が集会所に響き渡って。
やっぱり私には似合わないんだと項垂れた。