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    10ゲージのポイポイ

    @honey_bee_19se

    書けないものとか色々ポイポイ

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    POIPOI 89

    ウツハン♀。デッシが色々な人とお付き合いしてる。けど実はエチチな事はしてない。
    教官に告白済みで、恋愛的な意味で好きじゃないとフラれ済みデッシ。
    ラスト悩んで、両片想いバージョンとお付き合いバージョンの両方書いた。

    好きな人初めて付き合った人は、私を好きだと言った。

    「君の事が好きなんだ。少しでも僕を好ましいと思ってくれたなら、僕の恋人になってくれないか?」
    「……私で、よければ」

    驚き、そして、想いが実を結んで嬉しそうに笑った彼は、
    私とは大違いだと思った。

    「……君が好きなのは僕じゃないんだね…」

    けれど彼は、あの嬉しそうな笑みを悲しみの微笑みに変えて、
    私の元から去って行った。

    二番目に付き合った人も、私を好きだと言った。

    「前から気になっていたんだ。アンタが好きだ。俺と付き合ってくれ!」
    「……私で、よければ」

    断る理由も特に無かった。
    狩りの時に見た顔とは違う、はにかんだ顔で彼は笑った。

    「アンタが見てるのは、俺じゃなかったんだな」

    彼も、最初の人と同じように、今度は少し怒りを含んだような表情で、
    私の元から去って行った。

    三番目に付き合った人も、私を好きだと言って、更には私に自分を好きにさせてみせると言った。

    「アンタの事、好きだぜ?オレの事を絶対に好きになるから、付き合ってみねぇ?」
    「……私で、よければ」

    絶対に好きになる。
    その言葉に少し期待して返事をした。
    彼は自信たっぷりに笑った。

    「アンタ、思ったよりつまんねぇ女だったんだな」

    いつの間にか疎遠になって、彼はそう言って
    別の女と消えて行った。

    四番目に付き合った人も、五番目に付き合った人も、六番目も七番目も、
    みんな同じ事を言う。
    私が好きだと。
    去る時も似たような事を言う。
    君が好きなのは自分じゃない、君の心には別の誰かがいる、と。

    「愛弟子、随分と奔放な付き合いをしているようだね?」
    「教官」

    小さな里では、秘密など意味を成さない。
    小さな里でなくても、私の隣に立つ男の姿が頻繁に変われば、噂が立つのは当たり前だ。

    「愛弟子に非がないとしても、少し考えた方がいいかもしれないね」
    「…そうですね」

    頭はスッと冷えているのに、腹の中では溶岩が煮え滾っていた。
    どの口が、それを言うのか。

    「じゃあ、今度は私を好きじゃない人と付き合います」
    「…何で?」
    「私を好きな人は、私の事を好きじゃなくなるから…」

    私の心に、ただ一人。
    あの時、私を好きじゃないと言った人。

    「ねぇ、教官」

    顔は見れなくて、俯いて自分の装備のつま先をジッと見た。

    「私の事、好きですか?」

    お願い。
    あの時と同じように。
    私の事を、好きじゃないと言って。



    ※両片想いバージョン

    「…好きだよ、愛弟子」

    意気地なし。
    意気地なし意気地なし意気地なし!!!

    「…そう、ですか」
    「大事な弟子だからね!当たり前じゃないか!」

    ギュッと口を固く詰むんで。
    涙が出そうになるのを、ただ只管に耐えた。
    目の前で微笑む酷い人。
    私を、好きな人。





    ※お付き合いバージョン


    「……好きじゃ、ないよ」

    驚いて顔を上げれば、口元の装備を鼻まで引き上げて、顔を真っ赤にした教官がいた。

    「っ…じゃあ、私と、」

    付き合って下さい。
    風に攫われてしまった声は、教官に、ちゃんと届いただろうか?


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