Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    10ゲージのポイポイ

    @10_gauge_19s

    書けないものとか色々ポイポイ

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💝 🌝 🐊 🌟
    POIPOI 92

    ウツハン♀。風呂上がりでもマッパで出て来るデッシを書きたかった筈なのに、どうしてこうなった?

    人の気も知らないで壊したかった。
    今までの関係を。

    「好きです」

    もう、その関係に満足は出来なかった。
    溢れ出す感情を口に出した。
    もう腹の中は焦がれて焼き爛れて、外に出す事以外、思いつかなかった。

    「俺もだよ!愛弟子、」

    そうじゃない。
    私が欲しいのは、それじゃない。

    「そうじゃなくて!私は、異性として…」

    見つめた瞳は確かに同じ熱があるのに。

    「……すまない」

    彼の口から出たのは、全く違う言葉だった。

    「キミの、その想いに応える事は出来ない」
    「キミの事は妹のように思ってるよ」
    「恋情は…ないんだよ」

    まるで自分に言い聞かせるように紡がれる言葉の羅列に、腹が立って仕方がなかった。




    「愛弟子?居るか、ぃ!?」
    「何ですか?」
    「ま、愛弟子!!?」

    ポタリポタリ、と髪から滴が垂れる。
    慌てる教官を横目に、手拭いで髪を拭いた。

    「服!服着て!!」
    「ハッ!何、慌ててるんですか?」

    思いの外、苛立った声が出た。
    だって、私は家族なんでしょ?
    妹なんでしょ?

    「何も感じないんでしょ?妹ですから?」
    「……」

    顔を見れなくて、見たくもなくて。
    私の顔も見せたくなくて。
    教官に背を向ける。

    「気にしないで下さいよ」

    声が、少し震えていたのは、怒りなのか、それとも悲しみなのか。
    インナーに腕を通す。

    「…はぁ…、人の気も知らないで…」

    どの口が言うのか。
    カッと、一気に頭に血が上った。

    「教官だって」

    人の気も知らないで。
    これまで通り?
    いつも通り?
    出来る訳がない。
    それを壊したくて、想いを告げたのに?

    「家族の愛なんて要らないんですよ」

    私が欲しいのは、それじゃない。
    偽物の言葉なんて要らない。
    偽りの愛なんて要らない。

    「私が欲しいのは、唯一無二の愛なんですよ」

    貴方の本当が欲しい。

    教官の建前なんて知った事か。
    私を愛してると目で告げるのならば、その隠した口布を取り去って。
    その口で、私だけを愛してると言って。

    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏😭👏👏👍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works