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    10ゲージのポイポイ

    @honey_bee_19se

    書けないものとか色々ポイポイ

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    POIPOI 89

    kbnz。書けないネタを晒す。

    あくタイプ初めて会った時は、こんな大人しそうな奴が、あくタイプの天才なんて呼ばれているなんて信じられなかった。
    ダイマックスしないなんて、きっと退屈なバトルになるだろう。
    そんなバトルはしたくない。
    そんな事を考えていた傲慢なオレさまは、バトルが始まった瞬間、その考えを改めさせられた。
    自分の技をバラしても、なんら問題もない実力。
    時折フェイクをかけてくるのが非常に、あくタイプらしい。

    「お上品なバトルしてやがりますね!」

    何より、一瞬で人が変わったかのようにギラつくネズに心底、驚かされた。
    ダイマックスをしないでこの実力。
    ネズは、まさに天才だった。
    キョダイマックスしたジュラルドンの体力が削られていく。
    ダンデ以外にも、こんなに胸を熱くさせるバトルがあるなんて。

    楽しい時間はあっという間に過ぎていって、バトルはオレさまの勝利で終わった。
    互いにポケモンを戻し、握手をする為に中央へ寄って行く。
    まだ高鳴る胸の鼓動に任せて、思わず握手する手に力が篭ってしまった。

    「ダイマックスなしでこのバトル!凄かった!」
    「どうも」
    「またやろうぜ!ネズ!」
    「生憎、アンコールはしねーんです」

    熱く語るオレさまとは裏腹に、バトルの時のネズはどこに行ったのか?と思うくらいに静かに言葉を口にする。
    ストリンダーみたいなヤツだ。
    ハイとローで全然違う。


    「おまえが好きなのはダンデじゃねーんですか?」
    「そりゃ、ダンデを倒す事を目標にしてたけど、あくまでライバルとしてだ」
    「オレさまが、好きなのは、…ネズだよ」
    「紛らわしか〜」
    「おまえら距離感がバグってんですよ」

    「全く、おれみたいな男のどこがいいんですかね」
    「さっきから普通に話してるけど、ネズは男に言い寄られて気持ち悪くねぇの?」
    「ハッ!おまえ、そんな事気にしてたんですか?」
    「ノイジーですね」
    「おれは男だろうと女だろうと構いませんが」
    「簡単に靡くほど安くはねーです」


    「その無駄に良い顔は飾りか?」

    細長い指で、顎を、つい、と撫でられる。

    「その鍛えられた肉体はマネキンか?」

    顎にあった指が、首から胸に降り、トンっと胸を突かれる。

    「トップジムリーダー様の戦術はワンパターンか?」

    キスしそうな程に顔を近づけて、ネズは、ニヤリ、と笑う。
    あまりの近さに、思わず手が伸びるが、その手を、するりと躱してネズは離れていく。

    「欲しけりゃ、せいぜい頑張ってみな」

    振り向きざま、首のチョーカーに指をかけて。
    チャリチャリと音を鳴らし、舌を出して笑いながら、ネズは手をヒラヒラとさせて歩き出した。

    「上等じゃねぇの」

    キバナさまの、この顔はオマエ好みか?
    この鍛えられた身体で、オマエの身体を開いてやるよ。
    オマエこそ、もうちょっと肉つけろよ。
    オレさまについてこれねぇぜ?
    どれだけ躱されても、負け込んでも、諦めねぇよ。
    しっかり対策してオマエの喉元に噛み付いてやるから覚悟しろよ。



    「まあ、悪くはねーですよ」
    「ネズって意外とよく食うよな」
    「身になりにくいんですよ」
    「歌ってるとカロリー消費激しそうだもんな」

    「オマエ顔色悪くね?」
    「いつもこんなもんでしょう」
    「いーや、絶対いつもより悪いって。ちょっと座って待ってろ」
    「!何ですか?」
    「ホットタオル。気持ちいいだろ?」
    「これは……寝そうです」
    「寝てていいよ。時間が来たら起こしてやるよ」



    「ん……は、……んん」
    「は、…ネズ、んぅ…」

    「キスは、まあ及第点ですね」
    「なんだよそれ」
    「随分、お上品だな、と」
    「好きな奴には優しくしたいだろ」
    「そ、うですか」

    「続きはしねーんですか?」
    「……エッチするなら付き合ってからがいい」
    「おまえ、意外とロマンチストですよね」
    「うるせー」
    「もしかして、キスも付き合ってからがよかったですか?」
    「…………」
    「図星ですね」

    ネズを避けるキバナ。

    「おまえ、もうおれの事は好きじゃねーんですか?」
    「何だよ急に」
    「…い、え、何でもありません」

    「キバナさんはアニキの事、好いとぅんじゃなかと?」
    「不安にさせんとって」
    「アニキ泣かせたら許さんけんね」

    「やっぱり、おれなんかじゃダメだったんでしょう」
    「違っ…」
    「思ってたのと違いましたか?」
    「ネズッ…」

    「ネズ…好きだ…」
    「オレさま、少し欲が出たんだ」
    「もし、ネズがオレさまのこと好きじゃないって言ったら、耐えられなくて」

    「おれを変えたのはキバナでしょう」
    「おまえが触れるのは嫌いじゃねーです」

    「ちゃんと言って」
    「ワンパチみてぇな顔しやがって」

    「アンコールはねーですよ」
    「おれも、好きです」

    「だから、放っておかないでください」
    「うぐ…」
    「キバナ…」
    「…っ、オマエ!ワザとやってんだろ!」
    「バレました?」

    「けど、好いとぅんは本当ですよ」
    「〜〜襲うぞ!」
    「どうぞ」

    「待ってんですよ」
    「もーー!!」
    「フ、ハハハッ!」
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