累何となく、何となくでしかないけど、私を見つめるその目が、いつもと違う気がした。
日曜日の午後。模擬戦や訓練を午前中にして、特に予定もないゆったりとした時間。
窓の外は綺麗に晴れて青空。遠くに聞こえるのは、午後から訓練を始めたのであろう生徒の声。絵に描いたような穏やかな日だ。
一柳隊で揃ってランチを取ってから解散になり、自室に戻ってきたのが多分2時間くらい前のこと。
ルームメイトの神琳は図書館へ行って不在。私一人だと部屋ががらんとしているように思えるのは、いつも隣にいる神琳が華やかな人だからかな。手入れの行き届いた柔らかそうな亜麻色の髪に、目が覚めるようなオッドアイ。彩のある彼女がいないと、部屋は無機質に見える。
1865