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    6_rth

    @6_rthのポイピク。
    ボツ、えっち、習作含めてデータ保管のため全作品置きます。

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    6_rth

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    喜怒愛楽

    #アサルトリリィ
    assaultLilly
    #神雨
    divineRain

    「明日には年が変わってるんだね」
     教導官に見つからないよう、灯りを落とした部屋。カーテンの向こうからそっと差し込む外の闇の方が明るい。
     私の言葉に、隣の神琳がそっと身じろぎをした。布が擦れる音。動きに合わせてベッドの中に篭った熱が少しだけ外へ出て行った。
    「あと、一時間半程度でしょうか」
     その声音はどこか億劫そうで、普段彼女の方が就寝時間が早いことを思い出した。私も、二人でくっついている温かさに意識が遠のいていきそう。
    「今年は、いろいろなことがあったな……」
    「えぇ、わたくしもです」
     百合ヶ丘に来て、レギオンを組んで、ギガント級を討ち取った。他にも大小、数えきれないことがあったけれど、そのすべてに神琳がいる。
     そしてそのルームメイトと、誰とも進んだことのない関係になるだなんて、去年の私は想像もしていなかった。
    「ねぇ、神琳」
    「どうしたの、雨嘉さん」
    「好きだよ」
     特に理由はなかった。言いたかっただけ。普段だったら恥ずかしいと思ってしまうけど、眠気に浸されつつある今は、遮るものはなかった。
     神琳から返事がない。眠ってしまっただろうか。顔を覗き込むと、赤と黄色のオッドアイとばっちり視線があった。
     暗がりだから余計に、その目が潤んでいるのがよく分かった。涙で輪郭のぼんやりした目は宝石みたいに綺麗。
    「わたくし、も、好きです」
     密やかな声。白い頬が色づいている。そこに手を添えれば、予想通り熱い。
     神琳のこの表情を見たことがあるのは、この世界で私だけなんだ。そんな優越感が私にあったことすら、神琳に出会うまで知らなかった。
     ほんのり赤い頬が、私の手にそっと擦り寄せられる。じっと見上げてくるオッドアイは、何かを言いたげに揺れていた。
     多分、これ。柔らかな唇に触れれば、満足気に緩やかな弧を描く目尻。この表情も好き。
     穏やかに微笑む神琳ももちろん素敵なんだけど、私だけに見せてくれる表情は特別。
     そう、特別。私だけに見せてほしい。
     名前を呼んだのは私。顔を寄せたのはどちらが先だったか。
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    6_rth

    DONE何が何でも5章までにかつに何とか付き合ってほしかった。
    断章Ⅱは含みませんがイベストメモストその他含んでます。大島家と東城さんは多分こんなに仲良くない。独自解釈あります。
    ほんのりめぐタマと月歌ユキとあさにーなの要素があります。
    blooming
     ヒトサンマルマル、購買から少し離れた階段の陰。天候は晴天、視界良好。風向きは……留意する必要なし。
     ピークを過ぎて人も少なくなった購買で、見慣れたオレンジのフードはやけに目立つ。壁に半身を押し付け、気配を殺してそっと覗くと、ちょうど観察対象の彼女が会計を済ませようとしているところだった。
     ……そうして観察対象はわたしの予想通り、購買でサンドイッチを購入した。種類は遠目で分からない。双眼鏡は生憎持って来ていなかった。諜報員たる者、いついかなる時でも準備をしていなければならないのだけれど、午前の座学が押して寮室へ取りに戻ることができなかったのだ。
     観察対象Aは速やかに会計を済ませ、教室の方へ戻っていく。その背中で黒くしなやかな尻尾が緩やかに揺れるのを見て、それからわたしはそっと壁から離れる。冷たかったはずの壁は、わたし自身の体温ですっかり温くなっていた。
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