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    to_cosfree_12

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    まほやく 小説
    一人で語るような感じで、ファ→レノ→フィ→アレ(妄想)

    ##ほやれん

    自分語り背の愁傷

    傷は順調に癒えているようだ。
    朝と夜が何度も行き交い植物が茂り、枯れて行く。
    常に僕だけは待ちぼうけている。
    そうして分からない位の月日が流れていった。
    時間は穏やかに無為に流れていく。
    毎日、日付を確認し、馬房を散策し、朝を・・・過ごした、
    作戦の手直しと・・・世話。・・・と会議して、記録を書き留め
    手直しする。
    明日の予定を確認して・・・と笑い、寝た。
    忙しい、生きていた過去。
    なんともらしく無い今の生活。しかし違和感は無く「もしも」
    を考えてしまう。
    たまに様子を見せる茶トラの猫を見ては置いてきてしまった
    彼を思い出し逃げ出したくなった。
    夜の月はいつの日か修行の中で見せてもらった彼の心象風景を思い出し縋りそうになった。
    何も感じたくなかった
    黒い百合の花が背に咲き誇り動かざるを得なくなった。
    また、失いながら歯車は回り出す。
    世界は常に燃えている。



    希望の珠

    眩しい世界は静かに確かに亀裂を入れ一気に崩れ去った。
    星空の下、己の正義を尊敬する主人の元改めて認識した。
    確かに生きる意味を知った。
    信じられなかった。
    確かに彼らは微笑ましい人間と魔法使いの理想で、彼等と戦える事が誇らしかった。
    崩れる時は予兆はあれど侵蝕されているようで、主人を守りきれなかった事を深く悔いた。
    主人が牢獄で笑う、「信じろ」と。
    言葉を信じて全てが燃え果てていった。
    星空は見上げても冷えた光で俺を照らす。
    傍の主人は温もりだけを残して消えてしまった。
    たった今も鮮明に覚えている。大切な時間。
    たった一つ。守れたものを追いかける。
    追いかけた先で様々な時間が積もっていく。
    けど、思い出すのは焚き火の光と星空、
    美しく舞う大切な、主人。
    山の麓緑を過ぎ、人々との柔らかな時間を超えて
    星空の下、今見つけた。



    縁の糸

    遠い昔
    誰かが僕を崇める。
    理解できない。
    邪魔にならないのなら別にいい。
    世界を手に入れようとした。
    恐れられた。
    邪魔じゃないから別にいい。
    隠遁生活をしていたらどこからか若い魔法使いが世界を変えるために魔法を教えてくれとやってきた。
    笑っちゃうよね。
    かつて世界を征服するために暴れていた魔法使いに師事しに来るなんて。
    でも気分は悪くない。もしかしたら彼が僕を満たしてくれるかもしれない。
    彼の手を取った。
    彼は必死だった親友との約束のため魔法使いと人間の共存のため。
    充実した年。こんなにも時が流れるのが早く遅い。
    僕の全ては彼のためにあった。
    彼のためだと思っていた。
    彼と彼の親友との間には僕は邪魔な様子だった。
    邪魔になっているのは僕だった。
    虚空を心に見つけてしまった。彼の前に居れなかった。
    浮き彫りになった穴は幼い子どもの先生と僕を呼ぶ声がうめようとしている。
    友人が託した未来をらしくも無く抱えている。
    秒針が進んだ。
     
    凱旋

    腕がなくなった。
    右腕ごとなくなった。
    栄誉の負傷と民衆は称える。
    腕の感覚が空を描く。何もない。
    動かない。
    確かにあの戦いの日々は過酷ではあったが同時に希望に溢れ満ちていた。
    上手く笑えているだろうか。
    部下は皆大声で笑い、泣き、叫んでいる。
    顔が、引きつる。心が悲鳴をあげている。
    分からない。分からない。
    自分の本当の気持ちは一体どこにあるのだろう。
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