4/29 L2-E8!『もしもし?あ、セッツァーおはよう!昨日の試合見てた?』
「おお。勝ち試合もタイムリーも久々だったな。先発ショーマもリリーフした若手も立派に無失点で抑えてくれたし」
『シマウチ外野手はやっぱり四番が似合うわね。フランコ内野手も最近イライラしたりエラーしたり心配だったけど、ホームラン打てて本当に良かった』
「ところでティナ」
『あとは今日はキャプテンがチャンスで決めてくれたら…!今度こそルーキーのショージ投手に勝ち星を!』
「ティナ。聞いときたいことがあるんだが」
『…なあに?』
「何なんだ昨夜のアレは。お前いつからフィガロのあの番組でバイトする様になったんだ?」
『あ……見てたのね。昨夜の夕刊フィガロ』
「見てるに決まってんだろ、どんなにふざけた通販番組でも習慣みてえなもんだからな」
『…バイトじゃないの。エドガーさんから、せっかく勝ち試合だったしこれから番組に出てみないかって連絡が来て』
「連絡!随分仲良くなったもんだ、これから勝つたんびに出ることになるのか?」
『それは……毎回じゃないと思うけど。昨日は私もたまたま時間が空いていたから行っただけで。でも……』
「…でも、なんだ?」
『エドガーさんから…もっと個人的にお付き合いしませんかって。先週は何回かお食事もご馳走になってしまって…』
「はあ?!アイツそういう目的でお前のこと!」
『へ、変な目的じゃないと思うの!最近私も試合が負けた日に悲しくなって何度か通販したりしてたから、常連さんみたいになってたし…』
「すっかりカモじゃねえか……そこらへんにしとけよ、マジで…。お前の親父さんが咽び泣くぞ」
『うん。それは…気を付ける。そろそろお部屋も狭くなってきたから、大きいお買い物は控えるわ。
でも…エドガーさんが言ってた個人的なお付き合いって、お友達ってこと?
私とセッツァーみたいにお家に行き来する仲になりましょうってことなのかしら』
「……………。はあ…なるほど。大体分かった。よし…
取り敢えず、今日の試合は俺んとこで見とけ。エドガーから連絡が来たら今日は忙しいって断る、良いな?」
『分かったわ。これから準備して向かうわね、今日の試合は14時からだから。それじゃあ、またあとでね!』
「…。どういうつもりなんだ、全く……」
気分はすっかりティナの保護者。だけど、そもそも自分こそティナの何なんだろう?兄?親友?
取り敢えずティナの好きなココアをいそいそと用意するセッツァーであった!