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    yuuki1yuuki

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    宇髄さん誕生日おめでとう!

    祝いの日「「宇髄出掛けるぞ」」

    突然自宅に押し掛けてきた正反対な二人に俺はめざしにかじりついたまま、つい見上げてしまった。

    「どったの?」
    「普段から俺らの都合関係なく押し掛けて連れ回すんだ、たまには俺らに連れ回されろォ」
    「そうだ!」

    最近めっきり腰巾着みたいになった冨岡と連れ立って世話やいてる不死川。仲良くなってくれて何よりなんだけどな。
    こんな朝早くの飯時に来るなんて珍しいな

    「飯食ってからで良いか?」
    「おぅ雛鶴さん、旦那借りてくぞぉ」
    「えぇ、ちゃんと返してくださいね」
    「んっ」

    飯が終われば、不死川が左を冨岡が右をがっしり掴んで最初は俺は好きだが二人は別に興味の無さそうなデパートで、きらびやかな帯を見つけた不死川と冨岡がこれが良いと買っていたので、俺は自分に似合いそうなド派手な羽織を一枚買った。
    ついでに三人で輝利哉様達へのお土産もかなり悩んで買った。

    その後三人で楽しめる食事処。ここは本当に美味しかったので、後で嫁達も連れてくるつもりだ。にしても冨岡はいつも鮭大根だな。
    あっ、あとビックリしたのは不死川の爽籟が冨岡のお使いをしていたことだな。あいつ御館様と不死川と悲鳴嶼さん以外の言うことほぼ聞かないのに

    美味しい茶屋で休憩してからド派手な良い景色を見にも行った。
    五体不満足の男三人で山登りもなかなか楽しかった。
    二人の体力の落ち具合にも驚いたが、自分も結構体力落ちてて三人でぜーぜー息をきらしての山登りもなかなか乙なもんだ。

    同じく登山していたおっさんに兄ちゃんら体格が良いのに体力ねぇなぁと笑われたのは新鮮で面白かったぜ!
    最初は俺と不死川が人攫いで冨岡が拐われた人に見えてたらしく、通報するかどうするかでじっと見られていたらしい。
    見られてるのは知っていたが、まさか人攫いだと思われてたとは知らなかったな!

    周りの奴らにゃ、やっぱり元柱のせいか、崇められてるつーか、やりづらいんだよな

    日が傾きかけるまでに山を下りて自宅に戻ろうとするが、何故か冨岡に煙管屋に連れ込まれる。
    お前吸わねぇだろと言うと、ちょっとムッとした顔で格好良いから興味があると言った。

    二人してどれが良いのか分からんと俺に意見を聞きつつあれやこれやと盛り上がり、最終的に一つづつ買った。

    今度は邪魔されずに二人と帰宅すれば、屋敷から賑やかな声がする

    「お?何か騒がしいな?」
    「なんだろなぁ」
    「とりあえず入ろう」

    ぐいぐいと冨岡に腕を引かれて室内に足を踏み入れると嫁三人と輝利哉様達、竈門達、隠達、わいわいと皆が料理を机に並べ、振り向いて俺に気が付くとわっとこっちに駆け寄ってくる。

    「「天元様お誕生日おめでとうございます!!!」」

    わっと駆け寄られて、一番幼い嫁に体当たりされて後ろ向きに倒れそうになった俺を両側から不死川と冨岡に支えられる。

    二人を見下ろすと、してやったりって顔をしていて、やっとこの準備のために二人が俺を連れ出したんだと気が付いた。

    「おめっとさん」
    「おめでとう。この帯と煙管は俺と不死川からだ」

    さっき購入した帯に煙管

    「あっ!これ俺達からです!」
    「神!これもやる!一番綺麗なヤツだぞ!」
    「あっ!待って!!これ!雛鶴さんとマキヲさんと私からです!!一番喜んでください!!」

    わぁぎゃあと騒ぐ知人、友人、同僚、嫁、ネズミ達も俺の好きなまんじゅうを持って此方に駆けてくる。

    あぁ、なんて幸せなんだろう。楽しくて、嬉しくて胸が熱くて仕方無い。

    両手で抱えられるだけ近くにいる奴ら全員抱えこんで力をこめる。俺が体重をかけたせいか皆ぐしゃっと潰れてしまった

    「ありがとよ!」
    「おいおい、泣くなぁ色男!」

    あの苦しい日々を過ごした皆ともこの幸せをあじわいたかったなぁ
    せめて、残ったこの優しい人々を俺が幸せにしたいと思った。

    「天元、産まれてくれて、私たちと出会ってくれてありがとう、これからもよろしくね」
    「こちらこそ、出会ってくださって、共に歩んでくださりありがとうございます」

    不死川と冨岡が俺の顔を隠すように俺の買ったド派手な羽織を被せてくれる。
    こんなに、こんなに嬉しいのは始めてだ

    「待って!待ってください!一番天元様を喜ばせるのはマキヲさんなんです!!ほら!マキヲさん!早く天元様を喜ばせてください」

    まだこれ以上なんて、なにをする気だ。
    少し腫れぼったくなった目で嫁を見ると、マキヲが真っ赤な顔で戸惑っており、その背を雛鶴と須磨がぐいぐいと押して俺の前まで運んでくれる。

    「あー、マキヲ?」
    「ほら!早く!マキヲさん!」
    「マキヲ!今言うのよ!」

    胸の前で手を組んだマキヲが俺と目線を合わせるように俺の目の前にしゃがみこんだ

    「天元様、あの、」
    「おぅ」

    珍しくマキヲが視線をうろうろと泳がせている。
    普段そういうことをするのは須磨だからなんだか新鮮で、とても可愛いなと思う。

    「あの、ややこが出来ました。喜んでくださいますか?」

    ややこ、ややこ
    ややこ!!!

    ばっと他から手を離してマキヲを抱き締める

    「でかした!マキヲ!おっと!こんなに抱き締めちゃいけねぇよな、でも俺も親になんだなぁ、名前に何にする?いや、まだ気ぐ早いか!」
    「一番嬉しいでしょ!天元様!!」

    あの時、嫁を迎えて良かった
    あの時、御館様に出会えて良かった
    あの時、判断を誤ったと思ったが迎えに行って良かった
    あの時、竈門達を連れて行って良かった
    あの時、最期まで鬼殺隊の為に働いて良かった
    あぁこの良き日を迎えられて良かった!
    出来ることならこの可愛い嫁の腹に居る小さな小さな命が次の命を繋ぐまで、守ってやると決めた。

    「よっしゃ!めでてぇ!祝いだ!」

    俺の言葉に周りがわっと沸き立つ。
    さぁ!あの世に行っちまった優しい奴らにもこの喜びが届くよう、心の底から幸せを謳歌しようじゃないか!

    「俺の嫁の懐妊に!」
    「一応俺らはてめぇの誕生日を祝いたくてきてるんだが?」
    「んじゃあ、俺の誕生日と嫁の懐妊に乾杯!」
    「「「「「乾杯!」」」」」



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