もういくつ寝ると アメリカよりは近いけど、秋田と東京では気軽に行けない距離だ。行くにしても学生には痛い出費のため頻繁には行けない。
温かく美味しい物を食べてるかな。今の時間は風呂に入ってるかな。夜更かししていないだろうか。秋田の方向に身体を向け相手の生活を想像しては、チビチビと酒を飲み思いを馳せる。
次に会う時はどんな髪型をしてるのだろうか。この間会った時は「毎朝、髪の毛をセットするのが面倒になって…」と恥ずかしそうにしながら見慣れた坊主頭を撫でていたっけ。
会えない時間が愛を育む…本当にそうなのかは分からないけど、そうだったらいいな。
アルコールを摂取してフワフワした思考回路は、本能のまま言葉を紡ぐ。
「早く会いたい…お前もそうだといいな。」
赤く丸が描かれたカレンダーを見上げ、座椅子から立ち上がる。ふぁ〜と大きく欠伸をしながら、凝り固まった身体を解し、寝床へと足を進めた。