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    hydroxidestar

    @ReinesReines

    ツバサ(紅)です。好き勝手に書いてます。よしなに

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    hydroxidestar

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    R18. ハニートラップを使った松井を心配すると同時にやきもきする豊前。

    タイトルはまだない帰還中から豊前の機嫌が悪い。理由は判っている。今回の任務で僕が坊主に色仕掛けをしたからだ。本番まではしていないから僕は別に構わないのだけど、豊前は最後まで反対していた。ずっと口を聞いてくれていないから、相当怒っているのは伝わってくる。なんというか、びりびりとした怒り。

    あの生臭坊主を始末するには、この方法が手っ取り早かったんだ。

    部隊長である山姥切長義が主に報告に行くと言うので、僕はそのまま部屋に戻ることにした。部屋に戻る間も、豊前は黙ったままだ。ああ、これはしばらく口を聞いてくれないだろうなあ。仕方ないか……。

    「シャツが血でべとべとだ。漂白しないと……」

    部屋の入口でコートを脱いでいると、いきなり腕を掴まれたと思えば壁に押しつけられた。眼前には、燃えるような瞳をした豊前の顔。てっきり怒っているのかと思ったのだけど、どちらかと言えば悲しいような、切ない表情で。

    「ぶぜ……」

    名前を呼ぶ声は噛みつくようなキスに飲み込まれた。僕はと言うと、壁と豊前に挟まれて身動きがとれない。豊前の胸を押してみるが、向こうも力を入れていて敵わない、この、僕がだ。
    その間にもシャツのボタンは外されて、胸が露になる。豊前の冷たい指先が伸びてきて、体が跳ねた。

    いつもとは違う。

    悲しい、怒り、負の感情が混じり合っている。

    僕の喉が上下した。自分のと、豊前の唾液を飲み込んだところで豊前が壁を叩いた。

    「松井……頼むから、自分を大事にしてくれねえかっ」
    「あ、……」

    泣いているのかと思った。眉は下がって、哀しみが浮かんでいる。

    「あれしか、方法はなかったんだよ……」

    わかってる、と豊前は小さく呟く。

    「でも、頭ん中の血が沸騰するかと思ったけん……」
    「作戦ってわかっててもだめやった」
    「思念であの坊主を殺せるなら、殺していたと思うよ、俺は」

    豊前の舌が胸を這う。ころころと転がすような舐め方だと思えば歯を立てられたり。痛いより、快感の方が勝って頭が変になりそうだった。

    「ぶ、ぶぜんっ。ま、待っ、」
    「悪い、待てない」
    「っっ」


    下腹部に熱が集まる感覚がする。気づけば豊前の手にはベルトがあった。器用に片手だけで脱がされて、足下に落ちていった。

    「今日は俺がする」
    「え?あっ……まっ、ぶぜっっ」

    豊前の大きな手が下着の上からの刺激を与えてくる。手で制止をしようとしたけど遅かった。僕の性感帯を知るその手は的確に攻めてくる。

    「んっ、ぁ、ぅあっ、やらっ」
    「嫌じゃないろ?」
    「ちがっ、ふぁ、あ、ん」

    「ほーとかわいいな」

    唇を重ねられて、舌を絡められる。その間も手の動きは止まらない。気持ちいい。腰が揺れてしまう。

    「な、なあ…ぶぜん」
    「あんまし煽んな。抱き潰したくなるだろ」

    低い声に背中がぞくぞくとした。
    豊前の顔が急に視界からなくなったと思えば、ひやりとした感触が僕を包んだ。

    「豊前……!!はな、せ!!」
    「文句はあとできく」
    「あっ、や、やだっ…だめだって……っ」

    体に力が入らない。壁にもたれて体を支えていたけど、限界だ。
    豊前の柔らかい髪がお腹に当たるのですら、いまの僕には激しすぎる。

    「ぶぜ、はなし、っ」

    力強く吸われて、あろうことか僕は豊前の口の中に出してしまった。だから離してと言ったのに。

    「まつ、ごめんな。優しくできる余裕がねえ」

    足にも力が入らず、床にぺたんと座り込んだ僕の片足を掴んだ豊前が言う。

    「ん…いい、平気」

    色仕掛けを行ったのは僕だし、豊前を責められない。風呂で清めたとは言え、豊前に上書きしてほしいのは事実。

    仕事だからと割りきっていたけど、豊前を不安にさせたことは申し訳なかった。

    脳天まで響くような快楽に、目の前で星が飛んだ。声にならない声が口から漏れた。その間にも奥までぐっと押し込まれて、体は弓のようにしなる。

    はあ…と豊前が吐息を漏らして、更に濃くなった髪をかき上げた。その仕種にすら体は反応して、豊前を締め付けてしまう。


    豊前が目を細めて笑ったように見えた。

    「ぶぜん…不安にさせて済まない…でも、僕の心も体もキミのものだから安心してくれ。……それに、色仕掛けは今回だけにするよ」
    「そうしてくれ。俺の欲はまつが思ってるより深ぇんだ」
    「ふふ、知ってる……」

    いつの間にか両手は背中に回されていて、ぎゅっと抱きしめられていた。

    この体温が好きだなあと思う。

    まつ、と耳許で呼ばれると同時に深い快楽が訪れる。

    赦されて、愛されて、残っていた理性は散っていく。

    僕たちはお互いの気が済むまで、濃厚な快楽を分かち合った。
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    Lope

    DONE本丸クリスマスパーティーを抜け出して一人で居た長義くんのもとへりいだあと松井くんがやってきて……というところから始まる、長義くん一人称のぶぜまつです。

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    監視対象・江の者③ 誰も居ない夜の実務作業部屋。静けさが恋しくなって、この俺、山姥切長義は聖夜の宴からこの部屋へと抜け出してきた。ついでだから、江の者たちの最新の観察報告も政府に提出してしまおうか。俺は実務に使うものとは別の端末を立ち上げて、編集途中の文書ファイルを開いた。
     江の者の中でも、特に重要な観察対象は豊前江である。最近、新たに顕現した五月雨江・村雲江をともに『すていじのれっすん』、いわば歌舞音曲の稽古に誘って、そこからすぐにその二人も江の仲間としてまとめ上げていたようだ。そのような情報を踏まえると、やはり豊前江のその求心力には目を瞠るものがあると思う。
     その豊前江は今、同じ江の男士である松井江に想いを寄せている。その恋慕の情は、きっと豊前江と本丸を繋ぎ止める鎖になるだろう。そう考えて、俺はその恋が少しでも長く保つよう立ち回っている。
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