調査資料:九島達也西暦二〇三五年
十師族四葉家の東山元英と四葉彩夢の間に四男として生まれる。長男の元造と十歳以上年が離れている。当初は四葉家の中で育てられる予定であったが、九島家からの打診により、養子入りを検討し始める。
西暦二〇三七年(一~二歳)
魔法技能士開発第七研究所の設立が確定し、九島家への養子入りが確定する。当時すでに九島家の当主となっていた九島烈の末子として迎え入れられ、名を九島達也と改める。
西暦二〇四八年(十二~十三歳)
中学校に入学。養父-九島烈の提案で、国防陸軍にこの頃から入り浸るようになる。最初は主に開発部門に居たが、次第に遊撃歩兵小隊の訓練に加わるようになる。
※大人びた風貌をしており、年齢よりは少し上に見られる顔立ちであった。
西暦二〇五〇年(十四~十五歳)
実兄―四葉元造が子を成したことを知らされ、四葉、九島両家の計らいで会いに行く。
西暦二〇五四年(十八歳~十九歳)
高校を卒業と共に、国防陸軍に正式入隊する。階級は准尉。
当初は馴染みのあった第一師団遊撃歩兵小隊に配属されるが、家柄の絡みを嫌って移動願いを出し、別部隊へと配属される。
西暦二〇五五年(十九歳~二十歳)
海外での戦争に参加。功績をあげ、わずか入隊一年にして少尉に昇進。小隊長となる。
西暦二〇六〇年(二十四~二十五歳)
大亜細亜連合の対馬侵攻事件に参戦。一人で一部の地区を奪還し、中尉に昇進。
西暦二〇六二年(二十六~二十七歳)
四葉真夜奪還のため、崑崙方院に潜入。誘拐翌日に救出するが、自身もその際に重傷を負った。しかし、そのまま大漢への報復を決行すべく、一人崑崙方院に残り、虐殺を開始。
一時行方不明扱いとなる。
※この頃から髪に白髪が混じり始める。
西暦二〇六三年(二十七~二十八歳)
別の場所にてテロ活動を手動していた元造によって発見され、日本へと帰還する。この際に大尉へと昇進する。
後に四葉家一族が活動中に二十名死亡したことを知らされ、英作から四葉家へ戻ってくるよう説得される。
が、彼は四葉家に戻るどころか十師族としての権限放棄を軍へと宣言した。
このことにより、第一〇〇旅団の前身と言える特殊機動中隊が設立され、中隊長に任命される。これによって完全に表舞台からは消えることになる。
崑崙方院の際の重症と多大なるストレスにより、実際はこの頃から生殖機能の低下、眼への影響が出始めるが、当人にその自覚は一切としてなかった。
※髪の黒と白の配分が七対三、もしくは六対四程度。光の角度によってはグレーにも見えた。
西暦二〇六五年(二十九~三十歳)
第三次世界大戦最後の戦争を勝ち抜き、准佐へと昇進する。
この頃からすでに生殖機能の低下を指摘される。
西暦二〇六八年(三十二~三十三歳)
国内において起こった大規模テロ未遂事件にて、特殊機動中隊の功績が評価され、少佐へと昇進する。この際、中隊は大隊へと格上げされることとなる。
が、本人はこのテロ事件の際に完全に生殖機能を失う。
この頃から眼の使用に違和感を覚えるようになり、味覚異常も自覚する。
※ほぼ総白髪。いっそ色を入れようかとも検討したが、似合わないからと辞めた。
西暦二〇七〇年(三十四~三十五歳)
フォア・リーブス・テクノロジーの起業に助力する。その際にCAD開発第三課をもらい受けるが、あまりの多忙さにその存在を忘れる。
西暦二〇七四年(三十八~三十九歳)
大越紛争に一時的に参戦。日本への被害を未然に防いだことを評価され、中佐へと昇進する。
この時すでに眼の酷使で視力が低下していることを明かす。視力矯正を始めるが進行しており、専用器具で補強し始める。
※総白髪をオールバックにし、専用のバイザーもしくは眼鏡を掛けるようになる。
西暦二〇八一年(四十五~四十六歳)
九島家の集まりに招待され、陰ながら参加し、一年遅れで九島烈の孫、九島光宣と対面する。この際、初めて藤林響子とも対面する。
西暦二〇八二年(四十六~四十七歳)
国内で起こった事件の解決に努め、大佐へと昇進する。この時、第一〇〇旅団編成計画が始動する。
西暦二〇八五年(四十九~五十歳)
第一〇〇旅団を創設。旅団長へと就任。
フォア・リーブス・テクノロジーのCAD開発第三課の存在を思い出し、書類仕事から逃げるために入り浸るようになる。
西暦二〇八九年(五十三~五十四歳)
一条剛毅の招きで、一条家を訪問。その際に一条将輝と出会っている。
西暦二〇九〇年(五十四~五十五歳)
第一〇〇旅団の功績を評価され、准将へと昇進する。
西暦二〇九二年(五十六~五十七歳)
沖縄戦線、佐渡侵攻事件での功績を評価され、少将へと昇進する。
終戦後の休暇で初めて司波深雪と対面し、彼女の意向を組んで巳焼島へと二週間ほど滞在した。
この頃から体に違和感を感じるようになる。
※オールバックを少し崩した髪型に。この頃から杖を持ち始める。
西暦二〇九三年(五十七~五十八歳)
一条将輝の招きで再度一条家を訪問。その際に吉祥寺真紅郎を紹介されており、彼との研究者としての友人関係が始まる。
西暦二〇九五年(五十九~六十歳)
魔法大学付属第一高校への海外テロリストの関与を確認し、自ら潜入調査を決行。二科生として入学。
西暦二〇九六年(六十~六十一歳)
事件解決後、中将へと昇進。旅団長の座には就いているものの、実際には指揮を執るのみで、実働からは完全に手を引いた。
というのも、完全に体にガタが来ており、一月から三月にかけてのスターズの一件で引退を考え始める。