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    Kurone34

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    #L社同名職員さん一堂に会する定期ワンライ
    タシャ/自職員
    大遅刻(すまない)1時間+25分
    (体調不良中に書くなって話だけど、描きたかった(言い訳))

    「愛情不足、力不足」タシャ 福祉チーム補佐 入社3日目にして中層部へ異動、1週間以内にAleph武器の所持となった職員である。スピード出世といったところか、オフィサーには指差しされた事もある。優秀な人材は確かにいる、タシャ自身ギフトは貰えていなかった。然し、福祉チームへの異動は、同時期に福祉チームへ異動になった飛鳥の指名からだ。

    「先輩、30番と71番の注射、68番の点滴、16番と42番の安静を確認。それに伴った書類作成も一通り、済ませました。」

    「タシャさん、助かるよ。81番、49番の容態も安静、他職員も既にベッドで休んでいるよ。……4番と6番の状態は?」

    「はい、それは“家族”が確認してます。」

    「そっか。」

    タシャは天涯孤独だった。気まぐれで生かされた掃除屋に育てられた子供なのだ。それぞれが闇を抱えている。それが知ったら気が狂うかもしれない。否、既に狂っているのだろう。タシャに家族はいない。しかし、彼女にとっては大切な家族的存在なのだ。

    「タシャ、飛鳥さん、2人の確認、済。拘束からの、様子見。引き続き盲愛・興奮状態の場合、薬の投与推奨、かも。」

    「ありがとう、2人も抑えるの大変だったでしょう?」

    「いえ、記録チームからの応援、早急に捕縛に成功した。」

    じっと2人が飛鳥を見る。それを見て飛鳥は困ったような面白いような顔を浮かべてから2人の頭を撫でる。褒められ待ちの子供のようだからだ。

    「2人ともお疲れ様。収容室に入っての作業は終わったけど、福祉チーム、職員の治療に尽力を。もう少し頑張れるかな?」

    「「はい」」

    よしよしと再度撫でれば、気合いが入ったのか各々任された職員の元へと散る。今度はタシャは4番と6番の相手だ。重症人を飛鳥がメインに、中傷者、軽傷者は2人が任されている。然し、重症人でも、飛鳥が入れない場合はタシャが任される。タシャ自身、気は弱い、怖がりな性格だ。

    「遘√莠コ蠖「縺ェ縺ョ縲∫ァ√繝ョ繧」繝吶い縺ェ縺ョ霑斐@縺ヲ霑斐○縺ゥ縺@縺ヲ霑斐@縺ヲ縺上l縺ェ縺縺ゥ縺@縺ヲ」

    「險ア縺励※險ア縺励※險ア縺励※縺斐a繧薙↑縺輔>縺斐a繧薙↑縺輔>縺斐a繧薙↑縺輔>」

    そして、巣の高度な文学表現に疎い。

    隰昴▲縺溘▲縺ヲ縲∬ェー縺後≠縺ェ縺溘r險ア縺励※縺上l繧九溽ァ√↓縺ッ蛻°繧峨↑縺ゅf縺」縺上j莨代s縺ァ縺ュ縲……とか色々とサポートに入ったオフィサーは言う。睨み付ける人も居れば、安堵したような顔をした職員もいる。泣き狂う職員の声に驚きながらも、任された職員を見守る。

    「……タシャです、見え、ますか?聞こえますか?」

    「はな、して…………離して離せ、離せ離せ離せ離せ……」

    「……興奮状態です、ね。安定剤の投与を確認しました。」

    素早く処置を進め、鎮痛剤諸々の影響でやっと眠った職員を撫でる。

    「(もっと、強く抱き締めてあげれたらいいのにな)」

    「タシャさん!お疲れ様、任せっきりでごめんね?」

    「いえ、タシャのやれることです、から。」

    「そっか。……偉い、偉い。」

    ギュッと抱き着き、タシャにとっては大きい腰に手を回す。驚いた顔をしつつも、飛鳥もタシャの背に手を回しゆっくりと撫でる。飛鳥はタシャの異常なまでの愛情欲求を知っている。無自覚なのを含めて知っている。

    「タシャさん、帰ろっか。ここの職員はケセド様がやって下さるって。」

    「はい。飛鳥さん、帰りましょう。」

    ゆっくりと手を繋いで歩く。3人横並びは文句を言われるのはわかっているが、駄々こねれば「エレベーター迄ね?」と3人で歩く。

    「……っふふ、ふへへ〜」

    「タシャ、ご機嫌。」

    「2人とも頑張ったからね。」

    2人の温もりが愛おしくて、エレベーター内も離せずに居た。それを止めるわけでも、叱るわけでもなく、小さく笑うだけだ。

    「タシャさん、お疲れ様です。」
    「タシャ、ご苦労さま。」

    「お疲れ様、です。ふたりとも、元気、ですか?」

    中央本部に着き、上層階へのエレベーターへ向かっていると反対側から赤の紋章を着けた職員たちが手を振る。それにつられ、青の紋章であるこちらも手を振った。タシャにとっては同期の2人だ。まだ福祉チームの2人の手を掴み、気持ち後ろ目に隠れていると、全く!と言うような怒りを感じるような声が飛んでくる。新人で後輩のオリバーだ。

    「なぁに、ビクビクしてんのさ!懲戒チームがこれしきのことで壊滅するわけないでしょう?お前、俺様の兄貴と姉御の何見てる訳?」

    「オリバー。入社日が違えど、その言い方はどうかと思うぞ。」
    「ちくちく言葉だ」

    「うっさーーーーい!!!俺様は俺様が思ったこと言っただけだもんね!」

    タシャはオリバーが苦手だ。自我が強いというより、高圧的態度が怖い。オリバーの同期はそんなオリバーの頬を続きながら叱る。オリバーのルームメイトである飛鳥に関しては、心の中で投げ飛ばす勢いで物理的に叱ってると思うがタシャには知らない事だ。

    「タシャ!いいか?俺様はお前のビクビクしてるのが凄い嫌い!戦闘中はあんなに……ぐぇっ!」

    「オリバー、お前は人に対する敬意を持てと何度言えば気が済む?」

    彼の首根っこを掴み、何をしてるんだとナルリョイニョンが睨む。少々足が宙を浮き、パタパタと暴れるが余計に首が苦しくなるのだろう。

    「姉御、姉御、首、首が!!」

    「ねこちゃんだ」
    「はっ、首輪を付けられてんの」

    「しゆくん、すこ、し、た、すけろよ!!」

    「反省文を後で書こうな、オリバー。」

    「いやぁあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

    6人でわちゃわちゃとしながら寮へと戻る。途中で別れ、ナルリョイニョンとタシャは、女性寮へと足を進めていた。ナルリョイニョンは申し訳なさそうに頭を下げてきた。

    「タシャ、うちの部下が済まない。」

    「……だ、大丈夫、ですよ?リョン、さん。タシャが、しっかりしてないから。そう、言われる……から。」

    「タシャはしっかりしている。……仕事終わりは甘えたくなるのだろう?」

    「……!……う、うん。」

    ナルリョイニョンは自身の扉を開け、手招く。タシャは首を傾げ、彼女を見た。それを見て、彼女はクスリと笑っていった。

    「ルームメイト、今日は帰りが遅いんだ。ルームメイトが帰ってくるまで〜……にはなるが、僕で良ければぎゅっとしていいぞ?」

    「いいの?タシャ、そんなに力強くないよ?」

    ぎゅっと強く抱き締め不思議そうにナルリョイニョンを見る。それを見ながら、全くこの子は、と言った顔をして頭を撫でる。

    「あはは、そんなに力いるか?……確かに懲戒チームとして、僕らは力が必要だ。だが、福祉チームは防衛やサポートに特化している部署だと個人はそう思っている。だから、僕たちは最小限に抑えるように剣を向ける。タシャ達が尽力を尽くし、怪我人を救おうとする。それでいいだろう?」

    「タシャ、それでも、力ないから、喧嘩止めれない。」

    「……タシャ、力が影響してると思うか?」

    「…………うん。……そうしたら、もっと温もりを感じるから。」

    「……タシャ、忘れないで欲しい。僕はお前の味方だ。それは、ナトナトモンや他の皆も同じだ。」

    タシャは話は聞いてるものの、ぎゅっと抱きついたままだ。ナルリョイニョンは、とある違和感を感じ若干眉を寄せた。然し、彼女には言わない方が判断し、ゆっくりと呼吸を繰り返しながら伝えた。

    「タシャは、愛されてるの?親は抱きしめてくれなかったよ」

    「愛されているよ、大丈夫、大丈夫だよ、タシャ…」

    「タシャは、悪い子だから捨てられたの?」

    「……タシャ、君が望めば……僕は何度でも、抱きしめる……から、」

    「……から……?……っ!」

    タシャがやっと顔を向ける。ナルリョイニョンは、汗びっしょりになりながら、何とか微笑もうとしている。彼女の首に手をかけ、呼吸が乱れていた。離したい気持ちと温もりが愛おしくて感じていたい気持ちが交差する。泣きながらずっと謝るタシャを慰めるように撫でている。

    「タシャ、ぃ、だぃ、じょ〜〜ぶ、こわ、くなぃ…こわ、くな、ごぼっ、げぼっ!……、こ、きゅ、して、しん、こきゅー」

    「ころしたくない、ころしたくない」

    「た、しゃ、ぃ、だッ……」

    恐怖でパニック状態になっている。呼吸が苦しくなり、そろそろ視界がぼやけてくるのを自覚したナルリョイニョンはマズイ…と動こうとするが、血液が回らず、身体全体に力が入らない。なんとかもがこうと抵抗していると、扉がバーンと開く。ルームメイトが帰ってきたようだ。

    「リョーン、ただいまかえってき……リョン!??!タシャちゃん、しっかりして!!」

    「……ぁ、た、い、たしゃ……を、た、のむ……っ……」

    「せんぱーい!!!!!!急用でーす!!!!なるはや便でよろしく!!!!」

    なんて騒がしいルームメイトメイトなんだ、とナルリョイニョンは苦笑いし、タシャの頬を撫でる。涙がぼろぼろと出ていて、混乱して力の抜き方が分からないのだろう。明日、首元に痣が残っても気にしないというのに。きっと彼女は後悔の渦に堕ちるだろう。2人は1時間かけてオフィサー達に引き剥がされた。どうしてこうなったと聞くオフィサー達を宥めながら、ナルリョイニョンは微笑んでタシャの頭を撫でた。

    「タシャ、……君は、悪くない……僕が、力不足で、済まない。」

    泣き疲れたタシャの頭を撫でた。力がもっと強ければ、ルームメイトが来る前に亡くなっていたかもしれない。然し、彼女にそんな恐怖はない。タシャは泣き虫で甘えん坊で寂しがり屋なのだから。幸せのテディと共鳴しやすいのを理解しつつ、首に残った痣を撫でながら苦笑いをした。

    「……飛鳥先輩に、報告しなければ、な。」

    この異常性のある甘えたがりによる死亡事故を起こさない為に。
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