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    cpenguinc

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    MOURNING一緒にご飯を食べる猪七。「報告書、確かに受領いたしました」
     急遽請け負った遠方の調査、討伐任務の報告書を担当の補助監督に手渡して、空の色が青いうちに本日の業務は全て完了した。ここ数週間、偶発的に呪霊の活動が活発になりその対応に追われてまともな休みを取れていなかった。
     昼夜関係なく動き回り、空き時間に次のポイントへ移動する。自宅に帰れたとしても僅かな睡眠を取れるに留まった。一つひとつの呪霊の等級は高くなくても、それが何度も重なれば肉体的にも精神的にも疲労は貯まるものだ。
    「七海さん、お疲れ様でした。明日は終日休暇予定なのでゆっくり休んでくださいね」
    「はい。お疲れ様でした」
     一刻も早く休みたい一心で、挨拶もそこそこに執務室を出る。駐車場の隅に数日間駐めたままにしていた自車に乗り込んで、ようやく帰路についた。

     食材がぎっちりと詰まった買い物袋を両腕にぶら下げながら、やっとのことで自宅の鍵を開ける。帰宅途中にそういえば冷蔵庫の中身がまるっきり空だったことを思い出し、行きつけのスーパーで買い込んだものだ。
     任務の忙しさに反比例するかのように食事の質が低下し携行食ですませてしまうことも多かったから、その反動 6670