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    oburuta14

    オブルタの絵の練習置き場

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    oburuta14

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    カヲさんからのリクエストの中の1つの「結婚前夜突然どちらかの記憶が無くなったカイアサ」です。
    カヲさんの素晴らしく最高なカイアサ本の「My Lord2」を読んだうえで、同じネタで書くのはとても畏れ多いのですが、ご本人からのリクエストをいただいたので許してください。

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    oburuta14

    DONE純粋で、純真無垢な王子様の話
    純真無垢な王子様 私とカインは両想いだ。
     お互いに「好き」と気持ちを伝えあって、手を繋いで、それだけで私は満足だった。
     けれど、満足していたのは私だけだったようだ。
     そう思ったのは、城から魔法舎へと戻る夜空からカインが私以外の誰かと腕を組んでどこかの建物の扉へと消えたのを見てしまったときだ。
     魔法使いか否かは魔力でわかる。空から見下ろした城下街、親しみ慣れたカインの気配を感じ飛ぶ高度を降ろせばカインが知らない人物と街を歩いていた。金の髪が美しい人だ。カインが私の知らない人と歩き、私の知らない建物へと消えた。頭がその事実を認識した途端に箒から落ちてしまいそうなほどに心臓が痛み、涙が零れていた。
     カインが私以外の誰かと一緒にいることがこんなにも胸が痛む。私の好きとカインの好きは違ったのかもしれない。本当に好きだったのは私だけなのかもしれない。そもそも、好きだと伝えあっただけで私たちの関係はそれ以上でもそれ以下でもなく、今までと変わらない、中央の国の王子と中央の国の騎士、同じ賢者の魔法使いで、それだけだ。私とカインの関係が変わらないからこそ今こうしてカインは私以外の人と一緒の夜を過ごすのだ。カインは優しいから私を傷つけまいと私の言葉にあわせてくれただけなのかもしれない。私は中央の国の王子で、カインが中央の国の騎士だから。
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