独占欲身体のうちがわに彼を受け入れることは嫌いじゃない。
しっとりした肌をくっつけていると心地が良いし、膨らんだ亀頭で弱いところをいじめられると声が抑えられなくなるし。
何より、興奮に色濃く染まった緑の眼に射抜かれると背筋がぞくぞくしてたまらない。被虐趣味はないつもりだけれど、喰われてしまう、そう思うだけで頭から快感に染まってしまうのだから言い訳できないのかも。
「ぅあッ」
前立腺を潰すように擦られ思わず上げてしまった声を誤魔化すように、太い首に回していた腕をずらして頭をわしゃわしゃかき混ぜる。きっちり七三に整えられていた髪を乱すと印象がいくらか柔らかくなった。本人も気にしている細い髪は指を通すとさらさらとすり抜けていく。今は暗いからわからないけれど、この髪が朝日を受けてきらきら輝くのが好きだ。だからベッドでの彼の定位置は窓側。五条がそう決めた。存外寝起きの悪い男を奥に押しやっただけともいう。その状態の彼を最もよく見ているのは恐らく五条だろう、それまでの彼の交際歴など知りようもないが。
「ん、」
五条の指が不意に七海の耳を掠め、彼が喉を鳴らした。
「ふふ、ッう」
かわいらしい反応に笑うと彼の熱を受け入れている腹にきゅうと力が入ってしまった。それを見下ろす瞳が一段とぎらついて、その碧に見惚れている間にまた一段と深く突き上げられる。
「あッ!、っぐ、ぅン」
それまでゆるい刺激が続いていた泣き所を乱暴に暴かれ、目尻を赤く染めた彼が眉根を寄せる顔がセクシーだなって、
「……集中して、」
「は、ハイハイごめんね」