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    白流 龍

    @houhoupoteto

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    ヌヴィリオ、タル鍾SS置き場

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    白流 龍

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    ヌヴィリオ/🌧️⛓️
    待てを喰らわば

    ※少し⛓️🌧️描写あり

    ##ヌヴィリオ

    うなじ。
    ヌヴィレットさんの、うなじ。
    俺は今、ヌヴィレットさんのうなじを見ている。

    そう、何故こんな事になったかというと、二徹目の俺の所にヌヴィレットさんが来たから。
    …明日が辛くなっちまうから今日はそういう雰囲気にならないようにと思って、たまに看護師長にするみたいに三つ編みにでもしてやろうかと思っただけで…

    ゴクリ、と喉が鳴る
    俺自身に対する考え方を改めないといけないらしい。
    ソファに座り、優雅に本を読んでいるそのうなじに、かぶり付くかのように顔を寄せ
    「…っ」
    必死に抑え込んで、頭を垂れる。
    「ふふ…どうしたのだリオセスリ殿」
    髪がくすぐたかったのか、透き通った笑い声が耳元でする
    「…あんたが欲しくなった」
    カチャリ、とカップをソーサーに置く音。
    「明日が辛いからと、今日はしないのではないのか?」
    肩が少し揺れる。
    …楽しまれている。
    「それとも、私を組み敷いてみるのか?」
    パチリと目があったそれは、愉悦。
    「はぁ…勘弁してくれよヌヴィレットさん…」
    「最近はよっぽど大人しくなってしまったな。」
    クク、とまた。

    少し前、以前なら、首筋に噛みつきキスをし、そのまま押し倒していただろうが。
    …そうした所で気付けば逆になっていて、
    …その方が正直視界も五感も良い事を知ってしまって。
    普段表では想像も出来ない欲情したこの人が、俺の中で苦痛と快楽を含む姿を見るのが堪らなくて。

    「…隣に座るといい」
    まるで盛った犬と飼い主のように。
    俺の心は見透かされ、なだめられる。
    ボスリと乱暴に隣に座れば、流れるように頭を撫でられる。
    「その、それ…やめてくんねぇかな」
    「何故だろうか」
    「いや…なんか、むず痒くて…」
    ふわふわと、優しく撫でられることにはまだ慣れなくて。
    「ふむ、そういうことなら…難しいな」
    「…あんた、意地悪になったよな」
    それでも優しく、柔らかく微笑みかけてくれるこの人が堪らなくて。

    そのまま、前髪を上げられ
    「っ」
    キスされた。
    額とはいえど、この人からのこういうアプローチには全くと言っていいほど耐性が付かずに今に至る訳で、どんどん顔が赤くなっていくのが恥ずかしい。
    「…リオセスリ殿?」
    「ムリ…」
    両手で顔を覆うしか無い。
    「顔を見たいのだが」
    「ヤダ…。っ」
    こちらを覗き込んでいるのは気配でわかるが、急に置かれた手が太腿の内側に来たことに驚いて体が動く。
    腕を引っ張られ拒否の意を示すのに体をよじった所でバランスを崩した

    「ぁ…っ」
    先程想像した体制と逆に押し倒される形になり、耳まで熱くなったこの顔を正面から見られ火が出そうだ。…隠したくとも両手とも抑えられている
    「ぁ、ちょっヌヴィレットさ…んっ」
    何も言わずに、抵抗も虚しくされる口付け。
    ひんやりと心地よい冷たさが口内に広がる
    「んぁ…ちょ、んんっ」
    くちゅ、と
    水音が脳に響く。
    開放された両腕で、肩を押すもピクリともしない。
    両手で包みこまれた顔も背けられない。
    垂れる髪がこちょばしいが、それよりも押し寄せる快感のほうがよっぽど強い。
    「は…ぁ、はぁ…」
    やっと開放され、呼吸を整える。
    「リオセスリ殿…」
    困った顔で、俺には解る欲情した顔で、
    きっとなんと言えばいいのかわからないんだろう。
    「…さっきの俺のセリフ…言ってみ?」
    「リオセスリ殿が、欲しい…?」
    「くくくっ…ははっ慣れてなさすぎっ」
    行動は起こすくせに言葉には出来ない所が、堪らなく愛おしい。
    つい笑ってしまう。
    「…明日に響かせてしまうだろうが、良いだろうか…」
    「穏やかな口調で激しいこと言うなあんた」
    目が、この瞳が、堪らなく好きだ
    「…好きにしてくれ」
    こちらからの軽いキスは、冷たくて熱いキスで上書きされて。
    明日のことなんて、考えられないくらいに。



    「看護師長…」
    「ほんと人間って欲望に忠実で可愛いわねー。はい湿布」
    「やめてくれ…」
    こうなることは、わかっていたのに。
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