「そうやってホイホイアイツについてくけどさ〜ちょっとは危機感持ったほうがいいよ?」
「別に、アイツになら俺は何をされても良い」
「オレは良くないんだけど」
「そうか。だがAi、お前が俺の身を案じる事は何もない」
「いやいやいやさっきの回答そういう文脈じゃないじゃん!」
「理由は三つある。一つ、アイツとは現在敵対していない。二つ、アイツは意味なく他人を傷つけることはしない。三つ、故にアイツが俺を害することはない」
「ウンウン、言うと思った。あのさー遊作、アイツがどんな目でオマエの事見てるか分かってないだろ?」
「……気づかなかった。もしかして、俺が鈍感なだけでアイツは嫌がっていたか」
「逆」
「逆」
「あれ下心しかない目だから!」
「さすがにそんな顔だったら気づく」
「気づいてない! アイツが遊作見るときもー気持ち悪いくらいしまりのない顔しておいて、このAiちゃんが話しかけたらゴミクズみたいな目で見てくるからね つかオレが遊作にくっつくだけですごい顔してるからね」
「それで最近、了見がいるとき妙に抱きついて来るのか」
「あのすまし顔が百面相するの、見慣れたら面白くなってきたよね。つーかあんだけあからさまに粉かけられて気づいてない遊作ちゃんが心配だよオレ〜……」
「そう、なのか」
「そうだよ! って何その顔」
「……」
「……ウン。分かってた。遊作アイツの事好きだもんな」
「…………」
「でも! 付き合ってないし未成年だから! 不健全性的行為反対! Aiちゃんは許しませんよ」
「いや、思い返してみたが、やはりないな。お前の勘違いだろう」
「ないと思っても! 気をつけてって言ってんの」
「最初から俺は言っている。アイツになら何をされても構わない」
「オレも最初から言ってるでしょ オレは良くないんだけど」