好きになってくれ「……う、腕?」
レーンは目覚めて一番最初に飛び込んできた光景に、寝起きのぼんやりした頭で何事かと思いながら、そういえば昨日……と身を起こそうとする。だが、褐色の逞しい腕に阻まれて抜け出せない。
「レーン、どこにいくんだ?愛しい彼氏のお目覚めだぞ?」
「よくそんな恥ずかしいことを平然と言えますね」
抱きしめる腕を遮り、胸板を押して離れようとするもびくともしない。体格差にムッとしながら悪態をついた。
「セックスまでしたってのに冷たいなー」
「一度寝たぐらいで彼氏ヅラされても迷惑です。どうせセフレの1人なんですから……」
レーンはハッとして言おうとした言葉を飲み込んでケネスを見つめる。ケネスは先程までの茶化したような顔が真顔になりレーンの顔に近づくと噛み付くようなキスをすると早急に舌を差し込んで口内を蹂躙して、唇を離すと同時にレーンをうつ伏せ状態にして組み敷いて昨夜の名残で柔らかい孔に一気にペニスを押し込んだ。
「えッ……ぁん……???」
「聞き捨てならないなぁ?こんなに相性抜群なのに」
性器ではない器官にペニスをいきなり挿入されたにもかかわらず、レーンの体内はケネスの形に沿って搾り取るように蠢く。ぐぐぐっと体内に入り込んでくる感触にレーンはシーツをぎゅっと握りしめる。ケネスがその手を包み込むように重ねて握りこむとレーンがか細い声で呟くように喘ぐ。
「イヤ、だ……ぁん」
「何がイヤなんだ?ほら、気持ちいいだろ」
ねっとりと存在を知らしめるようにゆっくりと抽送が始まる。ケネスは逃げようと身をひこうとするレーンを押さえつけてのしかかるようにして密着すると、ズッズッと最奥を目がけてゆっくり力強く押し込むように動いて汗ばみ始めたうなじに唇を寄せる。
「ぁ……ん、ん」
枕に顔を押し付けながら声を押し殺すように喘ぐレーンに声を押し殺すのもそそるな?と耳元で囁いてやれば、内壁がキュッと締まってケネスのペニスを締め付けるので、くっと息をつめるようにして波をやり過ごすようにい一度動きを止めて挿入したまま抱きしめながら背中をさするように撫でると背中にキスを施した。
「レーン、好きだぜ?」
「は、やく抜いてくださいよ」
「まだイッていないぞ?わかるだろ?」
そんなに嫌うなよと苦笑しながらケネスは抽送を再開する。レーンの腰を掴むように上げさせて先程とは打って変わって激しく腰を打ち付けるようにガツガツと穿てば、レーンが耐えきれずに声をあげる。
「ん……はぁ、ん……た、いさ……ぁん」
「ほら、気持ちいい……俺なしではいられないくなるぞ?」
「い、やですよ……ぁん」
「強情だなぁ」
身体は正直なのにな?と先走りで濡れたペニスを扱いてやりながら抽送をさらに激しくする。いやらしい水音が結合部から響いて聴覚も侵していく。
「ぁ、はぁ……ん、中に出すのはイヤですよ?」
「んー?どうするかな?」
唇の端を吊り上げるように微笑うと、動きを早めて穿ちながら射精寸前で引き抜いてレーンの尻の谷間に精液を放出して、塗りつけるようにペニスを擦り付ける。
「……ぁ」
「やっば、中に出すよりこっちのがエロいな……」
尻の谷間を伝って精液が流れる。その光景をにんまりと見つめながらケネスが独言る。その光景を眺めながらティッシュを手に取って、手のひらに受け止めたレーンの精液と共に拭ってやると抱き込むようにしてベッドに横になる。
「ん?どーした?」
じっと見つめてくるレーンの額にそっと口付けるとそっと髪を撫でた。
「……中に出すものだと」
「言ったろ?お前さんはセフレじゃない。大事にしたいんだ」
「……」
照れをかくすようにレーンがそっぽを向くと、ケネスはこれはなかなか骨が折れそうだと漠然と思いながら胸に抱き込む。
END