Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    u_yasagi

    @u_yasagi

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 12

    u_yasagi

    ☆quiet follow

    アカデミー時代を80%捏造したアグ出逢いのお話。アッシュは何でグレイのこと好きなのかな~?って自問回答です。
    二人の間にはまだ何の柵もなく、グも消せない傷を負っていないため、二人とも若干性格が違うように思われるかもしれませんが本質は今も変わらないと思ってます。

    #アシュグレ
    ashGray

    タイトル未定 ニューミリオンにおいて『ヒーロー』になり得る人材を多数輩出する此処──アカデミーは、いわゆる名門校の一つに数えられる学校だ。だが、アカデミーに通う人間すべてがヒーローになれる訳ではない。そもそも、皆がみんな『ヒーロー』を目指している訳ではないのだ──。

    (──チッ! どいつもこいつも……クソみてぇな奴ばっかりだな)

     アカデミーに入学して最初に抱いた感想は"それ"だった。何より気に食わなかったのは、力も才能も──テメェの野望すら何も持っていないくだらねぇ奴らが、此処でのうのうとしていること……俺もまた、その内の一人なのだと勝手に決めつけられていることだった。

    『なぁ、アイツ……アッシュ・オルブライトだろ? どうせ親のコネで入学したに決まってる』
    『「親の七光り」ってヤツか……ダッセェ』
    『いいよなぁ~……財閥の御曹司なら「ヒーロー」になれなくたって将来安泰じゃね?』

     そういう不愉快な流言は、俺の耳にもはっきり届いていた。

    「──ハッ、だったらそれが真実かどうか……直接"俺"に確かめてみるんだな!」

     この俺が、周りのアホどもに『格の違い』ってヤツを力づくで知らしめてやったのは早々のこと……。何度目かの学力試験を終えた頃には誰も、俺様の実力が──知力・体力共に、だ──どうのとは言えなくなった。ざまぁみろ。
     "アイツ"を見つけたのは、そうやって周りの連中が漸く静かになったある日のことだ。

    「は、ぅわ……! お、オルブライト……くん?!」

     立ち寄った書店でバイクの専門誌を見繕っていたら、隣に居たやけに線の細い男から唐突に名を呼ばれた──よりにもよって、俺の嫌いなファミリーネームの方で。

    「あ"ぁ?! テメェ……誰だ?」
    「あ、えっと……ごめんなさい! アカデミーで一緒のクラスにいるんだけど……」

     そう言われてみれば……? 記憶の片隅に、その男の"特徴的な癖っ毛"が引っ掛かる。その間にも、目の前の男はおどおどした様子で「そうだよね……オルブライトくんが、僕みたいな影の薄い奴のことなんて覚えてる訳が……」とか何とかブツくさ言ってやがるが──俺は一言、その呼び方を訂正させた。

    「『アッシュ』──だ」
    「……え?」
    「俺のことを『オルブライト』とか呼ぶんじゃねぇ。フルネームで呼ばれた方がまだマシだ」
    「あ、あの……僕は、『グレイ』……です」

     ……その名前には、覚えがあった。学力試験の成績上位者──殊勝にも毎回この俺と競り合っている奴の名だ。「なるほど。お前が『グレイ・リヴァース』か……」と独り言ちると、男──グレイがハッとしたように顔を上げる。アカデミーにいる大抵の奴らは俺を無視するか敵視するかのどちらかしかいないため、こんな風に人と目を合わせることは久しい……意思が強そうなソイツの瞳の色は──

    (フッ、悪くねぇ……)

     少し気分が良くなった俺が珍しく会話を振ってやる。

    「まぁ、顔の方は覚えちゃいなかったがな……いつも学力試験の上位にはテメェも食い込んで来てるだろ?」
    「あ、いや、そんな……僕は、勉強を頑張ることくらいしか出来ないから……」
    「へぇ? 謙遜するのも良いが、それも過ぎるとお前……他の奴らに"食われる"ぞ?」
    「ひっ……なな、何……? く、『食われる』って?」

     困惑して顔を曇らせるグレイは、訳が分からないことを言う俺に対して怯えているようにも見えた。随分と"お上品"な野郎だ──思ったようには会話が続かず押し黙る。

    「…………」
    「──ア、アッ……シュは……何を見に来たの?」

     果敢にも再び口を開いたグレイに、俺は手にしていた雑誌の表紙を掲げ見せる。妙な奴に捕まったというか、俺が捕まえたというか……我知らず溜め息が出たが、グレイはそれに気づかなかったようにやや興奮して早口で紡いだ。

    「バ、バイク……! 好きなんだ……カッコいいもんね!」
    「まぁな……」
    「ぼ、僕も──」

     ──その言葉が俺自身に向けられたものではないことは当然、解っていた。けれどアイツが、まるで心から本当にそう思っているかのように──あまりにも柔らかな声音でそれを口にするから、俺は錯覚してしまったのだ。
     今になって思えば、あれは俺に対する呪いの言葉だったのだろう──

    『僕も好きだよ』
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺☺☺💕🙏💕💕💕🙏🙏❤❤💯💯💯👏👏💘🙏💗💗💗☺💕💕💕👏🙏💕💕👍💕💖👏☺☺☺☺☺☺🍫🍫🍫🍫🍫🍫😍❣❣🍗🍗🍯🍯☺👏👏👏👏💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    kishios_kindha

    DOODLEアッシュが自覚する話

    アシュ(→)グレ グレイが出ない上にアシュモブ♀の性行為描写有り
    地雷多数だと思うので、気を付けてください
    身代わり人形

    アッシュは基本的に女が絶えることが無いタイプの男である。
    金持ち、見目好し、頭良し。性格は暴力的であったが、女に手を上げるタイプではなく常識的だ。
    それでもアカデミーに在学中、アッシュと恋人関係まで持ち込めた人はいなかった。
    アッシュの周りにいる女は派手な遊び好きタイプが多く、セックスまで出来るガールフレンドは数え切れない。
    「ホテルのレストランで食事でもするか」
    いつもと変わらない手順。女友達はこれに頷くか、「割り勘なら」と断りを入れる。
    だから「えっ、私のこと嫌じゃなかったの」と目をパチクリするその女性に、アッシュは少なからず引っかかりを感じた。
    その日、アッシュが誘いをかけたレイチェルという名の女性はアカデミー時代の同級生で、ウエーブのかかった深緑のショートボブと強く引かれたアイラインが特徴的だ。どちらかと言えば美人な部類で、気立てのやさしいことで有名だった。
    アッシュが嫌う要素は少なくとも無い。
    学生時代になにか黒い噂でもあったか 過去の記憶を辿ってみるが、特に噂話も無かったはずだ。
    「嫌なら誘ってねえ」
    「うそっ、やったあ アッシュくんのオススメって 1875

    さわら

    DOODLE貴方はさわらのアシュグレで『朝四時、ランデブー』をお題にして140文字SSを書いてください。
    #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/587150

    当然のごとく140字を超える。付き合ってるアシュグレ
     はふ、と欠伸した。眠気で目をしょぼしょぼとさせながらミント味の歯磨き粉を歯ブラシに乗せ口に咥える。普段ならしゃっきりとさせてくれるような清涼感は今は眠気に勝てない。
     シャコシャコと音を立てつつ半分寝ているような緩慢な動きで磨いていると、扉の開く音がする。
     視線だけを動かせば、ぼやける視界に写ったのは同じく眠そうに大きく欠伸をする、ところどころ寝癖ではねた頭をした男の姿だ。視線に気づいたように、服の裾から腕を突っ込んでがりがりと腹を掻いていた男の瞳がこちらに向いて、呆れたような色になる。
    「テメェ、今何時だと思ってやがる」
    「…………四時、です」
     咎めるような声は普段よりも若干柔らかく聞こえるのは起き抜けでもあるからだろう。けれど、バツが悪いことには変わりない。
     明日はオフだからと少しだけ夜更しするつもりで始めたゲームに夢中になって、気がつけばふと視線を向けた時計に映し出されていた数字に驚いたものだ。流石に寝ようと思い、その前に歯を磨きに洗面所に来た。
     グレイとは正反対に、意外と規則正しい生活を送るアッシュは早朝トレーニングを欠かさない。いつもはもう少し遅い時間に活動をはじめ 1188