日記と赤面と両片思い「チェ〜ズレイ、ほんとに平気?」
「えぇ、大事ありません」
チェズレイが入院することになった。
入院といっても大きな怪我をしたじゃない。ただ少しばかり頭を打ったことを口実に、働きづめのチェズレイが療養するためのものだから、心配することはなにも無い。
病室だと言われてもにわかに信じがたいその豪華な個室の中、ベットの上で佇むチェズレイは不思議と様になっていた。
「お前さんはどんな姿でも様になるねぇ」
「誉め言葉として受け取っておきましょう。それで、モクマさん、頼みたいことなのですが……」
チェズレイは何かに少し悩んだ後、モクマから視線を外して窓の方を見ながら言う。
「私の日記を、持ってきてほしいのです」
「日記?日記なんか付けてたの?」
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