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    2023/11/11~12のキスディノWebオンリーでの展示小説2個目です。キース誕生日小説。去年書いていて完成させられなかったので完成させて展示させて頂きました。

    11/11-12キスディノWebオンリー展示小説② 子供の頃から誕生日なんて日が【特別】だなんて認識は全く無かった。物心ついた時からオレの家は一般的な家とは違うのだと理解していたし、勿論誕生日を祝われた記憶なんて無かった。もしかしたらうんと幼い時はそんな事もあったのかもしれないが、まだ母親が居た頃はそれなりに守られていた父親からの暴力も、オレを置いて逃げる様に去って行ったその日を境に自分に向けられる様になり、何回目かの誕生日の日にいつもより機嫌が悪かった相手に気を失うまで暴力を振るわれ、ああ本来なら生まれて来た日を祝福されるこんな日に自分は死ぬのだ、と思ったあの日からオレにとって【誕生日】という日は生まれて来た事が間違いだったのだと再認識する日になってしまったのだ。
     そんなオレが自分が覚えている限りで人生で初めて誕生日を誰かに祝って貰ったのは、ヒーローになる為のアカデミーに入ってからだった。ある事無い事の悪い噂が絶えないオレに何を思ったのか頻繁に声を掛けて来た鬱陶しいクラスメートであるディノは、ことある毎にオレを見掛けては話し掛けて来た。一度オレの噂を知らないのか? と問い掛けた事もある。殆どの悪評は心当たりの無い事だったが全てが嘘では無かった。未成年でどうしても仕事が出来なかったオレは、父親なんてアテになる筈もなく、食って行く為にギャングの下っ端みたいな事をしていたこともあったからだ。それにアカデミーの学費を払う為にバイトに明け暮れ、マトモに授業に出れない事も多いオレを自然と周りは遠ざけた。人付き合いなんて億劫なだけだ。だからその噂の話を持ち出せばきっとコイツもオレに付き纏うのを止めるだろう、そう考えての問い掛けだった。だが予想に反して返ってきた言葉は
    「俺はキースの言葉を信じるよ」
     一瞬何を言ったのか分からなかった。だがディノはあの綺麗なスカイブルーの瞳で真っ直ぐにオレを見てそう言った。よく知らないオレの事を、“信じる“と言ったのだ。しかもただ殆どの授業が同じと言うだけで自分達は仲良くなるべきだと。よく分からないその理由と、これはいくら邪険に扱ってもコイツは懲りずにオレに話しかけてくるだろう、そう踏んだオレはそれから諦めてディノと一緒に過ごす様になった。やがていつの間にかその中にアカデミー切っての優等生でクラス委員長であるブラッドも加わり、アカデミーでは大体いつもこの三人で居るのが当たり前になった。今まで他人との関わりなんて面倒だと思っていたが不思議とディノとブラッドと過ごすのは心地が良かった。たまにブラッドはガミガミと口うるせぇけどそれは相手を心配しているからこその口出しなのだと何となくだが理解した。(それとは別に何故か異様にディノには甘いが)ディノもブラッドもオレの知られたくない事、聞かれたくない事には一切触れてこない。多分それが心地良いのだ。全てを話さないと友達では無い、そんな事を言われた日には潔く離れただろうが、二人と過ごす時間はいつしか安心と少しの幸福感をもたらした。そんなある日、放課後に寮のオレの部屋で集まり、アカデミーの課題と向き合いながら他愛もない会話をしていた時に誕生日の話になった。きっかけなんて覚えちゃいない。恐らく話題を振って来たのはディノだろう。大体いつも何かしらの話題を振るのはディノで、あまり自分から話す事に長けてはいないオレとブラッドはディノの何でもない話を聞く方が多かった。
    「そう言えばキースの誕生日はいつなんだ?」
     不意にそう聞かれて、そう言えばもうすぐだったなと興味ない風に答えれば驚いたディノに何でそんな事が気になるのか、とオレも尋ねた。他人の誕生日なんて知って何になるのか? そのオレの言葉にまたビックリした様に目を丸めたディノと同じく見たこと無い顔でオレを見るブラッドに何か変な事言ったか? と軽く首を傾げる。
    「キースの誕生日はピザパーティーだな♪」
     暫くしてにひっといつもの笑みを浮かべてそう言ったディノにお前はピザをただ食いたいだけだろ〜と小突き、その日はある程度課題を進めて解散になった。それから数日後、授業を終えたオレは何故か電話でディノとブラッドに屋上に呼び出された。用があるならさっき教室で話せば良いのに何なんだ? と疑問に感じながら屋上へと続く階段を上り、扉を開けば途端にパァンと言う軽快な音に出迎えられ、何だ何だと咄嗟に瞑った目をゆっくりと開いて様子を伺えば、そこにはクラッカーを片手に満面の笑顔のディノといつもより表情が柔らかいブラッドが立っていた。
    「誕生日おめでとう、キース!!」
    「ハッピーバースデー、キース」
     その言葉にオレは言葉が出なくて固まる。生まれてこの方、こうやって誰かに自分の誕生日を祝って貰った事なんて無かったオレは咄嗟にどんな言葉を返せば良いのか、どんな顔をすれば良いのか分からなかったのだ。
    「あれっ!? キース!? どうしようブラッド!! キースがフリーズしちゃった!!!」
    「全く……こんな時は普通にありがとうって答えれば良いだけだ、何をそんなに悩む事がある?」
    「イヤ……悪ィ。こんな風に祝ってもらった事なんて無かったからどう反応するのが正解なのか分からなくてよ……」
     その言葉にディノは一瞬顔を曇らせてしまう。正直者で嘘が全く付けないディノは感情が表情に直ぐに出てしまうのだ。しまった、変な気を使わせちまうと焦るも上手い言い訳が何故か出て来ない。どうしようかと思案していれば、バッと勢い良くディノに手を握り込まれた。
    「……じゃあ来年もそのまた来年もずっとこの先俺とブラッドがキースの誕生日をお祝いするよ。キースは他人の誕生日を知って何になるのか? って言ったけど、大切な人の生まれた日をお祝いしたいって思うのは当然の事なんだぞ」
    「そう……、なのか。オレはそんな当然の事も知らねぇんだな。ハハッ、悪いな」
    「ううん。キースが謝る事なんて何も無いんだ。それに、誕生日はおめでとうの他にもう一つ伝えなきゃいけない事もあるんだぞ」
     ディノのその言葉にオレは全く予想も出来ず、困惑した顔でブラッドを見る。しかしブラッドは柔和な笑みをただただ浮かべるだけで何も言わなかった。
    「生まれて来てくれてありがとう。それと俺とブラッドに出会ってくれてありがとう、キース!」
    「…………ッッ。ブラッド……この言葉にはどう返すのが正解なんだ?」
    「ふっ、……さぁな。お前が今、感じるままに返せば良い。きっとそれが正解だ」
    「何だよソレ。誕生日初心者に優しくしてくれ……。でも、そうだな……、オレからも言わせてくれ。オレの方こそ出会ってくれてありがとさん」
    「〜〜〜っ、キィスゥゥゥゥ!!!!」
     オレの言葉に何故かディノはウルウルと瞳を潤ませ、次の瞬間にはしがみつく様にしてオレに抱き着き、殆ど身長差も無い相手の体重を支えるなんてその時のオレが出来るはずも無く、そのままディノを抱えたままオレは後ろへと倒れ込み、盛大に後頭部を打ち付けた。
    「イッテェェェ!!!! おい、コラディノ!! お前は誕生日に大切な友達を殺す気か!?」
    「にひっ☆と〜ってもラブアンドピースだな、ブラッド!」
    「そうだな、ディノ」
    「お前らなぁ〜」

     その年からアカデミーでもヒーローになってからでも二人は毎年オレの誕生日を盛大に祝ってくれた。オレも勿論二人の誕生日は祝ったし、言葉や態度に出して伝えるのは得意では無いオレはよく二人の誕生日にはそれぞれの好物を作って振る舞ったりもした。歳を得る毎にこんなオレを祝ってくれるヤツも増えて行った。同じヒーローだったり、HELIOSのスタッフだったり、オレのファンだったり。死なない為に選んだヒーローと言う道でそれなりに幸せな日々を過ごしていた。仕事はすげ〜大変だし、昇格試験を受ける時も死にそうになったりもしたが二人が居たから乗り越えられた。その過程でオレはディノに対して誰よりも特別な感情を抱き、しかしながらこの想いを成就させるつもりも無く、ただただコイツの一番近くに居られる親友ポジションで良いとそう願っていた。だがそんなささやかな願いすらも叶わなかったのだ。
    「ディノが……死んだ?」
    「先のロスト・ゼロで殉職を確認した。近々此度の戦いで殉職した者達の追悼式を執り行なう。キース、貴様も準備しておけ」
    「待てよ。ディノが死んだなんて何かの間違いだろ!? アイツがそんな簡単にやられるワケがねぇだろうが!!」
    「……俺がディノの最期を看取った。間違い無い」
     その言葉でオレは絶句する。信じられなかった。ディノは体術に優れ、オレ達三人の中でも対イクリプス部隊に抜擢される程の実力者だ。ヒーローランクはまだ低くても将来確実にメジャーヒーローになれるとジェイからもお墨付きを貰っている。大怪我をすることは何度もあったが、凄まじい判断能力とスピード、ブラッド曰く柔と呼ばれる程のしなやかさで接近戦に持ち込まれたらジェイだって苦戦を強いられていた強さだ。そんなディノが殉職? どうやったって信じられる筈が無かった。こんな事なら一生自分の気持ちを押し殺すなんて決めずに伝えれば良かった。もっとアイツの我儘を聞いてやれば良かった。……オレと出会ったくれた感謝をちゃんと伝えれば良かった。だが今更後悔してももうオレの気持ちも後悔も届く事は無い。
     それからのオレは抜け殻だった。ヒーロー業なんてもってのほか、どうやって生活していたかなんて分からない。たまに様子を見にきてくれたブラッドにはしっかりしろ、と叱咤され、ジェイやリリーには酷く心配された。やがて迎えた自分の誕生日。オレに初めて生まれてきた事を喜んでくれたディノが居ない初めての誕生日。その日もブラッド達が祝いに来てくれたが、何も感じなかった。オレは何故、アイツが居ないこの世界を今生きているのだろう。何の為に、誰の為にこれからの人生を生きて行けば良いのだろうか。一緒に生きて行きたいと思う相手はもう居ないと言うのに。そう思って自殺を考えた回数は恐らく数え切れない程だ。その度にブラッドに諭された。やがて、たどり着いた答えはやっぱりディノは生きているのではないか、と言う結論だった。頭がおかしくなったと言われれば確かにそうかもしれない。だが、確信はあった。明らかに矛盾点が多いのだ。それを言及した時のブラッドやジェイの反応も違和感しか無かった。だからオレはその日から別の生きる目的を自分に課し、ブラッドに強く勧められたメジャーヒーローの試験も受けて、合格を果たした。もう何があっても絶対にオレは諦めたりしない。可能性がある限りはディノを探し続ける。アイツがオレを信じてくれた様にオレも信じ続けるのだ。

    「ハッピーバースデー、ディノ。ったく本人不在だっつ〜のに何でプレゼント買っちまうかねぇ〜」

     今日はディノが居なくなってから三回目のアイツの誕生日。渡す相手は居ないと言うのに去年も一昨年もつい買っちまってプレゼントはこれで三個目だ。来年には絶対に四個目のプレゼントと一緒に渡してやる。そう思ってはいるもののあれから色んな場所を探り、探し続けてきたが未だにロストガーデンへの入り口は見つからない。いい加減ウンザリするがそれでもこうやってアイツの誕生日を迎える度に決意するのだ。オレが必ずディノをこの手で救い出してみせると。そうして足掻きに足掻いてオレは四年の年月を掛けてこの手に自分が望む日常を取り戻した。

    *****

    「……キース? おーいキース!! いい加減起きないとこんな場所で寝たら風邪引いちゃうぞ」
     優しい春風の様な声にオレは沈んでいた意識を浮上させた。どうやらいつの間にか眠ってしまっていたらしい。目を開けたら目の前には視界いっぱいにサクラ色が広がり、澄んだスカイブルーの瞳がオレを見下ろしていた。……そうか、確か酒を呑んでいい感じに酔っ払ったオレはディノに膝枕をせがんだんだった。
    「あ〜〜……寝起きに最高の景色だな」
    「えっ? ここいつもの俺達のセクタールームのリビングだぞ? キース寝ぼけているのか?」
     オレのその言葉にディノは歳の割には大きめのその瞳をぱちぱちと瞬かせた。そんな姿にははっ、そうかもな〜と小さく笑う。ディノが居なくなった四年間はその現実に耐えられず、酒を呑んでその度に寝落ちて夢の中で何度もその姿を探した。稀にオレの夢に会いに来てくれるディノは居なくなる前と全く変わらない姿で、幸福な夢を見た後は目が覚める度に絶望した。だから今、自分の視界を埋めるサクラ色とそのスカイブルーにオレがどれ程の安堵感と幸福感を覚えるだろうかって事をきっと目の前のコイツは知らない。いや、知らなくて良い。こうやってオレの前にまた戻ってきてくれただけで。
    「にひっ、皆に誕生日祝って貰って嬉しくてはしゃいでそのまま寝ちゃうなんてキースもまだまだ子供だな☆」
    「オイオイ、誰がはしゃいだっつ〜んだ。お前じゃねぇんだから」
    「そんな事言って、キースすっごく嬉しそうだったの俺はちゃんと知ってるんだからな。あーあ、四回もキースの誕生日を祝えなかったなんて本当に悔しい!!」
    「だからお前今回大張り切りしていたのか……。別にガキじゃねぇんだから祝って貰えなかったって拗ねたりしねぇって」
    「そうじゃなくって!! 俺が毎年言いたいの!!」
     まるで子供みたいに両方の頬をぷくっと膨らませてディノは熱弁する。まぁ、アカデミーの頃から自分の誕生日よりも楽しみにしていたもんな。ブラッドの誕生日前も今年はどんな祝い方をしてブラッドを驚かせてやろうか、なんて企んだりして。根っからのサプライズ好きのディノが考えそうなことだ。
    「本当は0時ピッタリに伝えたかったけどキース寝ちゃったし、だから改めて言わせてくれ。……誕生日おめでとう、キース。生まれて来てくれて、俺に出会ってくれてありがとう。俺と友達になってくれてありがとう。それと、俺を諦めないでいてくれてありがとう」
    「……お〜。まぁ別に……それ程でも……」
     いつもながら、ディノの真っ直ぐな言葉にどう反応したら良いか分からないオレはボソボソとそう返す。
    「全く、貴様はもう少し素直になる事を覚えたらどうなんだ」
     その聞き覚えのある声と辛辣な言葉にオレは慌てて起き上がる。すると向かい合わせのソファに仏頂面をしたブラッドがグラスを片手にコチラを睨んでいた。
    「いっ!? ブラッド!? お前居たのかよ!!」
    「せっかくキースを祝いに来てくれたのに寝ちゃってたから起きるまで話相手になって貰ってたんだ☆」
    「来てみたらディノの膝枕で気持ち良さそうに寝ていたからな、本来なら叩き起こすところだが誕生日の日ぐらいは大目に見てあげてほしいとディノに頼まれたから仕方なく、だ。何が寝起きに最高の景色だ。そういう気持ちはもっとハッキリ伝えろ」
    「ウワーーーーー!!! 忘れろ忘れろ、つか聞いてんじゃねーよ!!」
    「あはは、キースそんな大きな声出せたんだな!」
     途端に湧き上がる羞恥心に死にそうになる気持ちをグッと堪えてオレは二人に向き合った。クソ、こうなったらヤケクソだ。
    「あ〜。その、何だ。ありがとな、二人共」
    「キース? どうしたんだ改まって」
    「アカデミーの頃からこうやっていつも祝ってくれてよ。お前らに出会うまでは誕生日が嬉しいなんて思った事無かったからよ。こんなオレでも生きていて良いんだって教えてくれたのは紛れもなくお前らだ」
    「そんなの……当たり前だろ!! 何度だって言うよ。俺はキースが生まれて来てくれて本当に嬉しい。ブラッドだってそう思ってるよ、なっ?」
    「そうだな。世話を焼かせられる事は多々あるが貴様に出会えた事、友人になれた事は誇りに思わなくもない」
    「もう、ブラッドも素直じゃないんだから。でも、これってすっごく」
    「「ラブアンドピースだな、だろ(う)?」」
     先回りして言ってやればまさかのブラッドとハモる形になって思わず二人で吹き出す様に笑えば、そのオレたちの姿にディノは満面の笑顔で笑った。
     誕生日なんてただ歳を重ねるだけのモノだと思っていた。オレを生んでくれた母親も、暴力しか振るわなかった父親ももう何処に居るのかすら、生きているのかすら分からねぇけど。だがその環境じゃ無かったのならオレはディノにもブラッドにも出会っていなくて、ヒーローになる事も無かった。だから、オレをこの世界に誕生させてくれたその事実だけは二人に感謝したいと思う。
    「生まれて来て良かったって思える様になったのお前らのお陰だ。ありがとさん。……はぁ〜〜慣れねぇ事言ったせいで腹減ったわ。何か作るけどお前らも食うか?」
    「わぁ☆それならピザ!! ピザが良い!!」
    「そうだな、寿司……は流石に無理だろうから和食を」
    「オイオイ〜お前ら今日が誰の誕生日かもう忘れたのか。誰がリクエスト聞くって言ったんだ〜」
     相変わらずの二人の返答にガクッと肩を落としたオレだが、これが死に物狂いで取り戻したかった最高の日常だ。

     誕生日は生まれた事を祝う日。そして、こんな自分を支えてくれるヤツらに感謝を伝える日。おめでとうやありがとうを言われる事は未だに慣れねぇが、生きている実感が出来る日だと思った。
     そして、数ヶ月後四年分のプレゼントを渡されて困惑するディノに同じ様に生まれて来てくれた感謝と生きていてくれた感謝の気持ちと共に自分の気持ちを伝えて大号泣されたのはまた別の話だ。

    END
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    loveandpeace_kd

    DONE2023/01/14,15日開催のキスディノWebオンリーにて展示の小説です。
    キース推しのモブ子から見たキスディノのお話。以前のキデオンリーで展示していた物を加筆修正しました。
    ノット夢設定。あくまでもキスディノ前提です。
    私の推しヒーローは世界一カッコイイ!! ___キース・マックスと初めて会った日の事はよく覚えている。

     私はニューミリオンに住むしがない女子大生だ。家族構成は父と母、それに弟が一人と妹が二人。三人の下の弟妹を持つ正に言葉通りの長女として産まれた私は、物心ついた頃から多忙な両親に代わり、私が下の子達の世話をして来た。その甲斐あってか、学校でもいつも学級委員に選ばれたり、生徒会役員に選ばれたり、先生に頼られたりと、忙しい毎日を送っていた。人に頼られる事は苦じゃない。それどころか友人の世話までついつい焼いてしまう始末で、根っからの世話焼き気質だと自分でも思っている。そんな多忙な私はテレビやネットの情報にはとても疎く、ヒーローの存在もぼんやりとしか知らなかった。大学に入って直ぐに懐かれる様にして仲良くなった友人に熱弁されるまではヒーローが主にどんな仕事をしているのかすらよく知らなかった程だ。
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    loveandpeace_kd

    DONE6/25ガスウィル︎︎ ♀Webオンリーの展示小説です。

    ※私設定のウィル︎︎ ♀の妹がメインのほぼオリジナル小説です。

    ※私設定なのでガスウィル︎︎ ♀は婚約しています。(気になる方は過去の小説をお読み頂けると分かりやすいです)

    ※私設定でウィルの妹達は双子設定にしており、名前もあります。

    私設定ばかりの捏造80%ぐらいの小説になりますがそれでも大丈夫だと言う方はお読み下さい。
    アリア色の夜明け 私の名前はアリア・スプラウト。ニューミリオン州のレッドサウスストリートで花屋を営む家庭に生まれた極々普通の女子中学生だ。私には一卵双生児である双子の妹が一人と、父と母、そして少し歳の離れた姉が居る。私の姉は同じニューミリオンに住んでいるが私達とは一緒に暮らしてはいない。何故なら彼女はニューミリオンが誇るヒーローの一人なのだ。一年前にヒーローになる為の試験に見事合格して、サブスタンスに適合し、見事ヒーローとなった姉は今はルーキーとしてエリオス機関に所属している。幸運な事に姉の配属セクターがココ、レッドサウスになったお陰で私はたまにパトロール中の彼女に会えたり、休憩時間や勤務後に店に立ち寄って貰えたりで頻繁に姉の顔を見る事が叶っている。
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