ハートが重要俺の名前はルカ・アルン。この世界で最強で最高で1番かわいい男の子、ドーナツちゃんのスイートポテトだ。あれ?何か違う気がする。まあいっか!スイートポテト美味しいし。
そんな俺は、今あることで思い悩んでいる。それは、
「ドーナツちゃん……俺がどんな姿になっても、愛してくれるのかな……」
そういう問題。
話は数時間前に遡る。
俺はその時、謎の生き物を発見した。最初はかわいかったんだけど、ちょっとして数が増えてたから、タロウとジロウにどっか返してきといてって言っといた。そしたら、
「あれ……?タロウ……?」
「ガウガウ!」
なぜかタロウっぽいビーバーが増えてる。これって、
「もしかして、ビーバーとあんまり関わると、ビーバーに……?」
と、そこにジロウが現れた。ジロウは人の言葉喋ってる。けど、
「近寄るなっ!お前も今にビーバーになる」
「ガウガウ!」と鳴く生命体を抱えてる。案の定、ジロウが俺に迫ってくる。
もう、ビーバーとして生きていくしかないのかな……。
諦めかけたその時、俺の目は近くにある火薬樽を捉えた。そこに向かってライターを投げ込む!爆発音!ドーナツちゃんのアジトは黒焦げになった。
「何の騒ぎだ」
数分後、ドーナツちゃんがやってきた。
「爆発させちゃった。そんなことよりドーナツちゃん!」
そんなことより!?と、ドーナツちゃんの横の会計係の顔が言ってる気がするけど、どうでもいい。
「もし俺がビーバーになっても、愛してくれる……?」
ドーナツちゃんはちょっと面食らったみたいで、眉毛(ないけど)をひそめた。
「ビーバー……?」
「うん、ビーバー」
「…………」
ドーナツちゃんから、返事はない。
「ドーナツちゃん……」
やっぱり、ビーバーになった俺は嫌なのかな。そう思ってしょんぼりしていたら、ドーナツちゃんは俺の顎を指先で持ち上げた。
ドーナツちゃんのかわいい顔が、俺の目に映る。
ドキドキしちゃう!
「ビーバーになっても、俺のことを考えてろ。」
ドーナツちゃんの言葉に、俺の胸が高鳴る。そう。俺が考えるべきは、ビーバーじゃなくてドーナツちゃんのこと!寝ても覚めても雨の日も風の日も雪の日も365日24時間毎分毎秒、ドーナツちゃんのことを考えてなきゃ!
「ドーナツちゃん……素敵💜」
「ルカ、俺のスイートハート💙」
あ、スイートポテトじゃなくてスイートハートだったみたい。