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    Nana

    主に見るのも恥ずかしいような過去絵や、途中で飽きたり挫折した絵、没絵など、Twitterにはあげられないようなのをこっちにポイポイします。

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    Nana

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    ゼルダの伝説の小説です。途中で挫折してしまったのでこちらで供養します。

    #ゼルダの伝説
    theLegendOfZelda

    集いし伝説リンクは、今日も広大なハイラルの土地を駆け回っていた。そして、近くを通ったので久々にカカリコ村に寄った。インパに会い、神獣を2体解放したと伝えた。インパは、さすがリンクじゃのうと言ったあと、自分より前にも、厄災と戦った勇者が居たことを教えてくれた。彼らの伝説は、時を経て失われたものもあれば、今でも受け継がれているものもある。インパは、そのうち3つの伝説を記憶していた。
     インパが言うには、フィローネの森の更に奥にある神殿に、始まりの勇者の魂が囚われているのだそうだ。もっとも、勇者の魂は全て同じもの。囚われているといえど、一部だけだそうだ。3つの神殿を巡り、勇者の魂を解放し、それぞれの勇者が持つ能力を受け継げとインパは言った。今まで厄災ガノンに挑み、封印して世界を救ってきた勇者たちの全ての力を合わせ、今度こそガノンを滅ぼそうという魂胆らしい。
     当然異論などなく、始まりの勇者の魂を解放するためにフィローネの森に来た。始まりの勇者─大空の勇者は、空の島から舞い降りて世界を救ったという。今、体力不足で抜けていない退魔の剣も、彼があの姿に鍛え上げだのだそうだ。今時分が生きているこの時より、数千年前の伝説らしい。そんな昔から囚われているなんて辛くないだろうかと彼の魂の状態を案じつつ、足早に神殿へ向かった。
    神殿につき、入り口の扉を開けると、どこからか声が聴こえてきた。
    『やぁ、来たね。息吹の勇者・・・君をずっと待っていたよ・・・』
    穏やかで、強さを感じられる低めの声だった。
    「あなたが・・・大空の勇者?」
    『そうだよ。君は・・・僕の魂を解放しに来たんだろ?だったら・・・まずは内部のマップを手に入れなよ。全く、ガノンのやつはなんであんなのをいちいち設置するのかな?こっちはありがたいけど向こうからしたら設置しないほうが断然いいと思うけどね」
    大空の勇者は、数千年の時を一切感じさせない口ぶりでそう言った。この神殿は大空の勇者の時代にすでに存在していたのだから、あの勇導石はあとから設置されたものということになる。しかもそれを置いたのはガノンだと言うのだ。国を滅ぼした大厄災も、たまに変な行動を取るようだ。
    大空の勇者の助言に従い、鍵を開け、綱渡りをし、神殿の奥へと進んだ。今、目の前には大きな扉がある。この奥には強敵がいる、と勇者の感が囁く。覚悟を決めて扉を開いた。中にあったのは一本の漆黒の巨大な剣。近づくと、邪悪なオーラを纏って動き出した。
    『気を付けて!あれは“古の魔剣”と呼ばれるものだ。僕の魂は、あれに囚われ続けている。かつて宿っていた精霊が消えた今でも、自分の意志で動き、近付く者を斬り伏せる。形も動きも自由自在だ、警戒心を緩めないでよ!』
    魔剣は飛んできて斬りかかってきたり、ナイフに姿を変えたり、突然上から突き刺さってきたりと動き回っている。だが、パターンが読めてきた頃、俺も反撃を始めた。盾で攻撃を弾き、そのすきに一撃を叩き込む。それを繰り返すうち、剣はひび割れ、ついに真っ二つに折れた。
    「勝った・・・!」
    奥の扉が開いたので、先へ進んだ。扉の向こうは、泉だった。小鳥が囀り、女神像が鎮座している。その女神像の前に勇導石があり、神殿の防御システムを起動した。
    『ありがとう・・・これで、この神殿の防御システムが起動した─僕の魂も、解放された・・・』
    姿を現した大空の勇者は、くすんだ金髪を持つ、自分と同じぐらいの歳の青年だった。特徴的な緑の服を身に纏う彼は、懐かしむように空を見上げた。
    『僕が島を飛び出したあの時から、運命は動き出していた。勇者と魔王の因縁の戦いが・・・。僕の代で終わらせることができていれば、ハイラルが滅亡することもなければ、君が一度死ぬこともなかった。どうも勇者の役を担う者には過酷な運命が待ち受けているようでね。まともな道を歩んだ勇者はほとんどいないんだ。だから、せめて君には幸福な人生を送ってほしいんだ。そのためには、ガノンを確実に倒す必要がある。そのために、僕の力を与えよう・・・』
    大空の勇者は、始まりの勇者。全ての勇者がどのようにガノンに挑み、どのように散っていったのか、その全てを知っている。今まで、勇者は過酷な運命と向かい合わなければならなかった。それは、自分も同じ。でも、次からは、勇者の魂を持つ者も、幸せな人生を送れるように。自分の代で、ガノンを倒す。
    『それじゃあ・・・大空の叡智!』
    “大空の叡智”という加護を受けた。マスターソードを天に掲げることにより、スカイウォードを剣に溜める事ができるようだ。これを使うためには、マスターソードを抜かなければならないが。それでも、スカイウォードはガノンに対する攻撃手段としてかなり有効だ。
    『僕は、もう少しここに留まるよ。ガノンの消滅を見届けてから、在るべき場所に帰ることにする。君はもう行ったほうがいい。ゼルダが待ってる・・・』
    気がつけば、神殿の外に立っていた。大空の叡智の加護を胸に、次の神殿へと向かった。あれ、そういやあの剣折ってもハートの器出なかったな何でだろうと思いつつ、馬に乗って出発した。
     次にやってきたのは、闇の神殿。こんなところに勇者がいるのかと疑問に思ったが、入り口に立つと声が聞こえた。
    『やっと来たのか。遅いぞ、寝坊助勇者』
    子供の声だった。こんな子供の勇者もいたのかと唖然とする。
    『何ぼーっとしてるんだ』
    「あの・・・あなたが時の勇者?」
    『知ってるのか・・・大方インパ辺りに聞いたんだな?俺の存在を知るやつなんて数人しかいやしないんだ。それより、俺とここの神殿を解放しに来たんだろ?じゃあさっさとマップ手に入れなよ。あれがマップが入った勇導石だ。ガノンもわけわからない事するもんだな』
    あはは、それ大空の勇者も言ってましたと返して、中に入った。入り口のすぐそこにある穴に落ちて大変な目にあったが、何とか奥まで辿り着いた。扉を開き、中へ入る。先ほどと違い何もないので辺りを見回していると、自分の影から何かが出てきた。
    『あれはダークリンク・・・お前の影さ。影だから身体能力は全く同じ。俺も手こずったなぁ、何せ自分が相手だからな。でも、俺でも勝てたんだ。お前も、きっと勝てる』
    時の勇者の励ましを受け、自分の影と戦い始めた。やはり、自分相手なので苦戦を強いられるが、それでも最後には何とか勝てた。奥に進み、神殿の防御システムを起動した。
    『すまないな。これで、この神殿がガノンの手に堕ちることはない。俺の魂も解放された・・・』
    時の勇者は、声から想像できるように、まだ子供だった。大空の勇者と同じく、緑の服を着ている。
    『俺は時を超えて世界を救った。だが、旅の最後に、7年前に遡ったんだ。そして、ガノンドロフの悪巧みを阻止し、ハイラルを救った。だが、まだ幼かった俺には理解できていなかった。悪事を暴き、阻止することがどういうことなのか。俺の伝説は・・・冒険は無かったことになり、俺の存在を知る人もまたいなくなった。旅をサポートしてくれた親友とも別れ、迷い込んだ異世界も脱出したあとで消滅した。だから、俺の伝説は何一つとして残っていない。存在を知る人もいない。孤独を感じつつ、一人で何年も旅を続けた。家庭を持ち、息子も生まれたが、未練は残り、死後もこの世を彷徨っていた。勇者に選ばれてしまった子孫に技を託し、あのまま消えるのかと思っていたら魂の一部は囚われたまま。女神を何度も恨んだ。何故俺を選んだのか、と。でも、俺は・・・お前ならガノンを滅ぼせると思うんだ。受け取れ、俺の力を。“時の勇気”!』
    “時の勇気”という加護を受けた。ある程度自由に時を操れるようになった。これからはいちいち火を起こさなくていいぞ!と心の中で叫んだら声にも出ていたらしく、時の勇者に『馬鹿かお前、そんな使い方するな!この加護は世の理に反しているから一回使うとかなり長いチャージ時間が掛かるんだ!』と怒られた。あれ、大空の勇者はチャージ時間のこと言わなったなどうしてだろうと疑問に思うと、大空の勇者の声が聞こえた。
    『僕の加護、大空の叡智はチャージ時間は必要ないよ。これはもとからマスターソードが持っていた力を目覚めさせるだけだから』
    「じゃあ、スカイウォードは、もとからマスターソードが持っていた力で、数千年の間に失われた力ということなんですか?」
    『そうなるね』
    『おいおい、マスターソードでビーム撃てるなんて聞いたことないぞ』
    ここで、時の勇者が会話に乱入してきた。
    『あれ、言ってなかったっけ』
    『言ってないわ!』
    あ、もしかして大空の勇者って天然ドジっ子?と思ったリンク。決してその解釈は間違っていない。
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