「あ〜!もう!!!」
ランチにしては遅い時間のリストランテに、少年の声が響き渡る。彼はアラビアータを勢いよく啜っているが、どうやらその辛味さえも感じていないようだ。
声の主であるナランチャ・ギルガは、珍しく考えごとをしていた。
それは、つい30分前の出来事に遡る。
──
「最近ナンパしたバールの女、美人だしスタイル良いしおっぱいデカいし、もう最高だったぜ?」
「別に、おっぱいの大きさとか気にならねーよ」
「前々から思ってましたけど、きみは女性の胸しか見てないんですか?最低ですね」
ナランチャとフーゴは、いつものようにリストランテで、ミスタの惚気を聞かされていた。
「なんだよ!そう言うお前らはどうなんだよ?」
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