無表情で少しだけ強引な綾波レイ②同棲を始めて1週間、少しずつ2人の生活に慣れ始めたシンジとレイ。
夕食の後片付けを2人で済ませると、シンジはお風呂の準備をする。
「綾波、お風呂沸いたよ」
「うん、準備する」
「・・・碇君、お風呂」
レイがお風呂に入っている間に一息入れようと冷蔵庫の飲み物を漁っていたら後ろから声が掛かった。
「ああ、うん。綾波の後に入r」
「お風呂」
シンジが振り向くと、タオルと着替えを持ったレイと目が合った。
「・・・・・・あの、綾なm」
「お風呂」
冷蔵庫から出てくる冷気が普段より冷たく感じるのは気のせいだろうか。
「・・・準備・・・するから、ちょっと待ってて」
「うん」
冷蔵庫の扉を静かに閉め、着替えを取りに寝室へ入ると、ベッドの上にタオルとシンジの着替え一式が揃えて置いてあるのを発見した。
「・・・・・・」
「碇君、まだ?」
突然後ろから掛けられた声にビクッとして振り返ると、先程の冷蔵庫の時と同じくタオルと着替えを持ったレイと目が合った。
「あ、ああ、お、お風呂行こうか・・・」
タオルと着替えを慌てて掴むと、上擦った声になりながらレイを浴室へ促す。
この後、浴室に入ってからシンジのタオルの中にコンドームが挟まれていた事に気がついたり、更にベッドの宮棚にまでコンドームがキチンと置かれていて、それに気付いた瞬間、後ろからレイに声を掛けられたりしているのはまた別のお話。