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    ゆきこ

    軌跡のロイド沼在中、支援課箱推し。ロイド君を中心に色々雑多に放り投げてます。正直地雷原のようなものだと思うので自衛をお願いいたします。
    Rとかこれはちょっと、という話はこそフォロ限定にしておりますがどうかご了承くださいませm(_ _)m

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    ゆきこ

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    支援課とセシル姉で、支援課に来たセシル姉に1日振り回されるロイド君というお題をいただいて書いたもの。セシル姉は結構難しくて、あの天然ほわほわ具合とか上手く表現出来ませんでした(泣)。振り回され具合とか色々物足りないなあと思うけど、これ以上思いつかなかったので今回はここまでという事にさせてください!
    今回ロイド君の口調はあえて零に寄せてます。セシル姉の前だと弟君が強く出るんじゃないかなと思ったので。

    #軌跡
    locus
    #特務支援課
    #ロイド・バニングス
    lloydBannings.
    #セシル・ノイエス
    cecilNoyes

    「ねえ、ロイド。次のお休みの日に、支援課にお邪魔しても構わないかしら?」

    ロイドにとって姉のような存在であるセシルがそんな事を言い出したのは、支援要請を受けてロイド達がウルスラ病院に顔を出した時の事だった。近頃はアルモリカ村の療養所にいる事の方が多いのだが、この日はたまたま病院にいたらしい。
    彼女の突飛な言動にある程度慣れているメンバーだが、予想もしていなかった言葉にさすがに驚き、どうしてか、と尋ねれば、意外と(というと失礼だが)まともな答えが返ってきた。

    「だって貴方たち、ずいぶん忙しいんでしょう?だから、みんなのお仕事の様子をちょっと確認したいと思って」
    「いや、大丈夫だから、セシル姉…」
    「過労で倒れてしまったら元も子もないわ、ロイド」
    「あの、セシルさんこそお忙しいんでしょう? 休日には休んだ方が…」
    「私なら大丈夫よ。それに可愛い弟が心配なの。……ダメ、かしら?」

    小首を傾げながらの彼女のお願いに、ロイドはもちろん他のメンバーも反対など出来ない。
    かくして、次のセシルの休みの日に、支援課に彼女がやって来る事が決まったのだった。




    「おはよう、ロイド。お邪魔するわね。皆さんもおはようございます」

    それから数日後。
    予告通り、本当に来たセシルに、セルゲイは何とも言い難い顔をした。
    無理もない。仕事の様子を確認したいということはつまり、セルゲイが無理をさせているのではないかと言われたも同然なのだから。
    しかしそんな彼の様子も、また、本当に来たのか、と戸惑うロイドたちの様子も気にかけず、座ってもいいかしら?などとのんびりとした口調で告げたセシルは、今日はノエルもワジも不在のため空いていた椅子に腰かける。
    これはテコでも帰らないな、と。顔を見合わせてため息をついた一同は、少しばかりやり辛いと思いつつミーティングを始める。
    幸い、と言うべきか、今日は魔獣退治の要請は入っておらず、市内での細々とした要請とマインツの町長からの依頼。それと本部からの応援要請で、さすがに警察本部にセシルを入れる訳にはいかないので、エリィとランディでマインツと本部、ロイドとティオ、セシルで市内を回る事になり、早速仕事を始める事となった。




    「それで? …仕事の様子がどうとか言ってたけど、本当の目的は何なんだ? セシル姉」
    「ロイドさん?」

    マインツへと向かうエリィたちを見送ってから市内を回るその最中、ロイドがセシルに問いかける。
    幼い頃からの付き合いだ。彼女の本音は何となく検討がついている。だが、一応確かめておこうと、そう思っての問いだ。
    それにセシルは、貴方に隠し事は出来ないわね、と微笑み、近頃あまり会えなくて、お姉ちゃん寂しかったの、と宣った。

    「そんな事じゃないかとは思ったけど。…はぁ」
    「ドンマイです、ロイドさん。まあこうなったら、今日1日お姉さん孝行だと思って頑張ってください」
    「は? …ええっと、ティオ? どこに行くんだ?」
    「本日の要請の内容を鑑みるに、ロイドさんとセシルさんがいれば事足りると思いますので、財団の方に顔を出そうかと」
    「え。…いや待ってくれ。頼むからいてくれ、ティオ!」
    「セシルさんのストッパーとして、ですか?」
    「う。……ティオも知ってるだろう?セシル姉が時々暴走するの。正直俺ひとりじゃ止められる自信がないんだ…」
    「私がいてもそう変わらないと思いますが。…ふぅ、仕方ありませんね」
    「あらあら、ふたりはずいぶん仲良しなのね? …ハッ! もしかして、ロイドの本命はティオちゃ」
    「違うから。そういうのじゃないから! …ほら、行くよ、セシル姉」
    「そうやってすぐ否定してムキになる所があやしいわね? ロイドもそろそろお嫁さんをもらっても良い頃合いなんだし」
    「まだいいから! というか、セシル姉こそ、誰か好い人いないの?」
    「う~ん? 特にいないわねえ」
    「そ、そう…。と、話をしてないで次の場所に向かわなきゃ。今日は細々とした要請がたくさん来てるんだから」
    「まあ、別に無理して全部こなさなくても良いとは思いますけどね。ほぼ雑用というか、多分ロイドさんの顔が見たいだけなのではないかと」
    「あらあら、ロイドは人気者なのね。お姉ちゃん、鼻が高いわ~」



    どこまでものんびりマイペースなセシルと我が道をゆくティオに、その日ロイドは散々振り回された。
    ティオを引き留めたのは果たして正解だったのか。帰り道、港湾区で柵にもたれかかり、湖を眺めながらしばし黄昏る(時刻は正に黄昏時だった)ロイドに、女性2人は顔を見合わせる。

    「あら?どうしちゃったのかしら、ロイドったら」
    「少し疲れただけではないかと。…そうですね。そこの自販機でコーヒーでも買って差し入れましょうか」
    「なら、私が買うわ。ティオちゃんは何が良い?」
    「そうですか?ではお言葉に甘えて、私もコーヒーをお願いします」

    ティオに何が良いか聞き、缶コーヒーを3本買って1本をティオに渡したセシルは、ロイドの方へと歩き出す。
    そして1本をロイドの首筋にペタリと宛がった。

    「わひゃあっ!?…び…っくり、したぁっ。…おどかさないでくれよ、セシル姉!」
    「ごめんなさい。何か考え事をしてたみたいだったから、声をかけただけじゃ気がつかないかもしれないと思って。お疲れ様、ロイド。これ、どうぞ?」
    「あ、ああ、ありがとう。…それで、今日1日、一緒に回ってみてどうだった?」
    「そうねえ。とても楽しかったわ。貴方たちがどれだけ頼りにされているのかもよく分かったし。でも…」

    そこで言葉を切ったセシルにロイドが振り向くと、少し寂しそうな顔をした彼女はこう続ける。

    「あまり、無理はしないでね。ちゃんと周りの人たちにも頼ること。もう、貴方たちにだけ背負わせたりはしないから。……そして、あの人みたいにいなくなったり、しないでね?」

    "あの人"が一体誰を指しているのかなど、聞かずとも分かる。やはり彼女はまだ兄の事を吹っ切れてはいないのだろう。その事にロイドの気持ちも少し沈む。
    そして、こういう職業だから絶対なんて約束は出来ないけど、なるべく気をつけるから、と、そう告げれば、わがままを言ってごめんなさい、ありがとう、と返事が返ってくる。
    2人揃って少ししんみりしたところで、そろそろ帰りましょう、とティオが2人に声をかけ、そうだな、とロイドが返し、こうして1日は幕を閉じた。
    無理はしないこと、というのはビルに戻って全員揃った場で再度釘を刺されたが、その後は一緒に食事をしながら、ロイドのお嫁さん、という話が蒸し返されたり、そこから他の面々に飛び火したりと賑やかな時間を、セシルが帰るまで過ごしたのだった。
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    ゆきこ

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    「ねえ、ロイド。次のお休みの日に、支援課にお邪魔しても構わないかしら?」

    ロイドにとって姉のような存在であるセシルがそんな事を言い出したのは、支援要請を受けてロイド達がウルスラ病院に顔を出した時の事だった。近頃はアルモリカ村の療養所にいる事の方が多いのだが、この日はたまたま病院にいたらしい。
    彼女の突飛な言動にある程度慣れているメンバーだが、予想もしていなかった言葉にさすがに驚き、どうしてか、と尋ねれば、意外と(というと失礼だが)まともな答えが返ってきた。

    「だって貴方たち、ずいぶん忙しいんでしょう?だから、みんなのお仕事の様子をちょっと確認したいと思って」
    「いや、大丈夫だから、セシル姉…」
    「過労で倒れてしまったら元も子もないわ、ロイド」
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    ゆきこ

    DOODLEエアスケブ4本目。くだらない事で喧嘩するロイドとランディと、仲裁しようと頑張るノエルとそれを見守るその他の面々の話。時期は碧の全員揃った後まだ比較的平和な頃でしょうか。
    リクは男性陣ということでしたがワジ君はこういう喧嘩には混ざりそうになかったので、結局喧嘩してるのはふたりだけになりました。
    短時間で書いたので色々荒いですが、読んだ方に少しでも楽しんでいただければ嬉しいです!
    くだらない事で喧嘩するロイドとランディの話支援要請の数も比較的少なく、またようやく全員揃ったメンバーにとって手配魔獣など敵ではなく。
    夕方、比較的早い時間に仕事が終わった後、それぞれくつろいでいたところで突如響き渡った大声に、エリィは驚いて一階へと下りた。
    するとキッチンの入り口では既に騒ぎを聞きつけて下りて来ていたらしいティオが中を覗いていて、その後ろからエリィも覗き込んだところ見えたのは、ロイドとランディが睨み合い、その間でノエルがおろおろとしている光景だった。

    「ねえ、ティオちゃん」
    「何でしょう、エリィさん」
    「今日の夕食当番って、確かロイドとノエルさんだったはずよね?」
    「ええ、そうです」
    「なら、どうしてこんな事になっているのかしら?」
    「それについては僕が説明してあげるよ」
    2017

    ゆきこ

    DOODLEエアスケブ2本目は初書きロイエリ(というか支援課+ロイエリ?)です。リクを見ててパッとネタが浮かんだので書いてみましたがどんなもんでしょう(汗)
    そもそも日頃ほとんど男女カプを書かないので、果たしてこれで良いのか? 大丈夫なのか? と今プルプルしてますが、せっかく書いたので上げてしまいます!
    ふたりの服装はHSのあれのような感じ(ただしエリィさんはもう少し露出は控えめ)かなと思います。
    わざわざ休みを合わせ、ロイドに買い物につき合ってもらう約束をし。今日はデートだと実家のクローゼットから可愛いワンピースを引っ張り出して、いつもより気合いを入れてメイクをしたエリィだったが、待ち合わせ場所に現れたロイドを見て思わずため息をつく。

    「はあ……」
    「え、エリィ? ため息なんかついて、どうしたんだ?」
    「……ねえ、ロイド。私ね、今日はデートだからと思って、頑張ってお洒落してきたの」
    「え? あ、ああ、とても綺麗だ」
    「ふふ、ありがとう。……なのに貴方の格好はいつもとあまり変わらないじゃない? もう少しお洒落して欲しかったなって、ちょっと思ってしまったの」
    「ぐ。……すまない、エリィ」
    「まあいいわ。貴方がそういう事に疎いのは良く知っているから。なら、そうね……」
    2620

    ゆきこ

    DOODLEタイトルまんま、支援課がわちゃわちゃっとしてるいぬの日に因んだらくがき。前に上げたねこの日を踏まえた話だけど、ねこの日にキーアに押しきられて全員(課長やツァイト含む)でねこみみをつけた事だけ押さえておけば読めるはず。なお今回はノエルとワジは欠席です(^_^;)
    初期面子でわちゃわちゃしてるの、やっぱり好きだなあ。人数的にも動かしやすくて丁度良いんですよね。またそのうち何か書けたら良いな!
    支援課でいぬの日の話 2022秋も深まってきた11月1日。
    この日も朝から忙しく支援要請をこなしていたロイドたちがビルへと戻ったのは、夕刻、もう日が沈んだ後の事だった。
    今日の夕食当番はロイドとティオだったが時間も気力もあまりなくて。少し寒いし簡単に鍋にでもしようかと話をしながら入り口の扉を潜れば、途端に4人の鼻孔を良い匂いがくすぐり。
    もしかして、と顔を見合わせた彼らがキッチンを覗けば、そこには予想通りエプロンをつけたキーアの姿があった。

    「おかえり、みんなっ! 疲れてるだろうし、今日はキーアがごはん、作ったよ?」
    「ただいま、キーア。助かるよ。帰りも遅くなっちゃったし、正直今日はあまり作る気力もなかったからな」

    にこにこと笑顔を浮かべるキーアとその頭をなでるロイドという何とも癒される光景に自然と全員が笑顔になり、その後和やかに夕食の時間は過ぎていったのだが。
    2254

    ゆきこ

    DOODLE支援課初期メンバーでツインテールの日らしいのでそういう話。最終的にはツインテールじゃなくなってますが(汗)
    この後、どこに行くかにもよりますが相手によって大笑いされたり可愛いって言われたりからかわれたりして散々な一日になると思います(それでも外さないし、もし魔獣の攻撃で外れでもしたらおこになる)
    その日、朝食の後片付けを済ませたロイドはミーティングルームで、目の前に広がる光景に目を瞬かせた。

    「どうしたんだ? みんな揃って髪を二つ結びにして」
    「ツインテール、ですよ、ロイドさん」
    「キーアちゃんがお揃いにしたいって言って結んでくれたのだけど。しなれない髪型は少し恥ずかしいわね」
    「いや、ふたりともよく似合ってる。とっても可愛いよ」

    ロイドの口から無自覚に放たれる言葉にはあ、とふたりはため息をつく。それに、何かおかしな事を言っただろうか、と首を傾げた後、少し言いにくそうにランディの方を向いたロイドは、疑問をぶつける。

    「……その、どうしてランディまでその髪型なんだ?」
    「んなの、俺の方が聞きてーよ」

    そう、女性陣だけでなく、なぜかランディまで髪をくくられ、更に可愛らしいリボンまでつけられていて。納得いかないのかぶすっとした表情で答えたランディがキーアに目を向けると、あっけらかんとした答えが帰ってきた。
    1413

    ゆきこ

    DOODLE支援課で、キーアの誕生日のお話です。そして家族の話でもあるかな。仲良し支援課家族、大好き!
    キーアの本当の誕生日ってもう知りようがないと思うので、ならやっぱりこの日しかないだろうと書いてみました。相変わらずの会話文な上キーアちゃんの台詞って難しくて(あの漢字とひらがなのバランスが)偽物感あるかもしれませんが、読んだ方に少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです!
    キーアと誕生日今後のためと一時支援課が解散し。そして新しいメンバーを迎えて再始動してすぐの頃。
    日曜学校から帰ってきたキーアはどこか元気がなく、しょんぼりとしていて、お帰り、と言いながら手を広げ、いつものように突進してくるのを待ち構えていたロイドは目を瞬かせた。

    「どうしたんだ? キーア。なんだか元気がないみたいだけど」
    「ロイド。……ねえ、ロイドにも、エリィやティオやランディにも、みんなおたんじょうびがあるんだよね?」
    「あ、ああ、そうだな?」
    「きょうね、おたんじょうびだから、おうちでお祝いしてもらうんだってうれしそうにしてる子がいたの。けど、キーアのおたんじょうびはだれも知らないでしょ? だから、だれにも祝ってもらえないのかなあって」
    1836

    ゆきこ

    DOODLE支援課でハロウィンネタ。とはいえあの世界にハロウィンがあるのかは謎なので収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事にしました。まあ最後にキーアがトリックorトリートって言ってますけど。彼女にこれを教えた人は一体どこから聞いたんでしょうね。
    ロイド君がくすぐったがりというのは捏造です。そうだと可愛いかなと。そしてゲスト出演の方々はこういう場が好きそうで現れそうな人という私の偏見と独断に基づいております。
    「仮装パーティーの手伝い、ですか?」

    マクダエル議長からの直々の要請という事で彼の執務室へと出向けば、その口からは意外な言葉が飛び出した。そのため、パチパチと瞬きをしながらロイドが聞き返せば、そうだ、と頷かれる。
    ここ数年は色々あり、そういった催し物どころではなかったのだが、再独立を果たし、クロスベル内に限れば、の話ではあるが情勢も幾分落ち着いているため、久々に賑やかな事をしたい。そこで思い付いたのが、収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事らしい。
    そして特務支援課には、当日の場内での警備兼手伝いを頼みたいという事で、断る理由もないため二つ返事で引き受ける。
    となると次の話題は当然何の仮装をしようかという事だ。
    2830

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