セツがカランの特記事項を集める話⑥終全てのグノーシアがコールドスリープしました。
セツ「終わった。ふぅ、良かった。私達の勝利だ」
ラキオ「まぁ、この僕が居るンだから当然だろう?」
カラン「……」
セツ「カラン?どうしたんだ」
(カランが絶望しながら俯いている)
カラン「……しなくちゃ」
セツ「え?」
ダッ(カランが部屋を飛び出した)
セツ「カラン!?」
セツ「カラン!待つんだカラン!!」
(セツがふらふらと走るカランを追いかける)
ガシッ(セツがカランの腕を掴んだ)
カラン「っ……」
セツ「カラン、突然どうしたんだ。グノーシアはもう居ない。いったい何を焦って……」 カラン「そう、グノーシアはもう居ない」
セツ「え?」
カラン「居なくなってしまったの……皆が、私を排除する前に」
セツ「……カラン、君は……まさか」
セツ「バグ……なのか……?」
カラン「……」コクリ(カランが頷く)
セツ「でも、だからと言ってどうして急に走り出したりなんか、この先にあるのは……」
コールドスリープ室___
カラン「私が居たら宇宙が崩壊してしまうから……」
カラン「ラキオが生き残ったこの宇宙が、跡形もなく消えてしまうから……」
カラン「せっかく生き残ったのに、生き残らせたのに……!」
カラン「私の存在一つで、今までのこともっ……この宇宙の未来も、全て無くなってしまうから……!」
カラン「ラキオが……消えてしまうから……」
ラキオ「何故君がコールドスリープする理由に僕が出てくるのか理解できないな」
カラン「……ラキオに、消えてほしくないから」
カラン「この先にあるラキオの未来を、奪いたくないから」
ラキオ「僕は行動の目的じゃなくて理由を聞いてるンだよ。」
(ラキオがじっとカランを見つめる)
(カランも動揺しながらも目を合わせている)
カラン「……そ……れは、ぁ、私が、あなたを___」
乗員データ更新・カラン
〘ラキオを愛している〙