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    kinoko1923

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    kinoko1923

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    トリコトラワレオトモダチ?の幕間的なSSです。
    イルアズがいちゃついてるだけ。

    #イルアズ
    iluaz.
    #いる明日

    アリさんの憂鬱? サリバン邸、入間の私室。
     優秀なSDオペラ特製の夕食をたっぷりと食べて、湯を遣って歯を磨いて。後は寝るだけとなった入間は、ううん、と声を上げながら、ふかふかのベッドの上でゴロンゴロンと転がっていた。
    「イル坊どうしたっさ?」
    「……あのね、アズくんともっと……えっちしたいなあって……」
    「してるじゃんよ!?」
    「してるけど! した後のふにゃふにゃしてるアズくんが可愛すぎるから、もう一回したくなっちゃうんだけど……アズくんは気を失ってるでしょ、無理はさせたくなくて……」
    「お前なあ」
     悪食の指輪──もとい入間の相棒アリクレッドが、やれやれと言いたげに肩をすくめる。こないだまで童貞だったくせに、すっかり色ボケしやがって。
    「目が覚めた後は調子よさそうなんだけど、やっぱり、アズくんの方が負担は大きいのかなあ……」
    「いや、そりゃキャパオーバーなだけだろ」
    「キャパ?」
    「キラキラの坊ちゃんはさ、サキュバス族って言ってたろ? んでもって、イル坊は人間だろ。相性が良すぎんのさ」
    「どういうこと!?」
    「だから、キラキラ坊ちゃんは〝ご馳走〟を食い過ぎて、魔力がオーバーフローしてんのさ。身体がバランスを取ろうとして、意識を失っちまうんだ。そうそう鍛えられるもんじゃないが、もっと魔力の容量自体がデカくなれば……」
    「ってことは、溢れた魔力をどうにかしたらいいの!?」 
    「そりゃ、そうだけど」
    「アリさん!」
     唯一無二の相棒が青い瞳をきらきらと輝かせながら迫るものだから、単眼の指輪の精は、ちょっと頷かざるを得なかった。普段はあれこれ言わないくせに、いざお願いをするとなると、入間は大体無茶振りをするのである。まあ毎度仕方ない、と受けてしまう〝優秀〟なアリクレッドも大概なのかもしれないけれど。
     
     
     
    ***
     
     
     
    「────っ♡♡♡」
     身体中を震わせて、声なき断末魔を上げて。アスモデウスは真白いリネンに沈んだ。陶磁器のような肌を桃色に染めて、はふはふと、荒い息をついている。
     入間は放逐の余韻に浸りながら、快楽にとろけて夢現の境を揺蕩う愛しい悪魔を見つめた。──明日は週末、恋愛高揚に浮かれる入間は、誘われるままアスモデウスの部屋に〝お泊まり〟に来ているのだった。
     くたりと力の抜けた炎の悪魔の身体を、入間は肌触りの良い薄掛けでくるんと包む。そのままぎゅっと抱きしめて、閉じられた瞼に口付けをした。徐に身を起こすと、ひとつ大きな息をついて、右手の指輪に声をかける。
    「アリさん、お願い」
    「あいよ」
     都合よく呼び出されたアリクレッドは、アスモデウスに渦巻く〝余計な魔力〟をぱくんと吸い取って──その味にぱっちりとした単眼を瞬かせた。
     悪食の指輪であるからして魔力については〝悪食〟なのだけれど、こんなにも甘ったるくてきらきらとした魔力を吸うのは初めてだった。まるで好き好き幸せと、はしゃぎながら大声で触れ回っているような──なんとなく腹立たしいので、決して決して本人には言ってはやらないけれど!
    「ありがとう。じゃあ、また戻ってくれる?」
    「──別に見たくないからいいけどさ。イル坊、後でちゃんとアリさんを労うように」
    「はいっ」
     労せずに良質な魔力を得たは得たのだけれど。なぜだか貧乏くじを引かされたような気持ちで、アリクレッドは指輪の奥深くにしゅるりと閉じこもった。
     
    「──アズくん」
     心の中で優秀な相棒に手を合わせて頭を下げて、入間は愛しい悪魔の名前を呼ぶ。肩をさすれば、んん、とかすかな声が上がった。
    「いるまさま……」
     ぽやりと夢の中にいるように呟いて、アスモデウスはぱちぱちと長いまつ毛をはためかせる。紅の瞳にだんだんと光が戻って──はっと、我に返った。
    「すみません、また、私ばかり!」
    「大丈夫だよ。それに、今日はほんの一瞬だったんだ」
    「そう、なのですか……?」
     それにしては身体がスッキリとしているような、炎の悪魔は呟きながら我が身を確かめ、全身を覆う薄掛けに手をかけると、とろけるように笑みこぼれた。
    「ありがとうございます」
    「……ううん」
     まばゆい笑みに吸い寄せられた入間は、アスモデウスの艶やかな唇に、ちゅっと口付ける。啄むようなキスを何度も繰り返して、ゆっくりと身を寄せ合った。
     炎の悪魔の真白い手が、するりと入間の下腹部に触れる。続きを期待しているそこは、すっかり硬さを取り戻していた。
    「あっ」
    「……イルマ様、アズにご奉仕させてくださいませんか」
    「アズ、くん……?」
    「ずっと、気に掛かっていたのです。毎度私ばかり、すぐに気を遣ってしまって……イルマ様にご満足いただけていないのではと。それなのに身体はままならず、悔しい思いをしておりました」
    「そんな」
    「ですから、どうか……お願いいたします」
     潤む紅玉の瞳が、真っ直ぐに入間を穿つ。入間だって、したかった。こっそり小細工を弄してしまうほどには、アスモデウスともっと触れ合いたかった! だから、自分が誘うより前にこいびとから続きを求められて、入間はふわりと天高く舞い上がってしまった。
    「嬉しい、アズくん」
     ぎゅうぎゅうと抱きしめて、性急に唇を奪う。尖った牙を舐めて、長い舌を絡めとって、すりすりとこすり合わせた。
    「僕から、お願いしようと思ってたんだ」
     ちゅ、ちゅ、とアスモデウスの顔中に口付けを降らせながら、告白する。あんまり二人の距離が近いから、吐息まじりの声でも、しっかりと炎の悪魔の耳に届いた。
    「もう一回してもいいって」
    「っ♡ い、いるまさま……♡」
    「いつもすっごく気持ちいいよ。だから、もっとしたいなあって思ってて……。アズくんが同じ気持ちでいてくれて、嬉しい……♡」
     甘い声、熱い吐息に当てられて、アスモデウスは尖った耳の先から全身溶けるような心地だった。心の底から恋慕う相手から求められて、喜ばない悪魔がこの世にいるだろうか!
    「イルマさま……♡ アズにお任せください♡」
     とすんと入間を仰向けに寝かせると、アスモデウスは胴を跨ぐように膝立ちになる。
    「え……?」
    「どうぞ、そのままで……ご奉仕♡ いたしますっ♡」
     ぽかんと口を開けた本人を置き去りに、炎の悪魔のしなやかな指がそそり立った入間の入間をするりと撫で、先ほどまでの行為でとろけた窄まりへと導いた。
    「わっ、」
     アスモデウスが身体を反らすと、白い首が天を向く。びくびくと刺激に跳ねながら、ゆっくり、じりじりと腰を落として、色魔は入間の滾る欲望を身の内に飲み込んでしまった。
    「はっ♡ んん……、全て、はいりましたぁ♡」
     ふー♡ふー♡と肩で息をしながら、アスモデウスが言う。入間は、あまりの衝撃に、我が身に起こっていることを理解しきれずにいた。
    「ふ、ぁ……♡」
     己の上で、美しい悪魔が身をくねらせている。真白く、きゅうと引き締まった腹筋と、丸みを帯びた腰に、むっちりとした太ももが滑らかにうねり、繋がったところからとろけそうな快楽がもたらされていた。
    「す、すごい……アズくん……♡」
     悦楽にとろけて緩んだアスモデウスの口の端からは、とろりと唾液が垂れている。いつもサラサラな桜色の髪は、しっとりと汗に濡れ、額や頬に張り付いてた。
    「んっ♡ んんっ♡」
     アスモデウスが腰を振るたびに、胸筋がたぷりと揺れて、ぷっくりと膨れた乳首を見せつけているかのようだ。間断なくゆらめく白い腹には、彼の膨れ上がった陰茎がぶつかって、ぺちぺちと小さな音を立てていた。
    (……えっちすぎる!)
     もちろん気持ちいいのだけれど、目からもたらされる刺激が強すぎて、入間はくらくらと目眩のするようだった。すごい、すごい──けれど。マニキュアの指先が、そうっとアスモデウスの腰に触れる。
    「アズくん、僕も動いていい……?」
    「え、あっ、ひゃんっ♡」
     入間が腰を遣うと、びくんっ♡と炎の悪魔の姿勢が崩れた。
    「い、いるまさま……」
    「あのね、アズくん。気持ちいいところに当ててないなあって、思って……」
    「すみません、あの、そこっ♡ に、当たってしまうと、アズはすぐイッてしまいます♡ のでっ……あっ♡」
    「いいよ、一緒に気持ちよくなろ……?」
    「っ♡ ……ぁあっ♡♡」
     アスモデウスの胎の、浅いところ。捏ね回され、叩かれるたびに、アスモデウスがとろけて、駄目になってしまうところを目掛けて、入間はとちゅとちゅと突き上げた。
     炎の悪魔の背骨が溶けてしまったかのように頽れるから、入間は上体を起こして、こいびとをぎゅっと抱きしめる。震える身体を慰めるように、しっとりと汗に濡れた背を撫ぜながらも、腰が動いてしまうのは止められなかった。
    「……はっ♡ ぁん♡ で、ちゃ……♡ 出ちゃい、ますっ♡ からぁっ♡」
    「うん、いいよ。気持ちいいね……♡」
    「んっ♡ んん〜〜っ♡♡」
     びくびくっ♡とアスモデウスの身体が跳ね、溢れた白濁に二人の腹が汚されるのと同時に、バサリと黒く大きな羽が広がった。
    「!」
     アスモデウスと入間とをすっかり覆い隠してしまえるほどの、蝙蝠に似た骨と被膜の羽だ。黒々として、なめし革のような鈍い光沢を放っている。
    「……きれい」
    「はっ……♡ す、すみません、いるまさま。このような、はしたない真似を……」
    「ううん、アズくんの羽、すごくかっこいいね」
     ちゃんと見たことなかったなあ。入間は、放逐の余韻に震えるアスモデウスを労るように撫ぜながら、黒い羽を見上げた。
    「ねえ、ちゃんと見てもいい?」
    「は、はい……!」
     炎の悪魔は、入間の思いもよらぬ反応に、頬を真っ赤に染めながら、ゆるゆると腰を上げる。繋がったところが、名残を惜しむように、ちゅぽんと濡れた音を立てた。
     緩慢な動作で入間に背を向けると、アスモデウスはわずかに逡巡したのち、入間の太ももの上に腰を下ろす。白く丸い尻が、太ももに沿ってたゆんと揺れた。
    「こ、こちらでよろしいでしょうか……?」
    「うん……!」
     よろしいかよろしくないか、と言えば良いに決まっている。むしろ、良すぎてまた、入間の視界は焼かれるようだった。
     力強く、黒々とした羽の付け根は、アスモデウスの真白い背中の中心を走る、羽管へと繋がっている。とくりと脈打つような黒い管と羽、滑らかな白い肌だけだってまばゆいコントラストを描いているのに。
     しっかりとした肩幅から、きゅうと引き締まった腰にふっくらと丸みを帯びた尻。もっちりとした双丘は入間の脚に沿うように形を変えていて──その前には、痛いほど張り詰めた入間の欲望がそびえている。
    (えっちすぎる……!!)
     ここまで入っちゃうんだ、とか、すべすべな肌との色の差がエグいとか。ぐちゃぐちゃとよしなしごとが入間の脳内で濁流のように流れていった。
    「……イルマ様?」
    「あ、ご、ごめん! ……あの、続き、してもいい?」
    「もちろんです!」
     
     羽を見たい入間と、近づきすぎては羽で傷つけてしまうのではと思案するアスモデウスの話し合いの末。うつ伏せに横になったアスモデウスの上に、入間が跨る形で決着がついた。
    「アズくん、大丈夫……?」
    「は、はいっ……♡」
     悪魔が羽の付け根を捧げるのは、最大の敬服──そんなもの、アスモデウスはとっくに入間に捧げている。だから、背や羽を見られること自体に抵抗はない、ないのだけれど。
     シーツにうつ伏せになり、枕を抱えただけで挿入されて、ただ穿たれるのを待つ体勢というのは、どうにも居心地が悪かった。アスモデウスはいつだって、入間に愉しんでもらうことばかり考えているのだから。
    「……動くね」
    「あっ……んんっ♡」
     にゅくにゅくと、入間が腰を揺らす。いつもと違う向き、羽管や尻尾の付け根をこそげるような動きに、炎の悪魔はすぐに翻弄されてしまった。
    「ふぁっ♡ あ、あぁ……♡」
     身体がびくびく跳ねるのと同じように、アスモデウスの背を走る羽管は、とくとくと脈打ちながら悪魔の興奮を伝える。さざめくように震える羽も美しく、入間は思わず手を伸ばした。
    「あっ……♡」
     しなやかで、はりのある、分厚い革のような感触。ほの温かく、アスモデウスの血や魔力が通っていると思うと、なんとも愛しいものに思えた。入間は身体を前傾させながら、ゆるりと手を動かして、大きな羽の根元。脈打つ羽管に触れる。
    「ひゃんっ♡♡」
    「ご、ごめん。いやだった……?」
    「いえ、いえ……♡ 少しばかり、刺激がっ♡ 強いだけ、でっ……♡」
     一際高く上がる声に、入間の好奇心とささやかな嗜虐心がゆらりと首をもたげた。
    「気持ち、いい?」
    「……はいっ♡」
     汗に濡れた背の、中心。悪魔の急所。神経と魔力の集中する羽管を、入間はそうっと撫ぜる。寝子の毛並みを整えるように、優しくやさしく、上から下、下から上へと繰り返し指先で触れた。
    「っ♡♡ っ……♡」
     身の内を穿たれるだけだっておかしくなるくらい気持ちがいいのに。敏感な羽管まで念入りに愛されて、アスモデウスはもう声も上げられない。小刻みに身体を揺らし、切れ切れの息をつきながら快楽に溺れるばかりだった。
    「アズくん、かわいい……♡」
    「っく♡ い、いるまさまっ……♡」
    「うん、一緒にいこうね」
     震える羽の下を通して、入間はアスモデウスの手の甲を包んで、ぎゅっと握る。温かな羽管に唇でそうっと触れると、抽送の速度を上げた。快楽を高め合う動きから、達するための動きへ。ぱちゅぱちゅと濡れた音を響かせながら、懸命に腰を振る。
    「〜〜〜っ♡♡♡」
    「アズくん……んんっ♡」
     ばちゅんっ♡と一際奥を穿って、入間が動きを止めた。アスモデウスのナカで膨らみきったそれが、びゅくびゅく♡と精を放つ。──たっぷりとした熱い飛沫に胎を濡らされて、身体中を渦巻く魔力の奔流に、炎の悪魔は多幸感に包まれたまま意識を失った。
     はー♡はー♡と湿った息をつきながら、入間は真白い背を撫ぜる。魔力を吸ってもらわなきゃ、と思っていたはずなのに、もう上掛けを引き寄せるほどの気力が残っていない。すごかったし、かわいかった……♡ 溺れるほどの幸せと、四肢の先から押し寄せる放逐の倦怠感のまま、入間はぱたりとアスモデウスの背に倒れ込んで瞼を閉じた。
     
     
     
     
     
     ***
     
     
     
     深い闇に意識を潜らせながら、アリクレッドはふと思う。あの火力で魔力切れなしっていうのも大概だけれど──問題は、やはり入間だ。いくら学生とはいえ、色事に関しては魔界の最高峰たるサキュバス族との行為で〝もっと欲しい〟なんて! あの教師は、開けてはいけない扉の前に彼を連れて行って、背中を押してしまったのではないか。
    「全く、末恐ろしいこって」
     まさに、底なしの欲! アリクレッドは末恐ろしいなどと嘯きながらも、未来への期待に笑いを禁じ得なかった。
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