おしょくじでーとしてるだけ仕事帰り、えおえおと飯に行こうと誘ってみた。
えおえおと2人になりたいだけだけどね!
目的地まで車を走らせる。
隣のえおえおは疲れているのかうとうとしている。
「まだちょっとかかるから寝てていいよ?」
「んー…あんがと……」
ドアに寄りかかったえおえおは、少しすると可愛い寝息を立て始めた。
そんなえおえおが可愛くて頬が緩んでしまう。
「えおえお、起きて、着いたよ。」
「んん…?あ…ごめんめちゃくちゃ寝てた…」
「んはは、いいよいいよ、昨日遅くまで生放送してたもんな」
ぐいーっと伸びをする彼は何だか猫みたいで、何となく頭をがしがしと撫でてみた。
「ほら、行くぞ〜」
「ん〜。」
少しカジュアルだけどオシャレなイタリアンレストランでのんびり食事をする。
2ヶ月前に付き合い始めた俺らは、こうやって二人の時間を過ごすのは、実は付き合ってから初めてだ。
色々と忙しく、なかなかデートが出来なかった。まぁ、撮影で会えるだけマシだろうけど…
食事が運ばれてきてディナーが始まる。クリームパスタを美味しそうに食べるこいつは何だか小動物みたいで可愛い。図体は結構大きいけど。
「きっくん、」
「ん?」
「ここのご飯、美味いね」
にへら、と笑う恋人はこの上なく愛おしかった。しかも口の端にクリームをつけて。
「んはは、よかった。クリームつけてんの分からないくらい美味しかったんだ?」
といって指先でえおえおの口を拭ってやると、少し恥ずかしそうに「へへ…」と笑った。
可愛過ぎる。恋人がめちゃくちゃに可愛い!
時折談笑しながらのんびりとディナーを楽しんでいると、
「今日きっくんち泊まっていい?」
という提案をしてきた。
「いや、いいけど…クロエちゃんは?」
「餌とお水、たんまり置いてきた。明日早めに帰ってやれば多分大丈夫。一応下着は持ってきてるから大丈夫」
さてはこいつ…最初から泊まる気だったな?
ニヤける口元を引き締めて、
「おう、いいよ。久しぶりに2人きりだしな?」
と笑ってやる。
えおえおとの食事は楽しい。
けれど、やっぱり2人きりで誰もいない空間の方が落ち着くんだよな。
彼と過ごす時間は、いつもよりほんの少しのんびり流れているような気がして。