sabacanz☆quiet followMOURNING【R18早朝、布団でぬくもる勇尾②→おわり】※受けフェ有、苦手な方・18歳以下の方は閲覧をおやめください。ざくざく書いたものですが、お読みくださった方有難う御座います…!!!不慣れなもので、お粗末様でございましたm(__)m。 Age verification Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow sabacanzMOURNING12月新刊の概略図が要るか…⁈と思って描いた概略図。尾形の寺は海峡に面した村にあるものの、同じ宗派のお山のお寺にお勤めに行くこともあり、作さんが技師として赴任した鉱区は境内の一部でもある…という設定。そして作さんの会社は対岸の函館にある。 sabacanzMOURNING半宵 兄弟二人が入ると満員の、まあるい琺瑯製浴槽の岸辺には、満ち潮が寄せている。もう間もなく冬至の日の半宵の刻を迎えるという頃合いの水面には、雲間の星の如く、大小さまざまな形の柚子が囁くような香りを浮かべている。 【半宵】 雪の綿布団が、繰り返す夏の陽射しで灼けた煉瓦に早々と積もる様になる季節を迎えた。 少し前の、蜜柑の香りが昂る高い空をとうに忘れ、降り始めた雪の下に、寒さを溜め込む。そんな底冷えのこの村での冬は、等しく厳めしい態度で各戸に身を隠す人間を探して回っている――一挙に冷えが進む、この時期を苦手とする彼も含めて。 百之助は目頭に張り付いた相変わらず長い睫毛と、一日の内に積もった小さなカスを除くように目元を湯で流した。仕事の妨げにならぬ様、神経質に整えられた丸い爪が、ゆるゆると頬を撫で降り、両の顎にかけて薄い影が描いた縫合痕――にも、留まりも、沁み込むでもない湯を含ませた。 9878 sabacanzPROGRESS12/12新刊の『端境につがう』の拾遺短編集に収録予定の猫と兄弟のお話の冒頭部分です。宜しければ………(ごくり)『春陽(仮)』※2023年3月刊行予定 炭を一点に固めたような、黒の一点が山間の畑にぽつりと浮かんでいた。 …よく目を凝らすと、猫だ。首のあたりから何かにつままれ、力なく下がっている。 その「何か」が気になって左眼を細めると、背後にもう一匹いる事に気が付いた。黒々とした冬の畑を、潮風で運ばれた薄雪が暈かし染めた風景の中に、消え入りそうに紛れ込んでいるのだ。 白猫の薄く開いた瞳から溢れる眼光は、木漏れ日を溜めた玻璃だろうか。この季節に似つかわしくない、燦然とした煌めきは、険しい冬の吐息に僅かに身じろいだ。 ―(まずいんじゃねえのか) 何処からやってきたか分からない猫が二匹も、こんな僻地の山間の畑に。 それも、あろうことかこれだけ冬が厳しい時期に。 2095 sabacanzDONE12/11新刊の昭和の食堂パロ【端境につがう】より、Twitter用サンプルです。兄弟は舟i屋を改造した店舗兼住宅に住み始めた後、段々ひとに囲まれる様になってきました。その中で、客人を世話していたのですが……端境につがう【双手の揺籃-一九四九-前編】抜粋サンプル 一緒に夕食を取った二人が離れへと休みに下がった頃、明日の朝餉の支度を手短に済ませながら、百之助がぽろりと呟いた。 「しかし勇作さん、短い間に此処はホントに賑やかになりましたな……あんたツバメだったんですかい。みぃーんな、お仲間引き連れて、ねえ?ったく、巣に籠る暇もありもせんな…」 「えっ、あ、申し訳ございません、そんなつもりじゃないんですが……‥‥」 「…ほお……じゃあ、確かめてみねえといけませんなあ‥…」 調理器具をもとの位置に戻して、前掛けで手を拭く。一日使い倒してきて、すっかりくたくたになっている布地は、五分ほどしか水気を拭えない――限界だ。 まだ水気を含んだ指先がぎゅう、と勇作のシャツを握る。その指から先―掌から、唇迄をじわり沁み込ませてしまう様に、開襟の胸部分に口付けた。すう、と息を吸い込むと、、勇作の過ごしてきた一日が、百之助の知らない分まで肺一杯に広がった。 5497 sabacanzPROGRESS先月公開した壮年のお話の続き。勇作さんの髭にムラムラし始めた兄と、段々調子が戻ってきつつある勇作さん。白夜月(壮年勇尾、髭に欲情する兄の話続き。) 一通りうどんを食べ終わる頃には、青白く冷めていた勇作の頬に薄紅が差した。しと、と潤いをも得た様に、上気している。 (…そうそうない光景、だな) 弟の髭は然程濃くない。というよりも、ほぼ見たことがない。顎髭を調えている自分よりも、ずっと薄いはずだ。 …長年連れ添ってきた百之助は確かに知っている筈なのだが……振り返ってみても、どうにも記憶にないのだった。 見ている様で見ていない。みっちり日々を暮らし、この歳を迎える今尚そんな事があるとは、まったく不思議なものである。 冷やした番茶を喉を鳴らして飲み干す太い首筋も、喉仏も、薄銀の顎髭の並びに連なると精悍である。その雄然たる気配を上品な嫋やかさが薄く覆っているのだから、いっそう天から降りてきた何者かに見えてくる。 3996 sabacanzDONE【閨の中の秘事/勇尾】菊乃さんの素晴らしいツイと、ofataさんがご一緒された会話から生まれてしまった一枚絵です。弟が兄の左眼を、兄は無意識に弟の頭を撫でる…というお題が滋味深くて、ああ…(ぱたり)。麗しの世界に浸りながら描かせて頂きました…………此方にも置かせて頂きますので、宜しければご覧下さいませ……m(_ _)mお二方、本当に有難う御座いました😭✨✨✨